クオリティ・オブ・デスのこと考えてこの席を気をつかいて離る
BitchesBrewのような屁が出て人間はそんなに俗になっても平気
国際人は無国籍とは異なると学校新聞に書きし若さぞ
この人もミモザの花をうたうときレイヤがひとつうわずる人だ
秩父ってちちちちじゃんと思おえど鳥取の話みたいでやめる
元気そうでよかったなんてみなで言う皮肉はなくてわりと素直に
売れ残りの金箔入りの酒を舐めおめでたかった日々のきらきら
生きている意味って何だ、長い猫は今日も一日ゆっくり長い
和であれば貴(とうと)しと為せ、思想とはルール少なきほど強くして
自分にはもっと素敵な嘘をつけけっこう騙されやすいんだから
たんぽぽは根っこがとても深いので踏んでも踏んでも死なないのです
高速の渋滞にいる、映画なら危機から逃げて間に合わぬモブ
死に場所でオレの形は決まるから桜、いや海、いや君の膝
その気持ち百年経って気づいたら涙がつたり、誰も無き夜に
四本の丸太のような母象のどんな形にでも母はなる
それぞれの心に林立してるから何度も振り返らざる塔(あららぎ)
歌会詠草
食べ放題で別れ話になるなんて負け戦じゃん元が取れても
最新鋭だった天文機器で見る宇宙がとても、最新だった
次も負けてきょうぼくは生まれ変わりたいマトリョーシカの見下ろす部屋で
食べものの好き嫌い語るとき人は存在論的嫌な顔する
夕方にアイガタメール会いがたく御託を述べるノベルの如き
のり弁と第三のビール買い帰る道すがら五月つつじ茂(も)く開(さ)く
二時の男二時になりせば独り身の理由を述べてお開きにする
そのブースの売り子ニコニコ可愛くて帰ったらこんな毒売りやがる
そう鈴木蘭々のように君は言うくろせか、らんらんにもう決めたと
切り詰めた数文字も口語短歌ならすぐ使っちゃう現代短歌
ただ単なる善人は役にたたざると本間俊平信徒を語りき
強情に負けてよかった、山奥のダムの水面(みなも)に遅めの桜
同じことが繰り返されて繰り返しの終わるころ俺は生命だった
異文化の尊重を問うそう言えば左で手刀を切る朝青龍
マイノリティは世を怨むべしそしていつか向こうになってこちらを潰せ
縦書きの短歌を書けば気取ってると言われたリアルな歌会の帰り
リアル歌会は「対人歌会」の意味に代わりAI「定家」に歌を教わる
歴史上の歌人もボットでよみがえりみな横書きを強制されつ
ポンデリングわづかに勝てりおつさんが食べてもはつかかはいい感じ
もうすぐだオレが世界に現れて取り替えられてゴミ箱だでは!
あきらかに短歌の呪いに苦しんでいるならやめたら褒めるよ僕は
この犬が五月の昼のぬるま水で命をつなぐ愛の記憶と
ぬるま湯でこのまま溶けてしまいたくてでもぬるま湯にぬるく拒まる
公園で鳩に混じってパン屑を狙うスズメよ欲望は五分
粗製濫造されてきたかの思想あるポピュリズムとう言葉の裏に
ポエジーな気分のときにごーしちご、きみが欲しくてごーしちごーしち
はやく凡庸になりたいと叫ぶ妖怪の、凡庸の壁はボヨヨンとして
めんどくさそうな言い方だけなんだ私が君を許せないのは
呑舟の魚を呼ぶべく優遇せよ、それから厳罰化も考えて
この星の腐る匂いがわからない? そうかこの星生まれだもんね
こんなにも尊い人間存在が新宿ホームにうじゃうじゃといる
ビッグバン以前というも次元とか時間もない始まりはさびしそ
襲いたい襲われたいと気づかずに善意すぎない善意を話す
処理手順が異なるだけで変化する世界はきっと僕らのために
生きる意味が数名ほどに絞られてわりと普通と思う丑満
酔いよいと夜道をあるく僕たちのこの永遠も過ぎるのだろう
正しさの為に悪まで身を落とし君はもう考えたりしない
自分には価値なんてないと思う夜連絡をせぬ君の幸運
根がリリカルでないからおれはうたうのだリリカルなやつがうたえばそりゃあ
生き物はずっと脆弱、脆弱がぜいぜい言ってお前を守る
大木が宇宙にいっぽん叫びたいほどの孤独だこれがいのちか
現在に飽き飽きと初夏、もう少し賢くなれば不満も減らむ
めづらしい存在として生き延びよ韻律もちて意思疎通する
浅はかな修辞に飽きて朝飯の納豆がすごしざりりとうまい
神様もダーウィニズムを受け入れて人間の知恵に教えられいつ
パブリックを一日抜け出す名作をパブリックなき俺らが真似す
いきものがかりを二人がかりで歌はれて二人ともうまく神がかりをり
(こっそりと見知らぬ女の尻を触る)男はその場で殺せる法を
手塚治虫の漫画のように地震(なゐ)ふるれお前を叫ぶこの期に及び
エイプリルフールの日にも苦し紛れの醜い嘘を言ってた君よ
嘘泣きのゔぉえーの声が思うより深かったので悲しくなりぬ
#ランサム短歌
泣きたいのはおれの方だよWannaCry彼女が今夜飛行機に乗る
善意さえ人をたやすく追い込んで引っこ抜かれた田螺が乾く
触れた手を引っ込めるのもそのままにするのも意味が、ジェンダーめんど
生きてれば幾分眠いということでかの聖哲もあくびする夜
ヲカム読テイ書ラカラチド
バレス択選ニ的想思
レカワキシ悲
あたたかいほのぼのねばねばした気持ちでスニッカーズのような電車で
許されて金曜はありご褒美のごときドクぺを飲む君ののど
助かったサギは田植えの機械から離れて蛙の浮かぶのを待つ
ピンペルル、ガウケルルには才能は関係なくて飼い主が好き
生まれきたからには何を残そうか君の笑顔を見たかった顔を
たとうればパトリオティズム、共存が出来そうにしてやっぱりぼくは
オープニングで主人公われは水中を沈んで深さを暗示したくも
誰からも好かれたいからどうとでもとれる短歌ぞ、お互い無傷
スマホにはあぶらが付いて我々は汚れを憎む自責するまで
惚れるのは作品までだ、人間に惚れたら水のしたたる批評
雨の予報でないから窓を開けて寝る君が来るならそれでもいいし
最後にはモノクロームの道をゆくモノローグさえなきエピローグ
走る女の胸を見るのはセックスをしたからだろう死ぬまでつづく
苦の衆生、古き書物にかく呼ばれ女はいまは苦しまざるか
あやまちではあるのだけれど侮辱にもニコニコしててきみというやつ
姫ハブに注意とガイド、笑うおっさんの沖縄バスのツアーにひとり
くだらない〇〇〇とか〇〇はツイッターでやれ、(だからいいのだ)
俺だけが楽しみだった毎月の組み立て 雑誌途中で終わる
右も見ず左も見ずに生きてればそれもけっこう羨ましいよ
ショパンの綴りをChopinを受け入れる時に偏見の幅ひとつひろがる
B面にオートリバースする時の途切れも覚えてしまった脳よ
ほんとうだ死んだら足が要らないねえだけどなかなか進めないねえ
かなぶんの死骸を避けて境内でシャツを絞って、ふいのくちづけ
矛盾とはいわば忍耐、複数の錠剤飲み込むように祈りも
笠置シヅ子の東京ブギウギ明るくて不器用はいつも明るき武器ぞ
教えられた事が出来ない後輩が透明な笑顔している午前
和製英語より酷いのに慣れているアベノミクス、シロガネーゼ、タカラジェンヌ
人生の積分値きみと見せ合ってあっ僕たちは離れなければ
音楽がやがて思い出になることもさびし、時間が音楽である
水族館の魚のようにタイムラインのぼくは君には触れられず寄る
自画像を描く自画像を描く自画像描く像画自画く自く画像
「愛情するより友情したい」という歌の意味を子供に訊いてきた母
また別れがくるのでせうね、きみはもう正しい歌だけうたつてなさい
電波天文学者の彼は自己紹介で電波を外す、あやしいからだ
希望なき人たちが起こす革命の成功率も出るがっかりさ
#俳句
アチョーアチョー憲法記念日にぼくら
砕氷斧(さいひょうふ)のごとく犬歯であずきバー
あずきバー犯人はいまだ逃走中
有終の美とはいやらし盛り藤
春疲労春の枕もやる気なし
ツイッター春ばかりだがお前冬
たんぽぽの綿毛よいつまで付いてくる
オフィーリアのひたいに綿毛ともりたり
チューリップ自然のなんと作り物
春ゾンビ当社比ながらやや元気
春の月落下はとうにあきらめた
花水木チャンバラ童子の背(せな)に降る
腥風(せいふう)のぬっくりと都市のこの季節
鈴蘭が渇く政局みぎひだり
春満月(みつき)やらかす人をほの照らす
藤終わり主(あるじ)ばかりの見ゆる棚
春月夜あしたはだしを見せましょう
どくだみにそれは言わないあっぷっぷ
春の窓に包丁かざす、しかも比喩
スプーンで竹輪ざっくり春の幕
土星にも局地的には高い春
黒豆茶春の速度で二人きり
北海道のさくらのさいごのさいご、これ
春ミミズ地上に興味どう持てと
酩酊のごとき死、初夏の缶ビール
キスの日ぞジントニックは三杯目
#川柳
ドーピングきみが夫婦を超えてゆく
新宿に住めば世界がラビリンス
おにぎりの握られざれば孤児に似て
#パロディ短歌
短歌ではない短歌ではない短歌本歌取りではない本歌取り
#パロディ偶然短歌
学校のコンセントなどの焦げ跡はピンセットによるいたずらなどの
消火器は複数で使用することで鎮圧効果を増大させる
#結句を「ふいのくちづけ」にする
ひんがしの野にかぎろいのたつみえてかえりみすればふいのくちづけ
#不自由律短歌「8153」
別れが近づく日明るいな君は
2019年10月22日火曜日
2019年6月23日日曜日
