2018年5月19日土曜日

2018年04月うたの日自作品30首。

「卯月」
ずきずきとなづきのうづく四月って陰暦じゃもう夏だったっけ

「室」
われもまた仕事が好きな顔にみえ会議室の明かりは真面目

「ミント」
青いような白いようなそして甘いようなパジャマのようなほっぺたのような

「ゆっくり」
ゲームして飽きたらマンガごろごろとゆっくりなにをほぐして君は

「筋」
逃げたのだ、筋肉を全部はがしてもボクを愛するのはイヤだったのか

「幼」
欠けているタイルで別れてしまうほど幼い僕を振ってくれた君

「塔」
タワーオブアイボリーにて知り合って先に現実に飛び込んだ友は

「鍵」
きみに送った鍵の短歌を読み返したら卑猥な歌にも読めるぞやばい

「知」
可愛ければ異国の全知全能の神さえガチャとなるFarEastは

「自由詠」
夢だからボクは臓器をあげました使えなかったようだ長き夢

「タイミング」
だしぬけにふたりで浦安デートする新宿駅でお前と出会う

「ハナミズキ」
この道はアメリカハナミズキだったのか冬に別れて気づかなかった

「ハナミズキ」
きみと歩いてええいああとハナミズキはだしでよろこんだのぼくでした

「菜」
新鮮な野菜を洗い濡れたまま葉を剥いてもう唇をつける

「寿司」
パック寿司ばくつきながら休日のワンルームアクアリウム舌の上

「胃」
生きて腸まで届けなかった俺たちが言っておく胃を、胃を、舐めるな。

「食べ物の色」
よく混ぜた茶色をほかほかの白に載せてかき込む朝だ、食後にみどり

「沢」
こういう時は沢をひたすら降りるんだ、間違った知識で行くおれら

「卵」
そうこれは爬虫人種のタマゴですしかも生まれないことを選んだ

「干」
部屋干しの洗濯物をかき分けて「大将、やってる?」何度目ですか

「井」
井の中の蛙帝国興亡史全200ケロ(大海は知らず)

「バナナ」
ヨーグルトに沈むバナナの切れ切れのこれも性欲のハッピーエンド

「箸」
父ちゃんが服も着ないで風呂上がりに豆腐に箸をつけるまた初夏

「ちゃん」
なんにでも博打パクチー期も終わりちゃんとちゃんとの元の味です

「プロ」
こうなったら俺もお客のプロだから最後まで聴くぜ金はいらねえ

「手」
手をふってきみが見えなくなるまでを思いを込あー! 見えなくなった

「押」
ひょっとして時間はすでに止まっててわれわれは押し花かもしれぬ

「能」
10円玉がその能力を疑えどうたがえどどうにも10円分

「大正」
女学生も手に取りし相対性理論男女の愛の科学書と思いて

「セーフ」
地球への人類の干渉具合はギリギリセーフwと人類がww言うwww

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