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2019年2月9日土曜日

2017年02月の98首ほか、返歌、付け句、俳句、川柳など。

ほんとうは終わって欲しくないのかも生死の葛藤というわが青

出会いって基本は誤解のことだから左官みたいな笑顔すんなよ

世の中の秘密を秘密のままにしてまた来るような終わりむつかし

うたうのだみんなシャラララみなウォウオ、最終電車でわれら殿(しんがり)

底で闇で零で黒なるうたびとの負のちからプラスにいたれかし

胴体を草が貫きたる鳥がわれを慕ってくる夢かなし

正しさが試されている、にんまりと枇杷色の歯を見せる老婆に

忘れられる権利さておき千年前のテンションたかき恋歌を読む

身体から毒を出したらすっきりとするというおぞましき空想

東京は圧倒的で若き日に東京に負けた悔しさが、へっ

ビジネス支援モードをOFFにし忘れてきみとのバランスシートが浮かぶ

いつになれば変わりたくなるその時に変わりたくない自分を措いて

歌が上手い歌手がだんだんビブラートがうわずってゆくあわれなりけり

冷めているゴーヤチャンプルそぼそぼと見解がもう合わないにがみ

球体では妄想しにくいことだけど裏の地球にきみはいるかな

人間(じんかん)が人間(にんげん)になりぼくたちは愛を0だと勘違いする

人の命を預かるときにおぼろげに偉大さという地平がみえて

それは目に見えねば言葉を網にしてひっかかるまで投げるしかない

釜玉に続いてぶっかけ小を食い寝る夢はついヤマタノオロチ

貧すればどんどん鈍してわが指も一本くらい食べて困らぬ

ウイルスかウィルスかビールかヴァイラスかどれでもよいが具合が悪い

離反者も弟子の振りする、フリスクをかじりつつ途中まで言わせとく

テトリスの埋め損ないの顔をしてゲームオーバーまで消えられぬ

ほんとうの歌をいくほど残すだろう体裁のよき歌の背後に

寝る前にこれ今生の別れとぞ涙ながしてすっきりと寝る

ぶよぶよの大地を生きる民としてステップは苦手手振りは得意

おでこから搔き上げてかぶる水泳帽、25メートル泳げた自信

1tと書かれたハンマー振りおろすようなしぐさに驚いている

スライムを倒すだけなら魔王の世は終わらぬし経験値もしょぼい

人間に生まれ変われるつもりかいメイクアメリカグレートアゲイン

この店の料理がとてもうまいのよ隣の駐車場におうけど

生き物は最後は耳になるらしき声をきければゆけるとおもう

透明なあやとりをつづけていたよ不在になったきみの番まで

深夜いっせい死者よみがえりくるごとく歌人のボットが並びはじめる

報いへの期待のせいで識らずしらず堕ちてゆく木にかかる風船

美人あつかいされた自慢は(わかったよ//知ってるよ)あときみまろのCD返せ

死ぬ日まで空を仰いで、弾圧のない現代詩にない空の青

振り返るきみに笑まざるわれなりき大事なことは一瞬なのに

空の青うみのあお海の中のブルー青鮫の青ざめざる一世(ひとよ)