2017年04月の114首と、その他もろもろ。
この土偶の性別であるが胸か尻か腹が大きくあるなら女
永遠の命がなんと八千円激安過ぎてちょっと心配
塩胡椒かけつつあどけない話、東京には節操が無いという
前髪がちょろんの赤子、人類のカイロス(機会)となるか我の亡き世に
ふた回り上の奴らに馬鹿にされ彼女は仕事の出来ない女
その「脳」は人類の道を示したり人類はそれを紐解いて生く
続ければ優れた歌人になるだろうけれども恋を選ぶのだろう
またひとつ場所奪われて生き物は死ぬか逃げるか隠れるかする
現地人も神を信じるのだろうか蝋燭の火に揺れるラス・カサス
文字なんか残すものかとアンデスの文明は謎がニヤリとひかる
戦いの前線にいて役に立つ気持ちはなんとうれしくかなし
どの道も棲み分け論にいたる朝、公園の鳩がおこぼれを待つ
種の掟にて引き裂かれたる動物のオーナメントで次に進めず
さかづきに桜と雪が落ちてきて、あれからやはり余生であった
手を汚したくないだけの反戦と好戦の二人気まずくなりぬ
ダッカにはダッカの秩序、ナインボールの一打目のごときリキシャのわれも
茂吉翁の丸い背中の半纏(はんてん)に問う短歌また国家に資すや
カレー食べてる時に謝らないでくれ謝れば見立てられゆくカレー
排泄と喜怒哀楽がある限り人間平和の希望は捨てぬ
ティファールの湯の沸く音に包まれて週末は40度あったよ
救いなどない、教室の午後もまた僕無しで進むのを見る時間
明るいが感情の起伏大きくてアン・シャーリーがこだわる綴(つづ)り
23時も新宿駅はうじゃうじゃでふたつめのじゃのあたりにわたし
夢だった、ツイッターなんてまだ無くてすべてが妄想だったのだという
むすぶのかちぎるのかどちらでもよくてこの糸の先にまた、あなたか
春だから男もスカートどうだろう、剃る剃らないに迷うなオレよ
内心の自由それから外心の不自由はとても笑顔がやさし
職場では「はい喜んで」「喜んで!」仕事終わったもう喜ばぬ
可能性を残すのは気持ちいいけれど天才はただ量産をする
マシュマロというより白子あの日からもう膨らまぬメンタルの絵は
スワンボート人の少ないそれゆえに桜の少ない方へ切る舵
スワンボートで前線へ行け、もっと漕げ、形勢不利の革命のため
思い出にご笑納下さいってか上着を脱げばひとつ花びら
人間の浅ければかくも浅からんレイヤを超えんとする決意さて
野良猫のような心を抱(いだ)こうとする野良猫のように逃げらる
落研の合宿のあの殺伐と過酷と悲壮が生む面白さ
桜より華やいで君ら若者が外側にあるもの愛でやすき
タイムラインズの向こうで君がいるけれど君もこちらを気にするうわさ
シャットアウト機能で避けたほんとうは強く見つめた方が正解
人間は目に見えぬものに死にもする両の手をびしょびしょに濡らしつ
満員電車をエンジョイしてる白人の「ゴメンナサーイ」がほんといい顔
等身よりすこし大きい化け物と戦うときの人は舞うなり
下の句が午後にはけっこう降っていてビニール傘でしのぐ定型
無条件に尊いために必要な思想とその他、その他はあるか
天国の暮らしもここと変わらんよファミマもあるし金持ちもいる
人道も正義も措いて人間がこの地上にて描く地獄絵図
まだ食べてないなら少し遅いけど行こうよぼくもおなかすいたい
沈黙の多い電話が切れたんだ電波を見たら圏外のわれ
AIに君のデータを流し込み人権が付与される日を待つ
テロリストもその被害者も運ばれてテロリストを先に助けてよいか
終わりまで楽しむことが知性だと生を叱られ泣いている夢
演歌だと君は心地もよさそうに「あなたについて行くわ」と唄う
マストドンに君も行くのかミクシィのような廃墟でボットとわれは
強烈な破壊のあとに、ゆっくりとあなたを見つめる時間が出来た
争闘性を引けと鑑三記せるも流されざれば日蓮成るや
ほんとうにこの詰め将棋の詰まるのかわからぬままにそれではあばよ
新宿のビルの小さい一室に空想の象が定員を超ゆ
人間がもっとけものになるまでを象は待ちおり鼻長くして
クレヨンに貼り付いた紙の内側でコクっと折れるような失恋
きみに注ぐ愛もわずかに回しおり粉コーヒーに湯を注ぐごと
表現に上限おけばこの一首でほんとによいか迷ういちにち
わたくしの知らない世界を調べよう、知らない単語で検索するだけ
われのその後同じうするべき山阿などあるであろうか五柳先生
一万首めがその人の初段とかそういう時代の歌人の歌会
産屋での座位分娩でひりだされおんならに見下ろされて命は
舌鋒の甘い男でいいじゃないか意見を求められるなき世に
宇宙から現れたのに端末から「地球外から失礼します」って
縄文の遺伝子ふいに発芽して一万年をやり直そうか
このカバに「カバスケ」と名を付けている動物園よ次はどうする 「バスケ」
夜のライトに我が目がぎらり、いつまでも平和にならぬ世界睨(ね)めつけ
人生が眠いと君が言っているつらいとき僕もそう言い換えた
君がいるのを待っていたような夕方のやっぱりカレーの匂いする路地
#中本速生誕祭
青空が爽やかだから寝転がりたんぽぽ指ではじく失踪
食べ物に霊位を与え食べる世にあらぬ、すなわちすべて食べ物
ああどうも八重桜さん昨年は醜い修羅場を見せちゃいました
ポラロイドにはピースが似合うと言ったのにピースしないのかよ、これ欲しい
ルビはおまえルビなんだから並走はしてもいいけどこっちに来んな
縦書きと横書きの本が攻めてきて真ん中あたりにピラフ(猫)の居場所
原水協、核禁会議、原水禁、10年で分裂した願い
人間は縦になれなくなったならもう覚悟しておこうじゃないか
天才は無差別に殺人しつつオレだって頑張ってると言う
音楽を今でも耳に転送しでもこのメディアはそう長くない
渡鬼にキムタクが出る夢だけどキムタク全然ゆずらなかった
感動的な紋切り型でぼくたちはけっこう寒い海をみている
いい女が通りゆくまで道路工事のおっさんら目で見送る時間
お湯割の梅干しは箸の一本でつつき破れて政治の喩え
うふふあはは海辺でゾンビに追われたるこの絵は何か間違っている
馬の目のうるうるうると透明の涙の膜ぞ今から走る
サイモンとガーファンクルのサイモンは俺がやるからガーは任せた
社会学がかたっぱしから名付けゆく現象に名前ついてないのか?
方向音痴なんかじゃなくて大山が西にない東京がおかしい
石なげて人を追いやる思い出をこの村は忘れ春の夜昏し
狭いせまい空間で子と暮らしてるきみを連れ出す花一匁
大きくも小さくもなるが男とはやっぱりどこか丸大ハムだ
シャウティーなベイビーがいる車両にて生のかなしみ行き渡りゆく
道端に名札が一つ落ちていて伊藤をやめた彼はいずこへ
ジュテームモアノンプリュを二人で聴いている興奮しても笑っても負け
一行のよくわからないテキストをいつも書いてる人だ、あれなに?
僕の中に永遠をひとつ飼っていて僕が逝くとき笑ってみてる
異国語でわが感情を抱くことの月があり犬がいてわれいずこ
強い風をつよい気持ちで進みゆく目はモザイクを見るときにして
生クリームとブロッコリーはやめたから! 彼女は普通に目覚めたという
シトロニーナにするべきだよと思いつつレモンジーナで割るトリス呑む
生きる気力のないのに生きるロジックはよ、国が生かしておくロジックはよ
引っ越しの食器のダンボールが鳴って満員電車のようにかちゃかちゃ
ルマンドを連れて行こうか関西へルマンドが逢いたがっているのだ
春菊と生姜の香り混ぜながらブリ大根はじゅるじゅる美味し
公園のサクラのとなりで咲いている桜でない木の桜でない花
宝くじの使い道など悩むように俺ならどんながんがいいかな
なんとでも短歌にするよ悲しみも裏返したりやや逸らしたり
チャイナ風のメロディはわりと春の曲、日本の歌はいつの季節か
平和とはその象徴の鳩たちに常にパン屑落ちてる世界
キジバトが窓の外では鳴いている彼らには人間をも自然
#爪楊枝短歌
びっしりと容器に詰めて爪楊枝、出撃の覚悟あるが出にくい
爪楊枝みたいに箸がびっしりと詰められエコノミークラス吉野家
びっしりと箸、びっしりと爪楊枝、お前らも俺を拒むつもりか
あの中に父さんがいる、爪楊枝が箸を見るけどプラスチックだ
#自由律
指折りかぞえて自由律
自由律であらねばならぬ不自由
自己表出してるから自由律
花の盛りをほったらかして仕事
歌を作らなくていい花見
タイムラインがまずい海嘯
#パロディ短歌
日本脱出オーケー! 全肯定ペンギンも全肯定ペンギン飼育係も
ひむがしの野にかぎろいの立つはずで返りみたけど、どっちがひがし?
吸ひさしの煙草で北を指すときの北違ければどこよ望郷
馬鈴薯が小さいくせに店先でえっへんおっほん値上がりしてる
長ぐつにカブで大根運びきたる老後、ないか、今は新橋
#パロディ自由律
すごい咳をしても一人
咳をすると? 二人!
優勝しても一人
#パロディ詩句
自分の短歌観くらい
自分でつくれ
和歌者よ
#川柳
来世には君に会えないパピプペポ
パピプペポそこまで僕は言ってない
パピプペポ今日は納豆三個目だ
君のことパピプ好きペポ 救急車
パピ今日の君はステキだ是非プペポ
すぐきみはエッチにはしるパピプペポ
柿ピーの
禁止用語の
パピプペポ
パピプペポ?
