お相手は、織紙千鶴(@marchan_0214)さん。
1 群雀の一鶴されど疲れれば白を隠してしばしのねむり 沙流堂
2 落つことのない群雀 囀れば春に連れて行ってはくれぬか 織紙千鶴
3 大地からいろいろな色が湧き出して春ってなんだろうねえおじいちゃん 沙流堂
4 あなたから眠る大地の音を聞くこんな、たくさん揺すってもまだ 織紙千鶴
5 揺すったらどっぷんどっぷん悲しみを沸かして入ればなんかたのしい 沙流堂
6 どっぷんとぷ、ん ぎりぎりで落ちた雫を忘れないでね(さみしいよ、ぷん) 織紙千鶴
7 逆回しのスーパースローで雫らはきみの肌(はだえ)に還らんとする 沙流堂
8 誰もみな肌遡らんとするあなたの海をまた、すくえない 織紙千鶴
9 みぎは海ひだりは川の通学路自転車でもう6年駆けた 沙流堂
10 制服の駆けていくまでに終わったみちひき、君は濡れてもきれい 織紙千鶴
11 暗い朝あるいは明るい夜のような不安定さがあなたのきれい 沙流堂
12 冬の指あるいは春のなで肩を触らないままわかった、つもり 織紙千鶴
13 旧駅舎の待合室のストーブの湿ったあたたかさを冬と呼ぶ 沙流堂
14 ぽかぽかの待合室は広すぎてタ行が呼ばれるまで肩を貸す 織紙千鶴
15 広大な自由な未来目指しつつ決められたレール走れ鈍行 沙流堂
16 あかときの忙しない心臓乗せて鈍行は駅のたびに停まった 織紙千鶴
17 舌見せてからかっているこの舌は心拍高き心臓の赤 沙流堂
18 心臓の末端絡み合わせれば名も無きままに濡れ烏鳴く 織紙千鶴
19 引越しの終わりのようにからっぽの名も無き気持ちに満ちて祝日 沙流堂
20 からっぽの心のままに流されて角なきことを沙(すな)と呼ばれる 織紙千鶴
2017年11月4日
織紙千鶴さん、ありがとうございました!
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