さびしいと深夜ツイートするきみのオレじゃないので笑みつつスルー

舞台裏から声は電波のごとくきてどの声を聞く受信器われは

ムーンリバーが流れてきみといたのです年をとったら泣くんだろうな

親父は喜び母は悲しむ一日(ひとひ)なり出家の決意述べてしまえば

近づけば差異は広がる、1ミリの思想の崖にとまどうわれは

踏み込めば極楽になる一歩とはあのあたりかな、会社へむかう

チョコレート以前以後にて人類は強くなったしズルくもなった

バタフライエフェクトとして今きみの微笑みが遠い吾をがんばらす

ありがとうもう梅が咲いてくれている枝ばかりなるけさのわたしに

王朝はつね永遠の夢を見る火種を赤き水で消しつつ

誰もみなたった特別になりたくて自分の名前は逆からも言える

ほとんどの人にはあまり意味のない点灯夫今日も灯りをともす

今回はぼくが短歌をすり抜けるはずだったのに奴がうなぎだ

わがうちに白野弁十郎がいてそろそろ記憶が薄らぐところ

武満徹と山下達郎の音楽が好きっていうのは音楽だけか

人類のいない野原で猫も鳥も一瞬かれらの夢をみるなり

十代の呼び方でふたり会っていて弱音にならぬ言葉すくなし

幼児用椅子に描かれたミッフィーのやぶけて黄色いスポンジが出る

甲子園がきらいな彼は短歌甲子園をいやがりながら気になる

ブルーナの陶器のような鳥の絵があなたの部屋にあるとうれしい

稲荷橋のバス停できみはバスを待つさつきの涙はさっきで終わり

偉大なる私利なき権力者のためにかわいいナイトキャップあるべし

北へ向かう魂やよし、問題は魂を運ぶ乗り物がない

知らざればググりてお助けおじさんの好意と善意は敗(ま)けゆくことを

あの川はどこだったっけ舗道にて亀が楽観的だが急ぐ

簡単に書いたものゆえ簡単に残らないのかもう消せらせら

どちらかが足りなかったということじゃないんだ、別れのあとのメールに

ニアレストデュティ(手近な義務)がつまり人生でその他はだれかの夢のまぼろ

正確な正方形で鋭すぎずなめらか過ぎぬむらのない色

短歌ってなんだったんか、きみと始めてきみいなき世にいななく一首

戦争はたとへば愛の行き詰まゐゐぢやなくてゑゑうまく言へないんだらう

20世紀ドイツメルヘン読んでいるメンヘルの妙に似合うゴスロリ

草の中もぞもぞ動きすっきりと風呂上がりみたいに汚れて犬よ

固まって構えてわれを見つめたる野良猫よ、そう、われらは敵だ

腹見せて浮かぶ魚が捨てられた「花壇」にただよう生臭き香は

色黒の手首に白いGショックして色恋のくだらぬ少女

短歌とはメフィストフェレス=むく犬のマルガレーテが引き上げるまでの

宇宙人と仲良くしよう地球には狂った奴らばっかりだから

火力発電ですら皇居に作るかよ塚本さんも時々イタい

夜のドライブ真っ黒な田舎に灯(とも)る二階都会に出たくて学んでいるか

プレミアムフライやで〜ってもうすでにほくそ笑んでるオカンが見える

一応は乗るねんけども値が下がる一日ずれた頃にオカンは

歌をうたい雲をながめて町を渡る来訪神に迎えびとなく

信念を貫くことにとても似て長生きは馬脚のはじまり

死をえらぶ日の案の定美しい世界だけども騙されないよ

地上から黒きごつごつ割り出でてその末端につつましき白

インド煮とオランダ煮あと肉じゃがのどれが食べたい? 笑顔で彼女

人間は未来になんて進めないくるくるぐるぐる生きているだけ

脳内に惑星がある、しばらくはランデブーする軌跡がうれし

ひとり抜けふたり抜けいつかしづかなるタイムラインよ、夜ひらく梅

魔王にはヒューマニズムが一滴の毒となり角を漏るるワイン

背景にゴジラを重ねおくだけで街がセットになってしまえり

徒手空拳ではなく素振り、そのようなチョップがいつか胸まで届く

森内と東浩紀のモーフィングの途中のようなおっす、石橋

ここでいまテレビを流し向かい合い食事をしている、深い意味がある

往年の国民作家は笑むときに労働者めく吉川英治

この星は5国の力に営まれ平和主義とは下位の概念

人間を信じるという冒険を空あおき今朝またはじめるか

良し悪しはじゃあ投票で決めましょう一票よりも二票のが良し


#都々逸
 人の評価は気にするなって書き込んだあと「イイね」待ち

#川柳
えほー巻き
心の準備が
パピプペポ

#パロディ短歌
人間よおれはいわゆる動物のうんこだ話しかけんでくれよ

この味がいいねときみが言ったから2月14日もサラダ記念日

絶唱にちかき一首を書きとめつ階下突然カレーのにほひ

#かしくらゆうがやらかしそうだ
あやかしというにはどうもセクシーでかしくらゆうがやらかしそうだ

#ちょこたん
チョコフォンデュの海に飛びこみ甘酸っぱいきみとほろ苦いぼく、やな夢だ

新宿駅を歩く人らよ格差とは胃の腑でいまだ溶けざるチョコだ

社内便でこういうものを送るなよわざわざ「義理」に訂正印押して

23:59までこばむなよ濃い愛に負けてもたれたれども

#ぼくらは絶えず苦悩に生きてる
下の句は二足歩行の足みたいぼくらは絶えず苦悩に生きてる

#ラーメンについて西村曜さんと
麺類は人類が好き、掛けられて昇華してゆくときの恍惚

シルクロードを隊商(キャラバン)がゆく、足跡のように小麦を伸ばし延ばして 

高次元の存在にわれはすすられて加速してゆく、どこへでもゆけ

刺すか刺されるかもしくはすすらるか、カフカ書かれふか城は白いか

麺類史四千年をすすりいる人類のその腹のわたつみ

麺類の誘惑まさに巻きつかれ苦しむ夢を見たんだ昨夜

そのたうり、われらはいのる麺類をラーメン、右手を軽く掲げて

きみのからだマッサージして夢中にて人類を麺類にするとこだった

#ブラタンカ
野良ブラは生意気だけど選ぶのだ飼い主をそのちょうどの幸(さち)を

#乗っ取りLINEについてtoijimaさんと
ほんたうにそれは友達? もしかして恋人なのか(ポジティブ過ぎだ)

