2017年9月10日日曜日

2017年07月うたの日自選と雑感。

月が変わると、先月のうたの日の作品をまとめるのと、2年前の先月の短歌をまとめてブログにあげていたのだが、いま7月の分をやっているということは、さぼっておったのである。

当たり前の話だが、短歌を”選ぶ”とき、その歌の良し悪しとともに、どの文脈で選んでいるのか、というのが、実は”選ぶ”という行為の、ほとんどすべてであったりする。

以前も書いたが、それは食べ物に似ていて、3時のおやつの時間に刺し身を出しても不評だし、夕食に新製品のポッキーを出しても、そりゃ確かにおいしいけど、そうじゃないだろう、となる。

だから、”選ぶ”という行為は、実は、いい歌を作る、という行為よりも、いい歌を作る行為かもしれない。なんのこっちゃ。

自選。

「与」
余剰生産物が文化を生み出して与ひょうの言葉がつうに届かず

「沖縄」
先生はとてもこの地を愛したが胡椒を必ず持参してきた

「つまずき」
つまずいてもんどりうったその刹那、星座のようなポーズだったよ

「賞」
人生は変わりゆくのでこんな時ものほほんとして揺れていま賞

「三葉虫」
愛し合った三葉虫のふたひらの化石、彼女は奴を選んだ

「扇風機」
夏休み父と息子が宇宙人、父は宇宙に行けなくていい

「チャーハン」
この冷めたチャーハンまでも愛されて私はけっこう幸せである

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