パピプペポ、いや、
パピプペポぅ
失礼です。
自粛ムード。の
パピプペポ
#無季を強引に季語化する
まだ少しはやいひんやり春便座
蛍光の母子ともに春クロックス
からんだら友達面(づら)の春リプライ
天気予報の通りに寒し春我慢
記号論で季語がめちゃくちゃ夏の春
なんとなくいい人みたい春変態
キジバトの昼にもなって春ホッホー
味噌汁が落ち着いてゆき春宇宙
あずきバー春の夜には硬いまま
#尻子玉俳句
春痴漢ダメここで出すべき尻子玉
透明な夏の霊そして尻子玉
299回腕立て――尻子玉。
第二ボタンください、それと尻子玉
ああ、だめだ、もう怒られる尻子玉
わたしきみの尻子玉まで愛してる
シリコダマ、ああ間違えたシリカゲル
とてたての春の最初の尻子玉
ゆうくんの方がきれいな尻子玉
抱きしめてもきみはあかるい尻子玉
おじいちゃんと二度目の別れ尻子玉
火にかけると一応あばれる尻子玉
尻子玉飛び交ってやや美しき
もしかして「「入れ替わってるー!!」」尻子玉
#言うべきことはほかにあるのに
僕の方があなたのことを好きだった言うべきことはほかにあるのに
さくらばな集めて掬(すく)って食べている言うべきことはほかにあるのに
二階の子に気兼ねしながらキュウリ食う言うべきことはほかにあるのに
育毛剤もドーピングにひっかか! る⋯⋯、って⋯⋯。(言うべきことはほかにあるのに
たぶんもう会えそうにないキスのあと言うべきことはほかにあるのに
#季重ね
ひと眠りふた眠りして春春眠(はるしゅんみん)
春のポピーポピポピ少し浮いている
#今日もすてきな一日でした
ぼくも死後もう三年は経ったかな今日もすてきな一日でした
ゴミ、たから、ゴミ、ゴミ、たから、たから、たから、今日もすてきな一日でした
プリンプールの底でカラメル啜る夢今日もすてきな一日でした
フリスクとコーヒーやはり合わぬなあ今日もすてきな一日でした
生贄の美女に今年も選ばれず今日もすてきな一日でした
マルクス=エンゲルス全集が安くない今日もすてきな一日でした
永遠の命がなんと八千円激安過ぎてちょっと心配
塩胡椒かけつつあどけない話、東京には節操が無いという
前髪がちょろんの赤子、人類のカイロス(機会)となるか我の亡き世に
ふた回り上の奴らに馬鹿にされ彼女は仕事の出来ない女
その「脳」は人類の道を示したり人類はそれを紐解いて生く
続ければ優れた歌人になるだろうけれども恋を選ぶのだろう
またひとつ場所奪われて生き物は死ぬか逃げるか隠れるかする
現地人も神を信じるのだろうか蝋燭の火に揺れるラス・カサス
文字なんか残すものかとアンデスの文明は謎がニヤリとひかる
戦いの前線にいて役に立つ気持ちはなんとうれしくかなし
どの道も棲み分け論にいたる朝、公園の鳩がおこぼれを待つ
種の掟にて引き裂かれたる動物のオーナメントで次に進めず
さかづきに桜と雪が落ちてきて、あれからやはり余生であった
手を汚したくないだけの反戦と好戦の二人気まずくなりぬ
ダッカにはダッカの秩序、ナインボールの一打目のごときリキシャのわれも
茂吉翁の丸い背中の半纏(はんてん)に問う短歌また国家に資すや
カレー食べてる時に謝らないでくれ謝れば見立てられゆくカレー
排泄と喜怒哀楽がある限り人間平和の希望は捨てぬ
ティファールの湯の沸く音に包まれて週末は40度あったよ
救いなどない、教室の午後もまた僕無しで進むのを見る時間
明るいが感情の起伏大きくてアン・シャーリーがこだわる綴(つづ)り
23時も新宿駅はうじゃうじゃでふたつめのじゃのあたりにわたし
夢だった、ツイッターなんてまだ無くてすべてが妄想だったのだという
むすぶのかちぎるのかどちらでもよくてこの糸の先にまた、あなたか
春だから男もスカートどうだろう、剃る剃らないに迷うなオレよ
内心の自由それから外心の不自由はとても笑顔がやさし
職場では「はい喜んで」「喜んで!」仕事終わったもう喜ばぬ
可能性を残すのは気持ちいいけれど天才はただ量産をする
マシュマロというより白子あの日からもう膨らまぬメンタルの絵は
スワンボート人の少ないそれゆえに桜の少ない方へ切る舵
スワンボートで前線へ行け、もっと漕げ、形勢不利の革命のため
思い出にご笑納下さいってか上着を脱げばひとつ花びら
人間の浅ければかくも浅からんレイヤを超えんとする決意さて
野良猫のような心を抱(いだ)こうとする野良猫のように逃げらる
落研の合宿のあの殺伐と過酷と悲壮が生む面白さ
桜より華やいで君ら若者が外側にあるもの愛でやすき
タイムラインズの向こうで君がいるけれど君もこちらを気にするうわさ
シャットアウト機能で避けたほんとうは強く見つめた方が正解
人間は目に見えぬものに死にもする両の手をびしょびしょに濡らしつ
満員電車をエンジョイしてる白人の「ゴメンナサーイ」がほんといい顔
等身よりすこし大きい化け物と戦うときの人は舞うなり
下の句が午後にはけっこう降っていてビニール傘でしのぐ定型
無条件に尊いために必要な思想とその他、その他はあるか
天国の暮らしもここと変わらんよファミマもあるし金持ちもいる
人道も正義も措いて人間がこの地上にて描く地獄絵図
まだ食べてないなら少し遅いけど行こうよぼくもおなかすいたい
沈黙の多い電話が切れたんだ電波を見たら圏外のわれ
AIに君のデータを流し込み人権が付与される日を待つ
テロリストもその被害者も運ばれてテロリストを先に助けてよいか
終わりまで楽しむことが知性だと生を叱られ泣いている夢
演歌だと君は心地もよさそうに「あなたについて行くわ」と唄う
マストドンに君も行くのかミクシィのような廃墟でボットとわれは
強烈な破壊のあとに、ゆっくりとあなたを見つめる時間が出来た
争闘性を引けと鑑三記せるも流されざれば日蓮成るや
ほんとうにこの詰め将棋の詰まるのかわからぬままにそれではあばよ
新宿のビルの小さい一室に空想の象が定員を超ゆ
人間がもっとけものになるまでを象は待ちおり鼻長くして
クレヨンに貼り付いた紙の内側でコクっと折れるような失恋
きみに注ぐ愛もわずかに回しおり粉コーヒーに湯を注ぐごと
表現に上限おけばこの一首でほんとによいか迷ういちにち
わたくしの知らない世界を調べよう、知らない単語で検索するだけ
われのその後同じうするべき山阿などあるであろうか五柳先生
一万首めがその人の初段とかそういう時代の歌人の歌会
産屋での座位分娩でひりだされおんならに見下ろされて命は
舌鋒の甘い男でいいじゃないか意見を求められるなき世に
宇宙から現れたのに端末から「地球外から失礼します」って
縄文の遺伝子ふいに発芽して一万年をやり直そうか
このカバに「カバスケ」と名を付けている動物園よ次はどうする 「バスケ」
夜のライトに我が目がぎらり、いつまでも平和にならぬ世界睨(ね)めつけ
人生が眠いと君が言っているつらいとき僕もそう言い換えた
君がいるのを待っていたような夕方のやっぱりカレーの匂いする路地
#中本速生誕祭
青空が爽やかだから寝転がりたんぽぽ指ではじく失踪
食べ物に霊位を与え食べる世にあらぬ、すなわちすべて食べ物
ああどうも八重桜さん昨年は醜い修羅場を見せちゃいました
ポラロイドにはピースが似合うと言ったのにピースしないのかよ、これ欲しい
ルビはおまえルビなんだから並走はしてもいいけどこっちに来んな
縦書きと横書きの本が攻めてきて真ん中あたりにピラフ(猫)の居場所
原水協、核禁会議、原水禁、10年で分裂した願い
人間は縦になれなくなったならもう覚悟しておこうじゃないか
天才は無差別に殺人しつつオレだって頑張ってると言う
音楽を今でも耳に転送しでもこのメディアはそう長くない
渡鬼にキムタクが出る夢だけどキムタク全然ゆずらなかった
感動的な紋切り型でぼくたちはけっこう寒い海をみている
いい女が通りゆくまで道路工事のおっさんら目で見送る時間
お湯割の梅干しは箸の一本でつつき破れて政治の喩え
うふふあはは海辺でゾンビに追われたるこの絵は何か間違っている
馬の目のうるうるうると透明の涙の膜ぞ今から走る
サイモンとガーファンクルのサイモンは俺がやるからガーは任せた
社会学がかたっぱしから名付けゆく現象に名前ついてないのか?
方向音痴なんかじゃなくて大山が西にない東京がおかしい
石なげて人を追いやる思い出をこの村は忘れ春の夜昏し
狭いせまい空間で子と暮らしてるきみを連れ出す花一匁
大きくも小さくもなるが男とはやっぱりどこか丸大ハムだ
シャウティーなベイビーがいる車両にて生のかなしみ行き渡りゆく
道端に名札が一つ落ちていて伊藤をやめた彼はいずこへ
ジュテームモアノンプリュを二人で聴いている興奮しても笑っても負け
一行のよくわからないテキストをいつも書いてる人だ、あれなに?
僕の中に永遠をひとつ飼っていて僕が逝くとき笑ってみてる
異国語でわが感情を抱くことの月があり犬がいてわれいずこ
強い風をつよい気持ちで進みゆく目はモザイクを見るときにして
生クリームとブロッコリーはやめたから! 彼女は普通に目覚めたという
シトロニーナにするべきだよと思いつつレモンジーナで割るトリス呑む
生きる気力のないのに生きるロジックはよ、国が生かしておくロジックはよ
引っ越しの食器のダンボールが鳴って満員電車のようにかちゃかちゃ
ルマンドを連れて行こうか関西へルマンドが逢いたがっているのだ
春菊と生姜の香り混ぜながらブリ大根はじゅるじゅる美味し
公園のサクラのとなりで咲いている桜でない木の桜でない花
宝くじの使い道など悩むように俺ならどんながんがいいかな
なんとでも短歌にするよ悲しみも裏返したりやや逸らしたり
チャイナ風のメロディはわりと春の曲、日本の歌はいつの季節か
平和とはその象徴の鳩たちに常にパン屑落ちてる世界
キジバトが窓の外では鳴いている彼らには人間をも自然
#爪楊枝短歌
びっしりと容器に詰めて爪楊枝、出撃の覚悟あるが出にくい
爪楊枝みたいに箸がびっしりと詰められエコノミークラス吉野家
びっしりと箸、びっしりと爪楊枝、お前らも俺を拒むつもりか
あの中に父さんがいる、爪楊枝が箸を見るけどプラスチックだ
#自由律
指折りかぞえて自由律
自由律であらねばならぬ不自由
自己表出してるから自由律
花の盛りをほったらかして仕事
歌を作らなくていい花見
タイムラインがまずい海嘯
#パロディ短歌
日本脱出オーケー! 全肯定ペンギンも全肯定ペンギン飼育係も
ひむがしの野にかぎろいの立つはずで返りみたけど、どっちがひがし?
吸ひさしの煙草で北を指すときの北違ければどこよ望郷
馬鈴薯が小さいくせに店先でえっへんおっほん値上がりしてる
長ぐつにカブで大根運びきたる老後、ないか、今は新橋
#パロディ自由律
すごい咳をしても一人
咳をすると? 二人!
優勝しても一人
#パロディ詩句
自分の短歌観くらい
自分でつくれ
和歌者よ
#川柳
来世には君に会えないパピプペポ
パピプペポそこまで僕は言ってない
パピプペポ今日は納豆三個目だ
君のことパピプ好きペポ 救急車
パピ今日の君はステキだ是非プペポ
すぐきみはエッチにはしるパピプペポ
柿ピーの
禁止用語の
パピプペポ
パピプペポ?