ポジティブもネガティヴも既読スルーしてあとから一枚モルディブの海

#つかまえられずただ見つめてる
つかまえたらもう君のこと見ないから
つかまえられずただ見つめてる

#俳句
茂吉忌に知己にもち吉持ち寄りき

#原理主義川柳
エキスパンダー曲げても戻る原理主義

原理主義のバージョンアップ追いつかず

原理主義に養成されて魔球投ぐ

現実を原理に曲げてストレート

ゲーデルも論破できるさ原理主義

原理主義は川柳でなく春の季語

2018年9月30日日曜日

2016年12月の123首。付け句祭り含む。

いまの夢を甘いものへと変えるため夜中にコップ一杯のコーラ

空想の否妄想の鷹や馬や海豚を走らせ捜すお前

その時にぼくは理解をしないだろう新しいってそういうことで

京橋で君と別れて片町線さびしき、今は違う名前か

根の深い悩みに母が住んでいてきみというより母からと聞く

気を抜けばクリスマスソング流れたる受付できみが気を抜いている

君は今日朝から違うと思ったら��が出ている感じじゃないの

クラスタの涯まできみを連れてゆくつもりが行けど行けど中心

ポジフィルムと同じ情報量であるネガフィルムで今日のあなたは

右に回し左に回して出でこないスティックのりを、塗れば使えた

不孝ゆえに孝をまぶしく見えるのに彼の家は当時光ってたのに

今だけを生きていたいと言っていたそういう過去を懐かしむとは

まっすぐの飛行機雲もだんだんとほどかれてゆく文明もかく

身に負えぬミスを成したる帰り道ドクダミの花を見惚れて立てる

夏生まれですってバイトのリムくんの熱帯地域のいつの夏だよ

悪意でもみどりに芽吹くことがあるこの雨でそれが元気にふたば

人間の命は甘美—。ゴータマの悟りはつまりこのことなるか

笑いあり涙ありの物語にて新参なのでぎこちないです

うすい膜をつついてとろり感情はつられはせぬよ垂らしつつ噛む

じゃあキミはほとんど東京娘じゃんと言われたらそういう顔だよね

会うときはいつも飛行機が飛んでいてそういう土地ときみにさよなら

出たー! 妖怪スマホいじりー! と子供が叫ぶ、大人が焦る

泣くときに鼻も流れる生き物としてある限り鼻垂らし泣く

約束をまだらに思い出している動物園の檻の夢にて

鍋の中に昨夜のおでんが残ってて貨幣価値ではいくらよこのちくわ

三上寛と山下達郎が交互にてかかるスマホに悪意を感じ

悲しいことをよく言う人だと思ったら作品なんだ、なんだ損した

老いのはなし健康のはなしする姉よ男の話は生々しいな

「ガンバロー」から「バカヤロー」になるまでをたしかに頑張っていた柊(ひいらぎ)

プライドは猫背のように、治ったら自分でなくなるようにもみえて

この指で人を差すのが失礼な時代も出しっぱなしで示指は

#追悼の前田短歌(2首)
結論はすでに出ていた、きみのみらいの幸せにまえだまえだはいない

厳密にはまえだまえだの兄であるまえだまえだの兄じゃないけど


天才の主人の苦悩を眺めたる犬のバンクオー長き舌をしまう

生命は生まれやすくて逝きやすい波なき湯舟をずばりとあがる

そもそもが反乱なのだ折りたたみ傘ではしのげぬ雨を行きつつ

どの線の人身事故か新宿が膨れあがってまるまる暑い

生存戦略を知らぬ子供が裸だと叫ぶ大人は止めねばならぬ

かき氷のサクレ食いつつ思わずに思うモンマルトルの誓いは

#空にはぷかりえびフライ雲(11首)
転校生の笑顔があると思いきや空にはぷかりえびフライ雲

犯人を雲で当てたる能力者、空にはぷかりえびフライ雲

神々も昼時は腹が減るだらう空にはぷかりえびフライ雲

予言では恐怖の大王くだる日の空にはぷかりえびフライ雲

とろろ蕎麦もけっしてまずくなかったが空にはぷかりえびフライ雲

(嫌なこと)ー(良かったこと)の本数で空にはぷかりえびフライ雲

あぁ聞いたことある豊作の年の空にはぷかりえびフライ雲

この呪いを誰かになすりつけるまで空にはぷかりえびフライ雲

僕の愛がきみには少し重そうで空にはぷかりえびフライ雲

遠距離のきみの写真のとなり誰よ空にはぷかりえびフライ雲

包まれていたのは僕のほうだった空にはぷかりえびフライ雲


精神の住所は近いようなるに肉体のそれが二人を分かつ

愛情は彼女にだってあったのだ、悪となるほど下手ではあった

ごりごりと固き抵抗に遭うまでは甘やかに裂くわたしのナイフ

パラリンとオリンできみが略すからふわっとネルフの地下の気配す

残念だこの「人間の評価関数」はかなりの精度にみえる

分身の術が使えるきみが好きだけど最近薄いね影が

ご当地の何もないけど白色のオイル時計をお土産にする

ありがたい疲れたぼくに満月が死の銀色をわれに届かす

離れればこの星もひとつ金色の光になるよわれわれもいつか

上弦の月でびいんと矢をはなち、射止めついでに殺してもいい

それはまるで奥田民生のカバー曲でみんな民生っぽくなるような

何色の字で惜別を書きましょう時代は口開けるだけで過ぎゆく

頑固なる汚れになってこびりつく恋と呼びいし黒いかたまり

水面からちゃぷちゃぷ底が見えぬように底流も上がよく分からない

一週間がこんなに早いということは世界が〆に入りたるかも

たすけてと叫びたいとき浮かびたる顔、顔、アイコン、顔、今日は止む

大事な時にいる人間に成るために今はさよなら、会えればうれし

正直に生きてええことあるかいな全部自分のせいにされんで(誠実に生きればいいというけれど自己責任の落とし穴あり)

塩分をこんなにとった夜の夢に白い地球であがく人類

土のような砂漠が続き2000年の雨に濡れつつ遺跡は黙(もだ)す

臭い物に蓋をするのだカラフルで匂いを忘れる強い力の

善ということではなくてわれならぬ命を守るとき生きている

何もかも投げ出したいと思う日のスープレックス、空が無窮だ

培養短歌2首
泣きながらきみのかけらを培養しそのコロニーに於母影をみる

寒空の、いな寒天に隔てられふたりは近くいながら逢えぬ

付け句祭り10首(#整理できたらいいのだけれど)
アカシックレコード? うちにありますよ整理できたらいいのだけれど

ケータイの切り替えとカレがずれててん整理できたらいいのだけれど

男女間の友情ある派ありえぬ派整理できたらいいのだけれど

安定剤的スイーツと別腹と整理できたらいいのだけれど

天国も地獄も和洋折衷で整理できたらいいのだけれど

死んだらば恥かく主体は無いけれど整理できたらいいのだけれど

断捨離とトキメキを二冊買う決意整理できたらいいのだけれど

一日は納得せねば終わらない整理できたらいいのだけれど

ハリーポッターとカバン? と石? の謎? 整理できたらいいのだけれど

このダンボールは引越しの時だけ開ける整理できたらいいのだけれど


神の世を説きし約翰(ヨハネ)のはるかのち天国はないと歌いいし約翰(ジョン)

何も考えず歩こう何も考えず、考えぬとはどういうことか

軽自動車でふたりで眠るあの時が一番友情がやばかった

結審のあとににやりとオレにだけなぜオレにだけ今でも思う

休日の午後の路地裏なつかしいわが諦めたバイエル流る

下駄箱の手を置くところのサボテンをずらせばその日に妻が戻せり

現実を上げるか下げるか透明の米の由来の水を注ぎつつ

助手席は彼女の寝場所だったから起きてられるとまだぎこちない

レトリーバーのドヤ顔、飼い主との散歩たぷたぷときみの満足つづけ

イブになってうろうろドンキホーテにて物色したる男が二、三

動き出した電車に人は手を振って日常はなんと黄金に満つ

情報の商材として短歌とは一首5円になかなかならぬ

タイムラインが幸せなイブの日よもっと難しいこと考えようぜ

コンビニのケーキが最近うまいんで今日もこれですフヒヒ、サーセン

ふいに君との絆を試されるように並ぶビニール傘よ、わからん!

この家の寒天のようなかなしさとよそよそしさよ外で息する

5回くらい大きくぶつかることにより丁度良くなる、星の話ね

伸びるかもしれぬ心よ、伸びるならどこまで大きくなるものなるか

ブルターニュは島根みたいなとこだよと言われて分かったような分からん

#レなんとか看板
レなんとか看板レなんとか看板この石橋を叩くのヤメレ

レなんとか看板レなんとか看板この死神はレを振り上げる


意志がつよいことはさびしも鋭くも陽(ひ)に喜んでしたたる氷柱

恋のつぎに憎しみがきていいじゃない、やがて懐かしい無関心まで

松飾り並べはじめた花屋にも奥には美しくシクラメン

中華まんと缶コーヒーをまだ寒い車の中で食べたらバイト

どの神に従いたれば醜(しこ)となり賤(しず)となること望みて人は

我が内にギブミーチョコレイティズムとう心理のありて師走の夜寒

六時には百分待ちの回る寿司御用納めに消えるエビたち

自己嫌悪の薄暗い火を受けとってこの火は身を焼きながら凍える

それはいまのあなたの最新情報で次の更新はいつ頃ですか

あの世とのあいだに深い森があり行きたがる子は長生きしない

背景にさびしさ満ちている男、話しかけたらややこしそうだ

道の向こうで待つきみの上にいる紳士、赤く光ってまだ進めない

いつも通り悔いと希望を残しつつちょっと苦しく痛いくらいで

いままでで今年が一番いい年であるのだ進歩ということでなく

戦争に負けそうなころ思うべしこの国はやはり以和為貴まで

縁側に二匹の白い芝犬が足踏みしつつ散歩を待てり

青空に笑顔、の代わりにツイッターのアイコン、なんてならないように

2018年8月18日土曜日

2016年11月の107首。川柳10句。付句祭り含む。

いま死なばこんな途中と思うのでそういう終わりも有りとして寝る

太陽は北フランスも赤色かクロード・モネの印象なども

赤紐は50メートル、昨年の黄色を外してその場所に縫う

味噌汁のなかに寄り添うなめこらの無情にもわれは撹拌(かくはん)させる

11月の雨は冷たく土の中で溺れる蚯蚓(みみず)の彼女をおもう

新しい職場の最初の飲み会で詩が趣味と言う新人を避ける

子の愛は老いた親には薄くとも親はよろこぶ子はややさびし

神はもう語りえないと言っちゃって遠い第四ラテラノ公会議

未来とはきっと今よりすばらしい今を生きててぼくら嬉しい

湿度100%の海にいるごとく雨霧らう町わが嫌う町

昼前に起きてゆっくり歯を磨くパスタのたらこまみれの前に

そり返るハゼの箸立てトコトコとおじぎが返事ハゼもばんざい

肯定も否定にもそれは反論し覚めつつもついにいとしく祖国

ドス黒いドス虹色(にじいろ)い工場の川、古き良き昭和が臭う

アニメ好きの友人が言うアニメキャラはいつか神社に住む神となる

気立てってなんなんだよと反抗しあの子が浮かぶ分かってはいて

デカルトは動物と人をくっきりと分けりエコノミックアニマルが読む

生き物が生き物を食うシンプルな事実のゆえにかくまでうまし

なさけない本音がもれた帰り道ひとの未来はかがやいたまま

ピュアなこととピュアなよそおいくらいかなこの詩のどこか届かぬ差異の

ネットワークカメラが映す丸まった悲しい背中は私じゃないよ

年下の特権がもう嫌で嫌で膝枕とか睨んで避けて

テンプラにしようここでのテンプラはきみの美味しいワインの種類

ていねいにふたりの書類を書きましょう筆箱の、まだ午前のペンで

銀色の空の遠くにまで雲が、ああまた終わりは待ってくれなく