パピプペポ、いや、
パピプペポぅ
失礼です。
自粛ムード。の
パピプペポ
#無季を強引に季語化する
まだ少しはやいひんやり春便座
蛍光の母子ともに春クロックス
からんだら友達面(づら)の春リプライ
天気予報の通りに寒し春我慢
記号論で季語がめちゃくちゃ夏の春
なんとなくいい人みたい春変態
キジバトの昼にもなって春ホッホー
味噌汁が落ち着いてゆき春宇宙
あずきバー春の夜には硬いまま
#尻子玉俳句
春痴漢ダメここで出すべき尻子玉
透明な夏の霊そして尻子玉
299回腕立て――尻子玉。
第二ボタンください、それと尻子玉
ああ、だめだ、もう怒られる尻子玉
わたしきみの尻子玉まで愛してる
シリコダマ、ああ間違えたシリカゲル
とてたての春の最初の尻子玉
ゆうくんの方がきれいな尻子玉
抱きしめてもきみはあかるい尻子玉
おじいちゃんと二度目の別れ尻子玉
火にかけると一応あばれる尻子玉
尻子玉飛び交ってやや美しき
もしかして「「入れ替わってるー!!」」尻子玉
#言うべきことはほかにあるのに
僕の方があなたのことを好きだった言うべきことはほかにあるのに
さくらばな集めて掬(すく)って食べている言うべきことはほかにあるのに
二階の子に気兼ねしながらキュウリ食う言うべきことはほかにあるのに
育毛剤もドーピングにひっかか! る⋯⋯、って⋯⋯。(言うべきことはほかにあるのに
たぶんもう会えそうにないキスのあと言うべきことはほかにあるのに
#季重ね
ひと眠りふた眠りして春春眠(はるしゅんみん)
春のポピーポピポピ少し浮いている
#今日もすてきな一日でした
ぼくも死後もう三年は経ったかな今日もすてきな一日でした
ゴミ、たから、ゴミ、ゴミ、たから、たから、たから、今日もすてきな一日でした
プリンプールの底でカラメル啜る夢今日もすてきな一日でした
フリスクとコーヒーやはり合わぬなあ今日もすてきな一日でした
生贄の美女に今年も選ばれず今日もすてきな一日でした
マルクス=エンゲルス全集が安くない今日もすてきな一日でした
2019年5月18日土曜日
2017年03月の108首ほか、パロディ短歌、俳句川柳。
生を生き、死も生きるような大きさで朝決意して夕べに忘る
いつまでも当選番号さがすようにスマートフォンをきみは見ている
ダイハツのCMに残るかすかなる大阪文明(文明ちゃうわ!
ある胞子は夜の温度でまだ春でないことを知る、春待つ仕組み
考えていることすべてとろかして人間はゆくひとつところへ
カルピスは何倍がいい? きみのくれる短歌の濃度くらいでもいい?
才能もなくてお金も足りなくて人の子どもに変な顔する
個性などなくてよかつた夕ぐれのユーグレナけふすじりもじりし
ウルトラマンになりそこなった風邪引きがヘァッヘァッてもう帰んなよ
ひな壇の15人にもいるのかもカムアウトせずすまし顔して
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見たな
学生がちょっと小ばかにするけどね時々読み返したりフロムを
引き出しから未来のロボがやってきた! (打ち上げられた魚のような)
消え去らぬ老兵をいつか一掃しスカスカの街が見たそうなきみ
楽しさが幸福である現代の張りぼての裏を揶揄しておりぬ
知の呪縛のように不可逆、玉手箱の白い煙のごとき認識
犯罪者が刑のかたちを決める夜人権はまだ生きてるつもり
悲しさがこういうときはツインビーのBGMをずっとずっとずっと
勁草も泣くことだってありますと昔の会話を覚えてたのか
地図の上●●●に黒々と秋風の吹く、次は誰の死
バーナーで燃えてゆく窯、釉薬の垂れては生まれ変われるごとし
誇りなくファミマに変わるサンクスの今までサンクス、ふっくだらない
あさましくて父ちゃんなみだ出てくらい、人目気にして損得ずくで
伝統は乗り越えることが継ぐことでソニックブームを知るか知らぬか
モナリザを左に倒して飾りおれば観る人すべて顔倒すなり
あんなにも可愛がってた芝犬のデータはとても出たがっていて
紅白のしまうま常に怒りつつそれも目出度さ扱いされて
めためたにメタモルフォーゼ繰り返し再会したるふたり、きみかも
月を取ろうとして海に入(い)り溺れたる猿を看取ってくれたる海月
煙突のない家なので真っ黒なぼくをからかう彼女もいない
ほんとうに蓋を開けると終わることもあるんだもうすぐ春が来るんだ
合成の歌声じつに小気味よく火星探査車石蹴って往く
いざという時に役には立たぬためのことばをえらぶ、墓標を立てる
肩揉みが天才的にうまけれどロジックがない男を知れり
百年前は新宿だって牛飼いと牛がいたんだ都庁のあたり
キャッチーな詩を書くゆえかきみはあのまどみちおの絵が部屋にいちまい
それを話せば終わりが来るいうそれを早く見つけたいのか饒舌
生きることの意味問うときに深くふかく円(まる)いルールが一瞬まぶし
のれんの絵を描いたのれんが飾られて向こうがなくてさみしいのれん
我は白きみは赤なるくちなはのまがまがしくて見た目めでたし
充電の切れたる古い端末の電源は神の啓示のごとし
人間界はそれを隠して回るのだ◯肉◯食ランチでひとり
一枚の布だけ残る文明をおもう、彼らの生活が見える
静脈がおれを認識しなくって、あれ、おれいつから甘んじて俺
久々に座れた満員電車だがまるで立ってるのと同じじゃん
壮大な赤ちゃんプレイは待っている変態と言ってくれるひとりを
食べ物を見る目をしてた食べ物が権利を主張する間じゅう
死んでから愛するような愚はすまい夕べに死すともかなり悔ゆれば
称賛か失脚か風の吹き上がりやすい時代に目がすぐ乾く
八百年で絹はほどけてゆくというシルクロードも風に薄れつ
電柱を描くか描かぬか写実的風景絵画の懐かしい嘘
控え室で彼らは思う蛇の道を、まともな人間ほどの変人
何層のレイヤをかさね我がいてふつふつとよろこぶやつがいる
春のころこの道を老婆ひとりゆきその道の果てにあり老梅樹
終末は週末よりも頻繁で終電去れば朝まで廃墟
美男美女はなるべく顔をゆがませぬようにしてきた悲しき成果
小学歳を殺すほど認知あやしくてなお生き延びて人生ながし
洋服に洋画の陰影描き分けて夷酋列像赤き直立(すぐだ)ち
官邸デモを語る和歌山大学のドイツ人教授の信憑性
生まれ変わる生まれ変われる挨拶をドレミファソーのソーの高さで
右巻きの昼顔ぼくはスイカズラのきみを抱き取るつもりであった
基本無料の世界は基本下劣にていささか値上げすべきスマイル
この国の混声合唱「死にたい」はスウェーデンとは異なるひびき
生き物は水の記憶に頼りながら生き物として次世代にゆく
ビキニからの原爆マグロを眠らせて築地の朝はさっきまで夜
それゃあもうおれは「なかなか言いにくいことをおっしゃるご主人」だもの
週末にアニメを消化するだけの青春、きみはわりあいに好き
自爆テロリストのVR映像を、終えて現実(リアル)がとても汚い
上等の日本酒舐めてきゅうと言うそういう男の列に連なる
美しい言葉と思う、運命を開くいのちを真剣と呼ぶ
批判するわれわれもまた閉じていて悪人がポアされない世界
思い知ってないだろうこのおっさんはおっさんというzombieのことを
エクレアのふわっとかなし人生のだれのせいにもせぬ指のチョコ
善人用優先席にみかけにはよらない人が足組んで座る
何者であるのかなども不明瞭な己(おのれ)が朝の日を受けている
サンドボックスゲームをしつつ思い至る西洋のヒューマニズムの孤独
ジョルジュ・ビゼーは時代の何を飛び越えてぼくの意外な耳朶楽します
建物ごと虚空に上がる心地して窓全面を降るさくらばな
#ひとりで決める桜前線
家の前に弧を描くように横たわりひとりで決める桜前線
バスケットボール蹴ったら足痛しひとりで決める桜前線
配送業がパンク寸前中指を立てるか否か桜前線
「クアラルンプールはいまは9時頃か」「まだ8時だよ!」のやりとり5年
白目みたいな歌だよねってなんだようやっぱり短歌わかってんじゃん
星空を眺むるも科学なりし世に法則嗤うごとき極光(アウロラ)
この町の盛衰あるいは玄関が引き戸の率など知りたく歩く
ごきぶりや蚊が叩きつぶされるころダンプが野良を轢く日曜日
生命は波打ち際のなみがしら、吸ったぶんだけぶくぶくわらう
ガラス片敷かれた風呂に入るように過去のいじめを語る痛みは
どのようなふうにも生きると思わしめ内側にきみの目が見ておれば
どの家庭にもある洗脳装置にて洗脳じゃない気分もセット
ネットにも友情のなきたましいが目つむりまもなく眠らんとする
目を細め貫禄はかく作り出す久しき日本の横綱をみる
一日休めば三日遅れる練習のエントロピーめエピメニデスめ
あまじょっぱい経口補水液のみてわが病身の内を濡らしつ
そうやって明るいきみに厳(かざ)られてゆくものをすこしうらやんでいる
ツイッターで書けないことを書くためのなんとかったーを欲しがってったー
チックの謎スチロールの謎口に入れぶふふと笑うふたりしあわせ
アパートの庭にふたりは足浮かせにんげんのしあわせを語った
UFOは地球をながめ知的生命かつて有りきとして過ぎゆけり
二十代で国のかたちを先見し国成るまでに落ちたる椿
ぼくの部屋の階段をのぼる音がする音がしたまま部屋へ届かず
ビッグバン説まことしやかに否定する時代もありき、忘れられき
洗脳の装置とかいいながら観る、低レベルだと嗤いつつ観る
果敢だが彼は失敗するだろうその時のきみに届かぬ歌を
ふた回り下の奴から馬鹿にされ彼は仕事が出来ない男
優しさはその後も優しくあるゆえに弱さとは似て非なる朝焼け
#パロディ短歌
「嫁さんになれよ」だなんて缶チューハイ二本じゃだめか、焼酎にする?
川柳、俳句
さんぐゎつの弱気な季語が見当たらぬ
スイートピー、パ行たしかに春のおと
花疲れ大の字分のさようなら
山笑うおれの真顔を責めもせず
春菊の貼り付いて眠るまでの宵
半跏思惟像この春じゃないらしい
永遠の命をこばむほどに春
さっぷーけーおまへの部屋におまへと春
二月なら春にときどき勝てもした
いつまでも当選番号さがすようにスマートフォンをきみは見ている
ダイハツのCMに残るかすかなる大阪文明(文明ちゃうわ!
ある胞子は夜の温度でまだ春でないことを知る、春待つ仕組み
考えていることすべてとろかして人間はゆくひとつところへ
カルピスは何倍がいい? きみのくれる短歌の濃度くらいでもいい?