レイヤから自由であったアッシジの彼なら好きと鳥たちも言う

捨てていいものなんだろうその人が一番のものを捨てたるのちは

英語なら三句目だけでtime to say good bye言えるんだけど日本語なので

酒の力を借りて今宵もぶ厚かるレヴィストロースに噛みついている

人間に許されうるか一週間カレーばかりの祭りをしても

虚無の奥にかすかに匂う権力ののぞみ、ひたいにシャワー当ていて

太陽が頭上じゃなくて太陽に頭を向けて立つこの昼間

婉曲に運動の話ふるだけで確実に毛羽立ちゆくあなた

何度でもおれは信じる、自分さえ裏切りながら意味持つ生を

風が俺を避けて行くので無風なる街である、やや役に立ちたし

律令制の役職のはるか名残りにて衛門(えもん)と名乗る猫型ロボット

思想いな詩想に肥えているだけの言葉じゃきみに届かぬわいやい

鼻出して泣いているのに求められ今はそういうことがつらくて

卒業後も先生然と振る舞って慕われざりし"カトキチ"さびし

たらればを何百回も考えて今回がたぶん一番近い

いつかなくなる日本のためにつまらない歌のつまらなさを遺しおり

星があって夜なんだからぼくたちはたがいの静寂をいだきあう

電車には幼子びーびー泣いていてその右手にはエノコロ揺るる

彼女から彼女だけの名で呼ばれいる友を見ている目は合わさずに

爆ぜてない銀杏噛んで黄濁の思春期過ぎの純情を食う

さびしさもいつかは乾く、その時の乾いた顔はもうしかたない

真髄は寄り添うこととこうやって教えてくれる小鳥のくせに

そろそろだぼくらに幸(さち)が舞い降りる順序は最初はぼくからでいい?

外はもうどんどんひゃらら、妹は浴衣のことで母と言い合う

この匂いを逃したらもう会えないと必死に必死に走る捨て犬

忘れものしたロケットを追いかけてロケットが飛ぶ試験は明日

永遠は手のとどかない、学寮の踊り場でした口論なども

久しぶりに会うのだとしていきなりでおかしくないか挙動、今日どう?

編集もされないままで山奥で雨晒されて残っています

痛みにて意思を感じる生き物よ馬鞭(ばべん)の跳ねるたび加速して

制服を着た少女にて両ひざにかさぶたあらばうつくしからん

そう清く正しい男女交際の清く正しい性欲なんだ

人格は自戒しうるか、アニメでは魔法少女が宇宙書き換え

金曜の夜新宿を通り抜けさみしいお前の町へ消えゆく

言い方がきつくなるのは年齢と思うならビブラートに包も〜〜〜

旅先のぼくは軽々たのしくて絵葉書えらぶ飾る場所なく

本当に一億五千万キロの熱か、ふたりを薄着にさせて

経験が物差しでなくて年輪に広がることをおっさんと呼ぶ

わたしたちキックスタートしなきゃと女性シンガーが歌うラジオで

面構えがよくなったきみ、実存は本質にもう先立ちたくない

美人さんときみが言うときほんのりと批評のま、いや、やめておこう

テーブルに冷めたおにぎりちむちむとさびしいようでしあわせな夜

木石にぼくはひとつの悩みなど話しているよ、動かぬ木石

形状であろうがしかしよくもまあこれを竹とんぼと名づけたる

したいことを数えることはしていない出来ないことを認めるようで

サブ垢をきみのひたいに読み取って恥ずかしそうな顔ごとぱちり

くびすじの二次元コードなでながら仮想空間のあなたも愛す

地の鳥もハードモードか残機なく武器もないのに飛ばねばならぬ

脳を他の存在とする倫理観があるらむ略するなら、脳他倫

ミュシャの模写も買わされたけど好きだから彼女の真実なんて、別に

家の外でマナーモードの振動のような鳴き声、休みも終わる

人に会うと生きゆくことがなんとなく肯定されて俯いて笑む

冷蔵庫にもたれてしゃがむキッチンのここできみだけ頑張っていた

マフラーが君の髪すこし持ち上げる時間のことを冬と呼ぶらし

現代短歌の百科全書を作るとき凡庸派などにいようよ君と

冗談を言いあう残り一週間ゆっくり話さないさようなら

生きるから孤独とう滑稽にうなだれてぶくぶく笑う何が沸くのか

ああそうだ歌人は魔術師だったのだ扶(たす)くるときも毀(こぼ)てるときも

一年に一度きらめくことあれば差し引き0でしょう、Frimaire(フリメール)

起きてから爽やかな朝とテンションのギャップがひどいので休みます

次男とはかつてはスペアなりしゆえ歩いたりせずステップに凝る

永遠に悪魔に頭をかじられて忘恩を描き震えるダンテ

みんなまだ鳴きいるなかで先に逝く蝉は目を閉づ、(まぶたはないか)

ごーしちご、しちしちですよと説明すしちしちですかしちしちですね

赤い傘のなかであなたは水玉の影を不気味に貼られ微笑む

ポロロッカにてさかのぼるぼくたちの生は叛逆ポロロロロッカ

食べるのは男が女、食べられる女は男を食べる真夜中

また国が敗れるとしてその冬に炬燵があれば少しはさびし


#都こんぶを取り出す手つき(12首)
幸福論結論出ずに終わる頃都こんぶを取り出す手つき

『モモ』を読む通勤少女がかばんから都こんぶを取り出す手つき

叔父さんてドイツで指揮者してたんだ都こんぶを取り出す手つき

腹筋が残り50のわが上で都こんぶを取り出す手つき

ぐずりだす弟に姉も泣きたくて都こんぶを取り出す手つき

「またお前と戦うことになるとはな」都こんぶを取り出す手つき

ほんとうにうまいの? カルピスサワーから都こんぶを取り出す手つき

じいちゃんの趣味のフィルムも捨てましょう都こんぶを取り出す手つき

雪山の遭難で出しにくそうに都こんぶを取り出す手つき

初デートでネタTシャツは賭けだよね都こんぶを取り出す手つき

子ども会ユウも好きなの選びなよ都こんぶを取り出す手つき

帝都とて入手できない俺の前に都こんぶを取り出す手つき


#あたりまえ短歌(2首)
味噌ラーメンをひとくち口に含むれば味噌ラーメンの味がするなり

あなたへの好意をついに言いきって告白したるかのように見ゆ


パピプペポの川柳
寒い方がパピプペポめくパピプペポ

爆発が五回もくるぞパピプペポ

みどりごがしゃべる前日パピプペポ

ピコ太郎の輪唱の夢パピプペポ

えぐいのかなまぐさいのかパピプペポ

ズレてても指摘されずにパピプペポ

年賀状ソフトも付けてパピプペポ

カレーうどんに勝った瞬間パピプペポ

ありきたりのアドバイスしてパピプペポ

オータムリーブス踏みて二人はパピプペポ

2018年8月4日土曜日

2016年10月の119首。付句祭り含む

心だけが心をすくう拡散する情報に何が薄まってゆく

開きたるページにチャタテふたつ居てあわてて逃げる両方つぶす

二人とも揺らめいているボクサーのどちらの負傷が報われざらん

助けなどいらぬふうにて歩きいる衆より救(たす)けてくれの声在り

ネットには上がっておらぬ古賀政男作曲の水俣工場歌

岩を洗い氷のような海水が白くなるのを見るだけの今日

1741の基礎自治体で成す国のどこまで浸されれば眠くなる

分かりにくい戦いをせよとスイスから20世紀から届くけれども

見たいけど見なくてもたぶんそれでよく見れば絶対いいよ流氷

ともしびに使ってみれば灯油とはあたたまりそうな匂いとおもう

パウルクレーの矢印なんか信じないきみをやっぱり天使とおもう

ほんとうにタールの沼を足抜いてゆく未来? 頭上に不如帰(ほととぎす)