才能もなくてお金も足りなくて人の子どもに変な顔する
個性などなくてよかつた夕ぐれのユーグレナけふすじりもじりし
ウルトラマンになりそこなった風邪引きがヘァッヘァッてもう帰んなよ
ひな壇の15人にもいるのかもカムアウトせずすまし顔して
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見たな
学生がちょっと小ばかにするけどね時々読み返したりフロムを
引き出しから未来のロボがやってきた! (打ち上げられた魚のような)
消え去らぬ老兵をいつか一掃しスカスカの街が見たそうなきみ
楽しさが幸福である現代の張りぼての裏を揶揄しておりぬ
知の呪縛のように不可逆、玉手箱の白い煙のごとき認識
犯罪者が刑のかたちを決める夜人権はまだ生きてるつもり
悲しさがこういうときはツインビーのBGMをずっとずっとずっと
勁草も泣くことだってありますと昔の会話を覚えてたのか
地図の上●●●に黒々と秋風の吹く、次は誰の死
バーナーで燃えてゆく窯、釉薬の垂れては生まれ変われるごとし
誇りなくファミマに変わるサンクスの今までサンクス、ふっくだらない
あさましくて父ちゃんなみだ出てくらい、人目気にして損得ずくで
伝統は乗り越えることが継ぐことでソニックブームを知るか知らぬか
モナリザを左に倒して飾りおれば観る人すべて顔倒すなり
あんなにも可愛がってた芝犬のデータはとても出たがっていて
紅白のしまうま常に怒りつつそれも目出度さ扱いされて
めためたにメタモルフォーゼ繰り返し再会したるふたり、きみかも
月を取ろうとして海に入(い)り溺れたる猿を看取ってくれたる海月
煙突のない家なので真っ黒なぼくをからかう彼女もいない
ほんとうに蓋を開けると終わることもあるんだもうすぐ春が来るんだ
合成の歌声じつに小気味よく火星探査車石蹴って往く
いざという時に役には立たぬためのことばをえらぶ、墓標を立てる
肩揉みが天才的にうまけれどロジックがない男を知れり
百年前は新宿だって牛飼いと牛がいたんだ都庁のあたり
キャッチーな詩を書くゆえかきみはあのまどみちおの絵が部屋にいちまい
それを話せば終わりが来るいうそれを早く見つけたいのか饒舌
生きることの意味問うときに深くふかく円(まる)いルールが一瞬まぶし
のれんの絵を描いたのれんが飾られて向こうがなくてさみしいのれん
我は白きみは赤なるくちなはのまがまがしくて見た目めでたし
充電の切れたる古い端末の電源は神の啓示のごとし
人間界はそれを隠して回るのだ◯肉◯食ランチでひとり
一枚の布だけ残る文明をおもう、彼らの生活が見える
静脈がおれを認識しなくって、あれ、おれいつから甘んじて俺
久々に座れた満員電車だがまるで立ってるのと同じじゃん
壮大な赤ちゃんプレイは待っている変態と言ってくれるひとりを
食べ物を見る目をしてた食べ物が権利を主張する間じゅう
死んでから愛するような愚はすまい夕べに死すともかなり悔ゆれば
称賛か失脚か風の吹き上がりやすい時代に目がすぐ乾く
八百年で絹はほどけてゆくというシルクロードも風に薄れつ
電柱を描くか描かぬか写実的風景絵画の懐かしい嘘
控え室で彼らは思う蛇の道を、まともな人間ほどの変人
何層のレイヤをかさね我がいてふつふつとよろこぶやつがいる
春のころこの道を老婆ひとりゆきその道の果てにあり老梅樹
終末は週末よりも頻繁で終電去れば朝まで廃墟
美男美女はなるべく顔をゆがませぬようにしてきた悲しき成果
小学歳を殺すほど認知あやしくてなお生き延びて人生ながし
洋服に洋画の陰影描き分けて夷酋列像赤き直立(すぐだ)ち
官邸デモを語る和歌山大学のドイツ人教授の信憑性
生まれ変わる生まれ変われる挨拶をドレミファソーのソーの高さで
右巻きの昼顔ぼくはスイカズラのきみを抱き取るつもりであった
基本無料の世界は基本下劣にていささか値上げすべきスマイル
この国の混声合唱「死にたい」はスウェーデンとは異なるひびき
生き物は水の記憶に頼りながら生き物として次世代にゆく
ビキニからの原爆マグロを眠らせて築地の朝はさっきまで夜
それゃあもうおれは「なかなか言いにくいことをおっしゃるご主人」だもの
週末にアニメを消化するだけの青春、きみはわりあいに好き
自爆テロリストのVR映像を、終えて現実(リアル)がとても汚い
上等の日本酒舐めてきゅうと言うそういう男の列に連なる
美しい言葉と思う、運命を開くいのちを真剣と呼ぶ
批判するわれわれもまた閉じていて悪人がポアされない世界
思い知ってないだろうこのおっさんはおっさんというzombieのことを
エクレアのふわっとかなし人生のだれのせいにもせぬ指のチョコ
善人用優先席にみかけにはよらない人が足組んで座る
何者であるのかなども不明瞭な己(おのれ)が朝の日を受けている
サンドボックスゲームをしつつ思い至る西洋のヒューマニズムの孤独
ジョルジュ・ビゼーは時代の何を飛び越えてぼくの意外な耳朶楽します
建物ごと虚空に上がる心地して窓全面を降るさくらばな
#ひとりで決める桜前線
家の前に弧を描くように横たわりひとりで決める桜前線
バスケットボール蹴ったら足痛しひとりで決める桜前線
配送業がパンク寸前中指を立てるか否か桜前線
「クアラルンプールはいまは9時頃か」「まだ8時だよ!」のやりとり5年
白目みたいな歌だよねってなんだようやっぱり短歌わかってんじゃん
星空を眺むるも科学なりし世に法則嗤うごとき極光(アウロラ)
この町の盛衰あるいは玄関が引き戸の率など知りたく歩く
ごきぶりや蚊が叩きつぶされるころダンプが野良を轢く日曜日
生命は波打ち際のなみがしら、吸ったぶんだけぶくぶくわらう
ガラス片敷かれた風呂に入るように過去のいじめを語る痛みは
どのようなふうにも生きると思わしめ内側にきみの目が見ておれば
どの家庭にもある洗脳装置にて洗脳じゃない気分もセット
ネットにも友情のなきたましいが目つむりまもなく眠らんとする
目を細め貫禄はかく作り出す久しき日本の横綱をみる
一日休めば三日遅れる練習のエントロピーめエピメニデスめ
あまじょっぱい経口補水液のみてわが病身の内を濡らしつ
そうやって明るいきみに厳(かざ)られてゆくものをすこしうらやんでいる
ツイッターで書けないことを書くためのなんとかったーを欲しがってったー
チックの謎スチロールの謎口に入れぶふふと笑うふたりしあわせ
アパートの庭にふたりは足浮かせにんげんのしあわせを語った
UFOは地球をながめ知的生命かつて有りきとして過ぎゆけり
二十代で国のかたちを先見し国成るまでに落ちたる椿
ぼくの部屋の階段をのぼる音がする音がしたまま部屋へ届かず
ビッグバン説まことしやかに否定する時代もありき、忘れられき
洗脳の装置とかいいながら観る、低レベルだと嗤いつつ観る
果敢だが彼は失敗するだろうその時のきみに届かぬ歌を
ふた回り下の奴から馬鹿にされ彼は仕事が出来ない男
優しさはその後も優しくあるゆえに弱さとは似て非なる朝焼け
#パロディ短歌
「嫁さんになれよ」だなんて缶チューハイ二本じゃだめか、焼酎にする?
川柳、俳句
さんぐゎつの弱気な季語が見当たらぬ
スイートピー、パ行たしかに春のおと
花疲れ大の字分のさようなら
山笑うおれの真顔を責めもせず
春菊の貼り付いて眠るまでの宵
半跏思惟像この春じゃないらしい
永遠の命をこばむほどに春
さっぷーけーおまへの部屋におまへと春
二月なら春にときどき勝てもした
2019年2月9日土曜日
2017年02月の98首ほか、返歌、付け句、俳句、川柳など。
ほんとうは終わって欲しくないのかも生死の葛藤というわが青
出会いって基本は誤解のことだから左官みたいな笑顔すんなよ
世の中の秘密を秘密のままにしてまた来るような終わりむつかし
うたうのだみんなシャラララみなウォウオ、最終電車でわれら殿(しんがり)
底で闇で零で黒なるうたびとの負のちからプラスにいたれかし
胴体を草が貫きたる鳥がわれを慕ってくる夢かなし
正しさが試されている、にんまりと枇杷色の歯を見せる老婆に
忘れられる権利さておき千年前のテンションたかき恋歌を読む
身体から毒を出したらすっきりとするというおぞましき空想
東京は圧倒的で若き日に東京に負けた悔しさが、へっ
ビジネス支援モードをOFFにし忘れてきみとのバランスシートが浮かぶ
いつになれば変わりたくなるその時に変わりたくない自分を措いて
歌が上手い歌手がだんだんビブラートがうわずってゆくあわれなりけり
冷めているゴーヤチャンプルそぼそぼと見解がもう合わないにがみ
球体では妄想しにくいことだけど裏の地球にきみはいるかな
人間(じんかん)が人間(にんげん)になりぼくたちは愛を0だと勘違いする
人の命を預かるときにおぼろげに偉大さという地平がみえて
それは目に見えねば言葉を網にしてひっかかるまで投げるしかない
釜玉に続いてぶっかけ小を食い寝る夢はついヤマタノオロチ
貧すればどんどん鈍してわが指も一本くらい食べて困らぬ
ウイルスかウィルスかビールかヴァイラスかどれでもよいが具合が悪い
離反者も弟子の振りする、フリスクをかじりつつ途中まで言わせとく
テトリスの埋め損ないの顔をしてゲームオーバーまで消えられぬ
ほんとうの歌をいくほど残すだろう体裁のよき歌の背後に
寝る前にこれ今生の別れとぞ涙ながしてすっきりと寝る
ぶよぶよの大地を生きる民としてステップは苦手手振りは得意
おでこから搔き上げてかぶる水泳帽、25メートル泳げた自信
1tと書かれたハンマー振りおろすようなしぐさに驚いている
スライムを倒すだけなら魔王の世は終わらぬし経験値もしょぼい
人間に生まれ変われるつもりかいメイクアメリカグレートアゲイン
この店の料理がとてもうまいのよ隣の駐車場におうけど
生き物は最後は耳になるらしき声をきければゆけるとおもう
透明なあやとりをつづけていたよ不在になったきみの番まで
深夜いっせい死者よみがえりくるごとく歌人のボットが並びはじめる
報いへの期待のせいで識らずしらず堕ちてゆく木にかかる風船
美人あつかいされた自慢は(わかったよ//知ってるよ)あときみまろのCD返せ
死ぬ日まで空を仰いで、弾圧のない現代詩にない空の青
振り返るきみに笑まざるわれなりき大事なことは一瞬なのに
空の青うみのあお海の中のブルー青鮫の青ざめざる一世(ひとよ)
さびしいと深夜ツイートするきみのオレじゃないので笑みつつスルー
舞台裏から声は電波のごとくきてどの声を聞く受信器われは
ムーンリバーが流れてきみといたのです年をとったら泣くんだろうな
親父は喜び母は悲しむ一日(ひとひ)なり出家の決意述べてしまえば
近づけば差異は広がる、1ミリの思想の崖にとまどうわれは
踏み込めば極楽になる一歩とはあのあたりかな、会社へむかう
チョコレート以前以後にて人類は強くなったしズルくもなった
バタフライエフェクトとして今きみの微笑みが遠い吾をがんばらす
ありがとうもう梅が咲いてくれている枝ばかりなるけさのわたしに
王朝はつね永遠の夢を見る火種を赤き水で消しつつ
誰もみなたった特別になりたくて自分の名前は逆からも言える
ほとんどの人にはあまり意味のない点灯夫今日も灯りをともす
今回はぼくが短歌をすり抜けるはずだったのに奴がうなぎだ
わがうちに白野弁十郎がいてそろそろ記憶が薄らぐところ
武満徹と山下達郎の音楽が好きっていうのは音楽だけか
人類のいない野原で猫も鳥も一瞬かれらの夢をみるなり
十代の呼び方でふたり会っていて弱音にならぬ言葉すくなし
幼児用椅子に描かれたミッフィーのやぶけて黄色いスポンジが出る
甲子園がきらいな彼は短歌甲子園をいやがりながら気になる
ブルーナの陶器のような鳥の絵があなたの部屋にあるとうれしい
稲荷橋のバス停できみはバスを待つさつきの涙はさっきで終わり
偉大なる私利なき権力者のためにかわいいナイトキャップあるべし
北へ向かう魂やよし、問題は魂を運ぶ乗り物がない
知らざればググりてお助けおじさんの好意と善意は敗(ま)けゆくことを
あの川はどこだったっけ舗道にて亀が楽観的だが急ぐ
簡単に書いたものゆえ簡単に残らないのかもう消せらせら
どちらかが足りなかったということじゃないんだ、別れのあとのメールに
ニアレストデュティ(手近な義務)がつまり人生でその他はだれかの夢のまぼろ
正確な正方形で鋭すぎずなめらか過ぎぬむらのない色
短歌ってなんだったんか、きみと始めてきみいなき世にいななく一首
戦争はたとへば愛の行き詰まゐゐぢやなくてゑゑうまく言へないんだらう
20世紀ドイツメルヘン読んでいるメンヘルの妙に似合うゴスロリ
草の中もぞもぞ動きすっきりと風呂上がりみたいに汚れて犬よ
固まって構えてわれを見つめたる野良猫よ、そう、われらは敵だ
腹見せて浮かぶ魚が捨てられた「花壇」にただよう生臭き香は
色黒の手首に白いGショックして色恋のくだらぬ少女
短歌とはメフィストフェレス=むく犬のマルガレーテが引き上げるまでの
宇宙人と仲良くしよう地球には狂った奴らばっかりだから
火力発電ですら皇居に作るかよ塚本さんも時々イタい
夜のドライブ真っ黒な田舎に灯(とも)る二階都会に出たくて学んでいるか
プレミアムフライやで〜ってもうすでにほくそ笑んでるオカンが見える
一応は乗るねんけども値が下がる一日ずれた頃にオカンは
歌をうたい雲をながめて町を渡る来訪神に迎えびとなく
信念を貫くことにとても似て長生きは馬脚のはじまり
死をえらぶ日の案の定美しい世界だけども騙されないよ
地上から黒きごつごつ割り出でてその末端につつましき白
インド煮とオランダ煮あと肉じゃがのどれが食べたい? 笑顔で彼女
人間は未来になんて進めないくるくるぐるぐる生きているだけ
脳内に惑星がある、しばらくはランデブーする軌跡がうれし
ひとり抜けふたり抜けいつかしづかなるタイムラインよ、夜ひらく梅
魔王にはヒューマニズムが一滴の毒となり角を漏るるワイン
背景にゴジラを重ねおくだけで街がセットになってしまえり
徒手空拳ではなく素振り、そのようなチョップがいつか胸まで届く
森内と東浩紀のモーフィングの途中のようなおっす、石橋
ここでいまテレビを流し向かい合い食事をしている、深い意味がある
往年の国民作家は笑むときに労働者めく吉川英治
この星は5国の力に営まれ平和主義とは下位の概念
人間を信じるという冒険を空あおき今朝またはじめるか
良し悪しはじゃあ投票で決めましょう一票よりも二票のが良し
#都々逸
人の評価は気にするなって書き込んだあと「イイね」待ち
#川柳
えほー巻き
心の準備が
パピプペポ
#パロディ短歌
人間よおれはいわゆる動物のうんこだ話しかけんでくれよ
この味がいいねときみが言ったから2月14日もサラダ記念日
絶唱にちかき一首を書きとめつ階下突然カレーのにほひ
#かしくらゆうがやらかしそうだ
あやかしというにはどうもセクシーでかしくらゆうがやらかしそうだ
#ちょこたん
チョコフォンデュの海に飛びこみ甘酸っぱいきみとほろ苦いぼく、やな夢だ
新宿駅を歩く人らよ格差とは胃の腑でいまだ溶けざるチョコだ
社内便でこういうものを送るなよわざわざ「義理」に訂正印押して
23:59までこばむなよ濃い愛に負けてもたれたれども
#ぼくらは絶えず苦悩に生きてる
下の句は二足歩行の足みたいぼくらは絶えず苦悩に生きてる
#ラーメンについて西村曜さんと
麺類は人類が好き、掛けられて昇華してゆくときの恍惚
シルクロードを隊商(キャラバン)がゆく、足跡のように小麦を伸ばし延ばして
高次元の存在にわれはすすられて加速してゆく、どこへでもゆけ
刺すか刺されるかもしくはすすらるか、カフカ書かれふか城は白いか
麺類史四千年をすすりいる人類のその腹のわたつみ
麺類の誘惑まさに巻きつかれ苦しむ夢を見たんだ昨夜
そのたうり、われらはいのる麺類をラーメン、右手を軽く掲げて
きみのからだマッサージして夢中にて人類を麺類にするとこだった
#ブラタンカ
野良ブラは生意気だけど選ぶのだ飼い主をそのちょうどの幸(さち)を
#乗っ取りLINEについてtoijimaさんと
ほんたうにそれは友達? もしかして恋人なのか(ポジティブ過ぎだ)
ポジティブもネガティヴも既読スルーしてあとから一枚モルディブの海
#つかまえられずただ見つめてる
つかまえたらもう君のこと見ないから
つかまえられずただ見つめてる
#俳句
茂吉忌に知己にもち吉持ち寄りき
#原理主義川柳
エキスパンダー曲げても戻る原理主義
原理主義のバージョンアップ追いつかず
原理主義に養成されて魔球投ぐ
現実を原理に曲げてストレート
ゲーデルも論破できるさ原理主義
原理主義は川柳でなく春の季語
出会いって基本は誤解のことだから左官みたいな笑顔すんなよ
世の中の秘密を秘密のままにしてまた来るような終わりむつかし
うたうのだみんなシャラララみなウォウオ、最終電車でわれら殿(しんがり)
底で闇で零で黒なるうたびとの負のちからプラスにいたれかし
胴体を草が貫きたる鳥がわれを慕ってくる夢かなし
正しさが試されている、にんまりと枇杷色の歯を見せる老婆に
忘れられる権利さておき千年前のテンションたかき恋歌を読む
身体から毒を出したらすっきりとするというおぞましき空想
東京は圧倒的で若き日に東京に負けた悔しさが、へっ
ビジネス支援モードをOFFにし忘れてきみとのバランスシートが浮かぶ
いつになれば変わりたくなるその時に変わりたくない自分を措いて
歌が上手い歌手がだんだんビブラートがうわずってゆくあわれなりけり
冷めているゴーヤチャンプルそぼそぼと見解がもう合わないにがみ
球体では妄想しにくいことだけど裏の地球にきみはいるかな
人間(じんかん)が人間(にんげん)になりぼくたちは愛を0だと勘違いする
人の命を預かるときにおぼろげに偉大さという地平がみえて
それは目に見えねば言葉を網にしてひっかかるまで投げるしかない
釜玉に続いてぶっかけ小を食い寝る夢はついヤマタノオロチ
貧すればどんどん鈍してわが指も一本くらい食べて困らぬ
ウイルスかウィルスかビールかヴァイラスかどれでもよいが具合が悪い
離反者も弟子の振りする、フリスクをかじりつつ途中まで言わせとく
テトリスの埋め損ないの顔をしてゲームオーバーまで消えられぬ
ほんとうの歌をいくほど残すだろう体裁のよき歌の背後に
寝る前にこれ今生の別れとぞ涙ながしてすっきりと寝る
ぶよぶよの大地を生きる民としてステップは苦手手振りは得意
おでこから搔き上げてかぶる水泳帽、25メートル泳げた自信
1tと書かれたハンマー振りおろすようなしぐさに驚いている
スライムを倒すだけなら魔王の世は終わらぬし経験値もしょぼい
人間に生まれ変われるつもりかいメイクアメリカグレートアゲイン
この店の料理がとてもうまいのよ隣の駐車場におうけど
生き物は最後は耳になるらしき声をきければゆけるとおもう
透明なあやとりをつづけていたよ不在になったきみの番まで
深夜いっせい死者よみがえりくるごとく歌人のボットが並びはじめる
報いへの期待のせいで識らずしらず堕ちてゆく木にかかる風船
美人あつかいされた自慢は(わかったよ//知ってるよ)あときみまろのCD返せ
死ぬ日まで空を仰いで、弾圧のない現代詩にない空の青
振り返るきみに笑まざるわれなりき大事なことは一瞬なのに
空の青うみのあお海の中のブルー青鮫の青ざめざる一世(ひとよ)
さびしいと深夜ツイートするきみのオレじゃないので笑みつつスルー
舞台裏から声は電波のごとくきてどの声を聞く受信器われは