いま生きている動物の心臓がすべて動いている共通項

ぶったぎる根菜のようなおれの脛(すね)これ夢だよな、という夢を見る

  (添削について4首)
添削は裸足でやろううすべにのかわいいきみに伝わるように

100年後の短歌をわれと汝(な)はみずき、彼らは昔の歌を読まずき

この歌の異なる書写を見比べて誤記、添削の両面で捜査(み)る

忍び寄る国粋の夢、マダガスカル島初ステンレス歌碑除幕

 (変顔を詩的に4首)
変顔で寝ているきみをけっこうな時間見ていたいつかバラそう

生き物の進化を模して赤ちゃんに成るようにきみは変顔で寝る

変な顔見せたくないと手で隠しすやすや眠るきみの変顔

「あぁそうか! 眉がないから変なんだ。油性マジックで、あ、やべぇ…」


野菜にもポリティクスあれアメリカの大統領選地図の色分け

止まったらもう二度とです笑ったり泣いたり怒らないきみとぼく

きらいってだけではなくて存在がキモいよかつて好きで包んだ

お前いまからあえて毒舌言うんだろ首下げて太田光っぽいし

棒男のバランストイをあげる、卑下も驕りもしないように

散歩中のトイプードルに二度見されさっきの気分失われたり

大雪でバスも動かぬ日であった読み切りの恋のそのはじまりは

 #私なんかでほんとにいいの 10首
5メートル向こうにリンゴを載せたきみ私なんかでほんとにいいの

日常の会話もぜんぶ五七五 私なんかでほんとにいいの

おならにはおならで返事できるけど私なんかでほんとにいいの

わたしより若いとチャンネル変えるけど私なんかでほんとにいいの

うれしいと手品の音楽おどるけど私なんかでほんとにいいの

つぶやきシローみたいな寝言いうらしい私なんかでほんとにいいの

缶チューハイ2本でかよと思っちゃう私なんかでほんとにいいの

エロ広告は涼しい顔で見ています私なんかでほんとにいいの

カラオケの〆は欧陽菲菲の私なんかでほんとにいいの

休日は起きるまで寝るぞ同盟の私なんかでほんとにいいの


ここもまたゾンビに見つけられるだろう「息を潜めている=生きる」世に

人間の彼女ができて、設定を「時々」にされたAI彼女

落ち込んでここに来たのに落ち込みが足りぬと叱咤するような滝

寄せ書きに好きでしたなんて書かれててヒューヒュー言われてたが、過去形

悔恨から決意の不思議なプロセスを「復活(resurrection)」とたぶん呼んだのだろう

野鳥にも午後の午睡はあるらん、静寂の杜しばらくありぬ

詩人とは気違いという、逆上を霊感(インスピレーション)という、漱石がだよ

休日の午後の連続殺人が解決してから買い物にゆく

月曜はこまめなイェイを撒いている納豆もグレードふたつ上げ

蒼という言葉どおりの夕焼けだ火星でぼくははじめて泣いた

真夜に覚めてわが軽薄の愛情を悔いては永き輾転反側

十生をほんとに愛しあったからあと六生は心底憎む

口腔内崩壊錠を舐めながら行ってきますと出る秋の晴れ

あったよ、たぶんそうとう昔からインスタグラムみたいな短歌

同意してもらえないけど納豆のうっすら苦いところが苦手

後悔はしていないけど石畳の端をじゃりじゃり破壊して帰路

肉を食い植物を食い液体に溶いて飲み手を合わせておりぬ

命を食い心を食いて液体に溶いて飲み手を合わせておりぬ

表現の端からついにずり落ちて切なし、あそこが端だったのだ

中期までしか知らぬわたしにボブディランの新譜を貸してくれしおっさん

逆上が赤ならば何に逆上しわが眼前を燃やして秋よ

たぶんあえてきみに届かぬ言い方でそれはみっともないことである

分身を二人は用意したけれどぼくをひっぱたかれてありがとう

善人が見ている悪と悪人が見ている善の景色、いま秋

同じこと考えながら一応の反論が意見しだいに分ける

広場から子供が全部去ってゆき夜まであおく休む遊具も

浅瀬には浅瀬のたのしみあることを己れを突き放しつつ認めり

筋少がソプラノ歌手を使うとき旋律のたしかに美しき

移りゆく季節に遅れないような追い越さないような歩幅あたり

テオドールリップスは価値は快と謂う、たしかに裏なきコインはあらず

人類的正しさよついにさようならパステルを得て黒なきルドン

木の間から海がまぶしいこの墓地の子供は下で遊びたがって

宇宙とは、さあスカスカに充ちている仲良きことは美(あさま)しきかな

秋だとか思ってるうち空はもうルドンの目(まなこ)も上を見ている

空想のいわば未必の変態は現実的には変態でない

ヤンヴェレムとミケランジェロの共通の挿話を思う、他にもあらん

すする音そこここでする電車内の鼻息のなまぐさき秋なり

関西に嫁いで10年しないのにきみは大阪"トラ"ディッショナル

作者不詳のローレライいまいくつある詩の本懐はそこらあたりの

ダイバダッタがブッダの怠惰を責めたてる光景がかつてこの星にあり

人生をAIに支援受けている明日の自殺も収集データ

生きるとは死に物狂いと教えくれし母いまボケて死にたいと言う

うゐうゐうーおゐおゐおーと風呂場からまたホーミーの練習してる

働かない社会にはやはり一定数の奴隷が要るか、俺らがそれか

まだいつか歌人になれるかもしれぬからいま褒めくれる人に冷たきと

雪道を前をゆくきみを追わずゆく景そのものに祈りておりぬ

離職する彼に花束、二次会で仕事が根っこにみえたと語る

伸び縮みしながら生きておりますと書いた、近ごろ伸びていないや

ゆっくりと腐(くた)れて甘き香をはなつ深夜仏間のパインアップル

知らんがなお前のなかの秋ココアと冬ココアの配分の妙など

神さびてきたじゃんって言う2代目のマーチ付喪にならせぬように

優しさと冷たさを逆に受けとめる病なんだ、と冷たく言えり

飛蚊症の蚊を消してゆくARメガネ発売! 前売り100万!!

何かしら達成感のあるごとし課題を逃げて山を登れば

アペリティフグラスできみはヤクルトを飲みおり食後の方がいいのに

否定して否定して反措定してポークソテーに珈琲が付く

(埃について4首)
人の目をかいくぐりいつか床埃そらに浮く日をあっ見つかった

ひのもとにあらざればわれらガンマンの決闘の前のタンブルウィード

ボロ切れからネズミは湧くと信じられた中世、現代は電車の床に

鉄オタの来世あるいは過去からのねがいのように床埃ゆく


数え方がひとりふたりとなるときに権利と嫌悪が生ず、晩秋

俺のゆく道の向こうの真ん中にジレンマひとつ待っている見ゆ

年降れば正義の為に激怒したきいのちが泡のように湧くかも

きみといる余白の時間 全角と半角ふたつの差でずれてゆく

気持ち良き酔いに任せて万年筆をインクに付けて、書くことがない

あの家にどういう風が吹いてるかその挨拶で見えた気がする

飼い鳥のあたまカリカリ掻きやればコナコナ吹いて目を閉じている

飲み会で蘊蓄はやさしく滅ぶピカソは苗字であることなども

言葉にはしづらいけれど生涯にきみのパルティータとしてあらん

二歳五歳あるいは十二歳のまま生きられるほど文明である

ちゃん付けでなくなっている、CPUのコアひとつずっと100%

芸術は民主主義にはあらざれば崩れる石を踏んでこちらへ

朝のひかり時間を止めるほど溢れこの部屋はいま彼岸のごとし

崩れたる白壁土蔵、あの路地の水路にいくつクロトンボいて

廃墟なのに窓がぴったりしまってるなに恥ずかしいことがあるかよ

存在をもっと大事にしなさいと手のひらの鳥が身体を預(あず)く

電柱の支持ワイヤーのシマシマのカバー投げ上げ遊び、もうなし

死んだように寝る死ぬときにそれはもう眠るようなる死顔のために

流行が変わってもおれは変えられぬ目を潰しつつ睡蓮を描く

反対はしないけれども2週間でカラマーゾフを5巻も借りて

2018年8月1日水曜日

2016年09月の83首。

思想ではなくてあなたが好きだったあなたが一番嫌がることの

9月からいいことづくめの人生になることでしょう、そう占おう

鼻の下に皺寄るきみを見ることか今世(こんぜ)今世紀の楽として

表現でなくて彼女はひゃわらげんをしているという、何ヒョワラゲン?

可視化されるまえの不可視化されていたきみしか知らぬノートの短歌

月桂樹はアポロンが植えたかもしれず永遠の拒否の記念のために

沸騰をさせといてここで水なんや、お前がびっくりしてどうするよ

うなうまう、んむうーうーむ、うぉうわお、わーうわーうる、なんにゃんんんん
訳 飯食ってる時にちょっかいだすなオラ。

生と死がエロスのように入れ替わる夏きたるわれも汗に溶けつつ

誰でない自分がわれを励ましてそれをようよう生きると呼ぶぞ

二・二六事件ののちに「今からでも遅くない」とう流行語生(あ)り

人間のすることはまるで何一つ他人事(ひとごと)のように二人は暮らす

気にすれば立ち食いそば屋の啜る音、みなうつむいて泣きいるごとし

にっぽんが大変なとき陰にいてうなじに顔をすりつけていた

悪いとは思いもするがひとつ潜(もぐ)りふたつ潜って我関せず焉(えん)

因なのか果なのか知らず功徳とは座に連なっているいまのこと

オムニバス(omnibus)に乗ってぼくらはどこへ行くすべての人を乗せれなかった

40はこわいぞと40が言う何がこわいか聞かないでおく

人間にみなうまいこと化けている高島屋日本橋店の夏

メリークリスマスMrローレンス聞きながら夏蝉燃えている昼をゆく

銃殺刑の理由は姿勢なんだって、つまりそういうことなんですよ

飲み干して替え玉無料の張り紙がつまりそういうことなんですよ

人と違ふ告白に短歌贈るとか、つまりさういふことなんですよ
(付句祭り? 3首)

一本のミドリの瓶の謎おいてもう少し酔って眠るとしよう

片栗粉のあの独特の光沢を語るきみ、ぼくは目を反らし聞く

一日にそんなにたくさんうたったら乗っ取られます、すぐやめましょう

心とう袋は言葉で傷が付く、中には思いの液がこぼれる

初恋の人に捧げたフレーズをまた使う日ぞベルリオーズも

盈溢(えいいつ)するこれはなにもの、無表情の帰りの電車で次に進まず

遺伝子があきらめている生体の湯にふかぶかとつからざる夏

牛舎にて牛にもたれて泣く夜の人よりも牛の優しさ沁みる

アブノーマライゼーションにこの街がなるころここにまた来たるらん

精緻なる言葉の建造なしながらここに二人は住めそうもない

反省すれば減刑されるロジックがいま現にある時代とおもう

破壊とは自由にかぎりなく近く気取って言えばチャーチガーデン(教会の庭)

小さくて甘くてかたい梅干しをしょっぱく食べる、しょっぱい違いの

1個目のボタンが大事、終盤の選択肢にはいずれもはずれ

三匹の妖怪に邪魔をされてると法師はついに思うていたり

単価の高い短歌作ってなんになる、詩胆(したん)は体よりも安くて

この先にルートがないと知っていてかよわい声で一首を謌(うた)う

地獄へも共に行こうと決めたのに姿を消した友を探せず

それは食い使って流すここちする「肉」を「ロウ」とう読み方すれば

人という異形に果てたぼくだけど秘めておくこともなんとか出来る

表層のすべてが溶けてぼくたちがこんなに自由だなんて、嘘だ

この場所も架空のモンスターに満ちてモンスターなる人間遊ぶ

キャディのようについていくのだ、振り向いてもう忘れいて笑ってるのだ

イタリアンの今夜の彼女を引き止めず帰って我はゲームして寝る

思想詩はファストフードに食われゆく安いし上手いしみんなにわかる

悪人が罪に応じてめった打ちにされてるユートピア、ディストピア

ひそかにて彼は扉を開けたり数カ所だけの迅(と)きやり方を

悲しみと喪失感にまようのでグリーフと呼ぶ、真意は知らず

こういう、そういう、ばかり繰り返しのらりくらりの雨の満月

その理論の底に渦巻くかなしみと憎悪について心配なのだ

辛そうで辛くない少し辛い人生(そっちの読み方なんだ)

きみの長い髪を躍らせ突風が後ろからぼくらを引き離す

言いました意味深っぽく奈良と나라(ナラ)のあたかも同じ語源のように

 #そんなのはうそに決まっているでしょう

そんなのはうそに決まっているでしょう川べりに魚並ばせてあり

そんなのはうそに決まっているでしょうクラシック聴かせた牛肉パック

そんなのはうそに決まっているでしょうスナイパー特価のブルーベリー

そんなのはうそに決まっているでしょう男子水泳ポロリもあるよ

そんなのはうそに決まっているでしょううそうそほんと、すききらいすき

そんなのはうそに決まっているでしょう尾頭ヒロミ綾波レイ説

そんなのはうそに決まっているでしょう今年の出来が最高ボジョレー

そんなのはうそに決まっているでしょう4K対応心霊動画

そんなのはうそに決まっているでしょう自然科学の棚にあるムー

そんなのはうそに決まっているでしょう好きなタイプはお客さん、かあ


おっさんは語らずにゆく、語るのも湿地のような希望のあらば

未来から来ました(?)かばんに入ってます(??)短歌人です(これはいいのか)

別アカに歌を上げたる夢を見て起きて一応確認をする

自己肯定の究極にわれがおく祈り、いつしか他者へと至り

その手段が目的にいつか変わるときを魔境と呼べり、きみを観ていて

線遠近で写実されたる世界から逃げゆくぼくら落書きみたく

いまほしいものを考え引き窓を押し上げるようなこころなど欲し

乳房(ちちふさ)がこんなに効果あるなんて逆に怖いわ今度の人生

たましひと発音したくてたましひと書けばみなたましいと呼ぶ秋

時代から離れてペイネの絵に呼ばる、星を研ぐのは詩人の仕事

芸術は爆発じゃない、彼もまたみじめなほどに生き抜いていた

散らばった人形の四肢を拾いおり息ふき返す一文字のため

意味なくてコーヒー吹いてそののちのスマホキラキラ、きれいきたない

くちなわをえいっえいっと踏みつける夢から覚めるうわ泣いている

承認欲求のようにふくらむおっぱいの、年々大きくなる彼の絵の

歯の抜けた吾子をみており歯抜けフェチのあいつもたしか娘がいたな

たましいのランキング無料鑑定のスパムなのだが、何番だろう