ムーンリバーが流れてきみといたのです年をとったら泣くんだろうな
親父は喜び母は悲しむ一日(ひとひ)なり出家の決意述べてしまえば
近づけば差異は広がる、1ミリの思想の崖にとまどうわれは
踏み込めば極楽になる一歩とはあのあたりかな、会社へむかう
チョコレート以前以後にて人類は強くなったしズルくもなった
バタフライエフェクトとして今きみの微笑みが遠い吾をがんばらす
ありがとうもう梅が咲いてくれている枝ばかりなるけさのわたしに
王朝はつね永遠の夢を見る火種を赤き水で消しつつ
誰もみなたった特別になりたくて自分の名前は逆からも言える
ほとんどの人にはあまり意味のない点灯夫今日も灯りをともす
今回はぼくが短歌をすり抜けるはずだったのに奴がうなぎだ
わがうちに白野弁十郎がいてそろそろ記憶が薄らぐところ
武満徹と山下達郎の音楽が好きっていうのは音楽だけか
人類のいない野原で猫も鳥も一瞬かれらの夢をみるなり
十代の呼び方でふたり会っていて弱音にならぬ言葉すくなし
幼児用椅子に描かれたミッフィーのやぶけて黄色いスポンジが出る
甲子園がきらいな彼は短歌甲子園をいやがりながら気になる
ブルーナの陶器のような鳥の絵があなたの部屋にあるとうれしい
稲荷橋のバス停できみはバスを待つさつきの涙はさっきで終わり
偉大なる私利なき権力者のためにかわいいナイトキャップあるべし
北へ向かう魂やよし、問題は魂を運ぶ乗り物がない
知らざればググりてお助けおじさんの好意と善意は敗(ま)けゆくことを
あの川はどこだったっけ舗道にて亀が楽観的だが急ぐ
簡単に書いたものゆえ簡単に残らないのかもう消せらせら
どちらかが足りなかったということじゃないんだ、別れのあとのメールに
ニアレストデュティ(手近な義務)がつまり人生でその他はだれかの夢のまぼろ
正確な正方形で鋭すぎずなめらか過ぎぬむらのない色
短歌ってなんだったんか、きみと始めてきみいなき世にいななく一首
戦争はたとへば愛の行き詰まゐゐぢやなくてゑゑうまく言へないんだらう
20世紀ドイツメルヘン読んでいるメンヘルの妙に似合うゴスロリ
草の中もぞもぞ動きすっきりと風呂上がりみたいに汚れて犬よ
固まって構えてわれを見つめたる野良猫よ、そう、われらは敵だ
腹見せて浮かぶ魚が捨てられた「花壇」にただよう生臭き香は
色黒の手首に白いGショックして色恋のくだらぬ少女
短歌とはメフィストフェレス=むく犬のマルガレーテが引き上げるまでの
宇宙人と仲良くしよう地球には狂った奴らばっかりだから
火力発電ですら皇居に作るかよ塚本さんも時々イタい
夜のドライブ真っ黒な田舎に灯(とも)る二階都会に出たくて学んでいるか
プレミアムフライやで〜ってもうすでにほくそ笑んでるオカンが見える
一応は乗るねんけども値が下がる一日ずれた頃にオカンは
歌をうたい雲をながめて町を渡る来訪神に迎えびとなく
信念を貫くことにとても似て長生きは馬脚のはじまり
死をえらぶ日の案の定美しい世界だけども騙されないよ
地上から黒きごつごつ割り出でてその末端につつましき白
インド煮とオランダ煮あと肉じゃがのどれが食べたい? 笑顔で彼女
人間は未来になんて進めないくるくるぐるぐる生きているだけ
脳内に惑星がある、しばらくはランデブーする軌跡がうれし
ひとり抜けふたり抜けいつかしづかなるタイムラインよ、夜ひらく梅
魔王にはヒューマニズムが一滴の毒となり角を漏るるワイン
背景にゴジラを重ねおくだけで街がセットになってしまえり
徒手空拳ではなく素振り、そのようなチョップがいつか胸まで届く
森内と東浩紀のモーフィングの途中のようなおっす、石橋
ここでいまテレビを流し向かい合い食事をしている、深い意味がある
往年の国民作家は笑むときに労働者めく吉川英治
この星は5国の力に営まれ平和主義とは下位の概念
人間を信じるという冒険を空あおき今朝またはじめるか
良し悪しはじゃあ投票で決めましょう一票よりも二票のが良し
#都々逸
人の評価は気にするなって書き込んだあと「イイね」待ち
#川柳
えほー巻き
心の準備が
パピプペポ
#パロディ短歌
人間よおれはいわゆる動物のうんこだ話しかけんでくれよ
この味がいいねときみが言ったから2月14日もサラダ記念日
絶唱にちかき一首を書きとめつ階下突然カレーのにほひ
#かしくらゆうがやらかしそうだ
あやかしというにはどうもセクシーでかしくらゆうがやらかしそうだ
#ちょこたん
チョコフォンデュの海に飛びこみ甘酸っぱいきみとほろ苦いぼく、やな夢だ
新宿駅を歩く人らよ格差とは胃の腑でいまだ溶けざるチョコだ
社内便でこういうものを送るなよわざわざ「義理」に訂正印押して
23:59までこばむなよ濃い愛に負けてもたれたれども
#ぼくらは絶えず苦悩に生きてる
下の句は二足歩行の足みたいぼくらは絶えず苦悩に生きてる
#ラーメンについて西村曜さんと
麺類は人類が好き、掛けられて昇華してゆくときの恍惚
シルクロードを隊商(キャラバン)がゆく、足跡のように小麦を伸ばし延ばして
高次元の存在にわれはすすられて加速してゆく、どこへでもゆけ
刺すか刺されるかもしくはすすらるか、カフカ書かれふか城は白いか
麺類史四千年をすすりいる人類のその腹のわたつみ
麺類の誘惑まさに巻きつかれ苦しむ夢を見たんだ昨夜
そのたうり、われらはいのる麺類をラーメン、右手を軽く掲げて
きみのからだマッサージして夢中にて人類を麺類にするとこだった
#ブラタンカ
野良ブラは生意気だけど選ぶのだ飼い主をそのちょうどの幸(さち)を
#乗っ取りLINEについてtoijimaさんと
ほんたうにそれは友達? もしかして恋人なのか(ポジティブ過ぎだ)
ポジティブもネガティヴも既読スルーしてあとから一枚モルディブの海
#つかまえられずただ見つめてる
つかまえたらもう君のこと見ないから
つかまえられずただ見つめてる
#俳句
茂吉忌に知己にもち吉持ち寄りき
#原理主義川柳
エキスパンダー曲げても戻る原理主義
原理主義のバージョンアップ追いつかず
原理主義に養成されて魔球投ぐ
現実を原理に曲げてストレート
ゲーデルも論破できるさ原理主義
原理主義は川柳でなく春の季語
2018年7月29日日曜日
2016年08月の70首と、パロディ短歌2首と、川柳1句。
生きることはわめくことだと夏蝉は喜怒哀楽を超えて震える
水流がこの一族を洗いたる場にわれもまた初めて座る
きみどりの梅の実落ちてまひるまの坂を低負荷にてわれはゆく
切れぎれの森の電波を頼りつつきみを追うきみは電波のむこう
ときどきは子どもに自慢したろうか森田童子ののちの日々にも
素朴なるスコーンを食い素朴なる午後なりアーミッシュにあらざれど
贅肉がパカッと取れる夢覚めてこの喜びのやり場があらぬ
ふるさとの気づけば首が止まりたる扇風機のつむじ今年も叩く
目と耳は無限と接続されていて手はたったひとりの君へ伸び
(電子書籍について)
悪を討つために悪なる顔をする権現が彫られてより千年
屋外のトルソ(胴像)は憶(おも)う、抱きしめてもらえぬ刑はまだ序章なる
やや甘き恋かほのぼのあるあるかこじゃれた比喩の中から選べ
二階からtomorrowごしに見る世界、いな、とうもろこし畑のいなか
短歌とは氷のつるぎ、刺されても凶器はいつか血とともに溶(と)く
(ツイキャス提出の推敲として)
原爆忌に原爆を歌わず過ぎて三日後の二発目に気をつけろ
トイレでは音を気にせぬ性質(たち)だろうそういう奴が革命をなせ
女性リーダーに期待をしよう平等に男性リーダー並みの期待を
動物と祖父母と絶景そのほかは幾何学模様の写真展出づ
赤坂のアクセントしてきみがいう塚本邦雄がいまもたのしい
遅刻女になぜかひかれていた僕は今では遅刻のゆえに嫌いて
西瓜よりスイカバー欲しがるけれどたしかに皮も種もうまいが
メンマにも個性があって、あいつより長いとか太いとか(しかない)
(メンマ)
コンプレックスを隠し抱えている日々のリフレインするメロディに似て
要するに大脳基底核により振られたわけだ、ぢやあせうがない
『杯』二首
今でしょ! をいまごろ連呼するお前「杯先生だっけ?」酔ってる
六杯の艦隊がゆく日本海おれたちホタルイカなんだけど
薄めなるジントニックは新春の小川の上の雪の味して
人のために生きてるときに人になる生き物がいま地球を覆う
先達のひびきに白く神さびて、いやこの白いの黴じゃないのか
(先達扱いされて贈る)
むし暑くイライライライライラライあるあるじゃなくパッションじゃなく
お盆には電車が空いてその席を祖霊が座る(すれ違いじゃん)
杖と傘を両方持ってゆく父よ傘が微妙にがっかりしてる
青春が師匠とともにあったというこういう話はつまらないかな
生きてよかったあつい涙を止めるため大きめに鼻をかんでいるなり
どの国もわりとナチスと類似してひどいのでどこを褒めて伸ばすか
場外に咲く薔薇あつめ灼熱の熱風で彼が焼きつくす夢
(灼風氏風)
おっぱいが生み出す悲劇本人はそうは思ってないふしあれど
建設中の精舎に光さすを見てサーリプッタはいぶかしみおり
比喩としてキリンを言うならジラフとか呼べと夕日にあかきクレーン
願はくは望月如月会議にて苦の長引かぬその判定を
行き詰まるのが人生か生き物はそれぞれ洞穴抱(かか)えてぞ行く
悲惨さを伝えるために残しても風化してすこしカッコよくなる
飲んだのでさみしい気持ちがへとへとに疲れるまでのドライブならず
浴衣など着てはいないが夕暮れのぼくらは地味にロマンチックだ
西暦では今年は5000年らしいこんな時間にカレー食べてる
(付句まつり?)
おっさんがランチの写真アップしてつい文明の行く末おもう
良心の自由、塚本邦雄なら百日紅の零日目の喩へ
名月にあと十センチ届かないきみがため息ばかりつくから
(連歌の花道?)
2080年涙などないままに跡地にマスクなしで立ちおり
州浜には松もあるのに降りてくる神なき世なりほどなくて去る
安ワインを一本空けて明日からの永遠を前にへらへらしおり
水鳥が雨ふる川で一声をあげたらし、それは孤独にあらず
音楽がふいにぼくらにやさしくて掌(て)で頬に触る部分にも似て
人道的な首切り器械が残酷に見える時代よ、刃がいま光る
もう一度ショパンとリストの神の距離の違いを思う、「近い」が「遠い」
幽霊をさわやかに否定したのちの無霊の土地よ、いささ猥雑
鉢の土を二人で替える十年の痩せたる愛に驚きながら
弱音吐くくらいなら呑んで酔って寝る父の自慢話が聞きたい
新宿駅でぶつからず進むロボットをニンジャと呼んでうんざり未来
我が生はおのれで掴め、親猫が風とたたかう子猫を見おり
プライドのせいで今世ははい終わり風食のまだ立ってるかたち
先輩が恥ずかしそうにぼくに言う、俺の祈りは「助けて」だから
きみのことはすてるBOXだけれどもきみの手紙はとっとくBOX
深刻なつもりだけれど数えたら36時間まで満たぬ
捨てながら語るしあわせわたしはわたしだけでは出来ぬしあわせ
捨てながら姉妹はたぶんしあわせに近づいてゆく、たくさん捨てる
精神が安定しない生活が続くからきみを好きではあった
鼻髭の口をすぼめて微笑まる恩師、帰りに湯のごと嬉し
金持ちに転落しそうな時々の危機を避けつつあなたは生きる
聖者らの教えの雨に打たれいき電子書籍の液晶なのに
#パロディ短歌
体温計くわえた彼女に粥(かゆ)を炊く「ゆきひら」とさわぐ鍋のことかよ
くれなゐの二票伸びたる薔薇の目のわたしの上に届かざりけり
(うたの日の薔薇について)
パピプペポ川柳
パピプペポにやられる助けパピプペポ
水流がこの一族を洗いたる場にわれもまた初めて座る
きみどりの梅の実落ちてまひるまの坂を低負荷にてわれはゆく
切れぎれの森の電波を頼りつつきみを追うきみは電波のむこう
ときどきは子どもに自慢したろうか森田童子ののちの日々にも
素朴なるスコーンを食い素朴なる午後なりアーミッシュにあらざれど
贅肉がパカッと取れる夢覚めてこの喜びのやり場があらぬ
ふるさとの気づけば首が止まりたる扇風機のつむじ今年も叩く
目と耳は無限と接続されていて手はたったひとりの君へ伸び
(電子書籍について)
悪を討つために悪なる顔をする権現が彫られてより千年
屋外のトルソ(胴像)は憶(おも)う、抱きしめてもらえぬ刑はまだ序章なる
やや甘き恋かほのぼのあるあるかこじゃれた比喩の中から選べ
二階からtomorrowごしに見る世界、いな、とうもろこし畑のいなか
短歌とは氷のつるぎ、刺されても凶器はいつか血とともに溶(と)く
(ツイキャス提出の推敲として)
原爆忌に原爆を歌わず過ぎて三日後の二発目に気をつけろ
トイレでは音を気にせぬ性質(たち)だろうそういう奴が革命をなせ
女性リーダーに期待をしよう平等に男性リーダー並みの期待を
動物と祖父母と絶景そのほかは幾何学模様の写真展出づ
赤坂のアクセントしてきみがいう塚本邦雄がいまもたのしい
遅刻女になぜかひかれていた僕は今では遅刻のゆえに嫌いて
西瓜よりスイカバー欲しがるけれどたしかに皮も種もうまいが
メンマにも個性があって、あいつより長いとか太いとか(しかない)
(メンマ)
コンプレックスを隠し抱えている日々のリフレインするメロディに似て
要するに大脳基底核により振られたわけだ、ぢやあせうがない
『杯』二首
今でしょ! をいまごろ連呼するお前「杯先生だっけ?」酔ってる
六杯の艦隊がゆく日本海おれたちホタルイカなんだけど
薄めなるジントニックは新春の小川の上の雪の味して
人のために生きてるときに人になる生き物がいま地球を覆う
先達のひびきに白く神さびて、いやこの白いの黴じゃないのか
(先達扱いされて贈る)
むし暑くイライライライライラライあるあるじゃなくパッションじゃなく
お盆には電車が空いてその席を祖霊が座る(すれ違いじゃん)
杖と傘を両方持ってゆく父よ傘が微妙にがっかりしてる
青春が師匠とともにあったというこういう話はつまらないかな
生きてよかったあつい涙を止めるため大きめに鼻をかんでいるなり
どの国もわりとナチスと類似してひどいのでどこを褒めて伸ばすか
場外に咲く薔薇あつめ灼熱の熱風で彼が焼きつくす夢
(灼風氏風)
おっぱいが生み出す悲劇本人はそうは思ってないふしあれど
建設中の精舎に光さすを見てサーリプッタはいぶかしみおり
比喩としてキリンを言うならジラフとか呼べと夕日にあかきクレーン
願はくは望月如月会議にて苦の長引かぬその判定を
行き詰まるのが人生か生き物はそれぞれ洞穴抱(かか)えてぞ行く
悲惨さを伝えるために残しても風化してすこしカッコよくなる
飲んだのでさみしい気持ちがへとへとに疲れるまでのドライブならず
浴衣など着てはいないが夕暮れのぼくらは地味にロマンチックだ
西暦では今年は5000年らしいこんな時間にカレー食べてる
(付句まつり?)
おっさんがランチの写真アップしてつい文明の行く末おもう
良心の自由、塚本邦雄なら百日紅の零日目の喩へ
名月にあと十センチ届かないきみがため息ばかりつくから
(連歌の花道?)
2080年涙などないままに跡地にマスクなしで立ちおり
州浜には松もあるのに降りてくる神なき世なりほどなくて去る
安ワインを一本空けて明日からの永遠を前にへらへらしおり
水鳥が雨ふる川で一声をあげたらし、それは孤独にあらず
音楽がふいにぼくらにやさしくて掌(て)で頬に触る部分にも似て
人道的な首切り器械が残酷に見える時代よ、刃がいま光る
もう一度ショパンとリストの神の距離の違いを思う、「近い」が「遠い」
幽霊をさわやかに否定したのちの無霊の土地よ、いささ猥雑
鉢の土を二人で替える十年の痩せたる愛に驚きながら
弱音吐くくらいなら呑んで酔って寝る父の自慢話が聞きたい
新宿駅でぶつからず進むロボットをニンジャと呼んでうんざり未来
我が生はおのれで掴め、親猫が風とたたかう子猫を見おり
プライドのせいで今世ははい終わり風食のまだ立ってるかたち
先輩が恥ずかしそうにぼくに言う、俺の祈りは「助けて」だから
きみのことはすてるBOXだけれどもきみの手紙はとっとくBOX
深刻なつもりだけれど数えたら36時間まで満たぬ
捨てながら語るしあわせわたしはわたしだけでは出来ぬしあわせ
捨てながら姉妹はたぶんしあわせに近づいてゆく、たくさん捨てる
精神が安定しない生活が続くからきみを好きではあった
鼻髭の口をすぼめて微笑まる恩師、帰りに湯のごと嬉し
金持ちに転落しそうな時々の危機を避けつつあなたは生きる
聖者らの教えの雨に打たれいき電子書籍の液晶なのに
#パロディ短歌
体温計くわえた彼女に粥(かゆ)を炊く「ゆきひら」とさわぐ鍋のことかよ
くれなゐの二票伸びたる薔薇の目のわたしの上に届かざりけり
(うたの日の薔薇について)
パピプペポ川柳
パピプペポにやられる助けパピプペポ
2018年6月2日土曜日
2016年05月の89首。パロディ短歌1首。
人間は四の十はあつく生きるべしそして死ぬにはまだ早めなり
仕事前のせわしい朝の駅前にうろうろと人が邪魔なる鳩は
建物の屋上にあさひ届くころ小動物が輝いており
甥っ子が数字を言えるごーよんたんにーいちと、得意げにはにかむ
生きるのがちょろい世界と君はいてさにあらざれば微笑みて去る
何者であるのだきみは深く良い深く記憶の最初をたどる
畑の野菜こっそり食べて生きている明日のいのちはあしたの話
波のように田んぼの水がさざめいて風つよき日に会うのを迷う
わが死後も星占いは続くだろう素敵な出会いのありそうな日も
浮かべれば流れが見えるくらいなる川のほとりに眺めておりぬ
自分ではなくなるまでの数ピクセルのドットがわれというものならむ
ログハウスのカフェだといってコーヒーが旨いわけではないものを飲む
宇宙人に狙われていると言い出して彼は自死した、事実としては
瓦屋根に小さき天狗が着地してまた風とゆく下駄の音(ね)残し
貨物船の貨物を呑吐してゆくを海風に冷えながら見ており
濡れたるを合わせることを逢瀬とう身も蓋もない古典解釈
許された、の声響きわたり生涯をひとりで終える夢をみたりき
東京のビルの森そして森の森あるく、もうすぐお別れである
この世にも悲しい酒の酔い方よ涙ぽろぽろ落としてみたき
そをきみは五月の匂いといいましたたしかにわれの内にも五月
幻想の世界に生きた塚本も公務員なる生活ありて
本人はそうとは知らずイヤホンで音を聴くとは孤独の前駆
干し忘れた折り畳み傘濡れておりこっちは昨夜防げた涙
文学が希望だという演繹に至るまでもうながい迂回路
情報の海を立ち泳いでいたがきみが何かに足を掴まれ
ぼくが知らぬことはすべてが嘘である、UFOはいる昨日見たから
カリカリと世界に線を引いていき閉じるときふと外へのチラ見
きみを容れるとき薄いけど一枚の膜ありリテラシーのごとしも
終電を逃げきってきみと歩きおり空には不気味な未知がかがやき
ゆっくりと頭なづれば目を閉じて生き物は死をかく乗り越える
駅の字の馬かたまって待っている再び人を載せて歩くを
ほんとうに久しい邂逅なりしかば男から泣いていいかはつなつ
このように取り残された心地とは次はひとつの幕降りるとき
じつにその中年であるいぎたない世間を身内(みぬち)に見出しければ
この街も無常の風が吹いていてその中にいてわれには見えず
桜の実あたまに落ちて上は空、うすむらさきの指のたのしも
蝉が鳴くまでとあなたが言うたのに涼しい顔をして訪れて
飼い主にすこしそむいて引っ張らる犬とことことすぐにあきらむ
そーいえばきみはヘルプを出していたなあ、ポケットに手を入れて立つ
パンタレイと諸行無常の創始者が会いて飲む酒うまからんかも
少年の尻があたりてそのしろき弾力をかつてわれも持ちしか
自転車屋のたらいに顔をつっこんで息が漏れ出るパンクがわかる
天の原ふりさけ見ればカレー屋が三軒はある街に勤むる
懸命に生きた生き物が見る海のきっと再現性のない青
謝意を述ぶ時間があれば運のいい人生のような気がする五月
中国人に諦観の意味を説明し分かりあえたかさえ分からずに
きみが絵を描いたとしても恋だけを描くだろうしそれでもありだ
ケプラーがかつて見し夢、三角のプラトンソリッドの曼荼羅宇宙
お礼ではなくてうれしい表現のキスであったとのちのちに知る
人間が人体を不思議がるようにマシンは神として人を見る
宗教画の人物が一人ずつ消えて風景画にてやっと見神
運命が光りたがっているようなこの生き物が生きることとは
ぼこぼこのざらざらのまたはエンボスのなんだこのマチエールの夢は
遠足でえみちゃんにあげるお弁当のミートボールはぼくの権利だ
子供乗せ電動自転車」を立ちこいで女子高生が彼に会いに行く
「山椒魚としての風景」
山陰でオフィーリア溺れゆくならばサンショウウオに迷惑がられ
サンショウウオやめたと言いて背中からすらりと現れたる美少年
恋の悩みはサンショウウオに訊くといい口が開いたらうまくいくとか
冥府から帰ってきたと思いしがこっちが黄泉(よみ)か、どちらでもよし
サンショウウオだけの星にてひとり思う宇宙には銀のサンショウウオが
この話題はノーコメントでスルーしようサンショウウオも息をとめつつ
虚弱なる奴であったが捕らえられ漢方になったと風のたよりに
基本的な思想は非暴力である、食(しょく)はまたそれは別の議論だ
感嘆の嗚於(おお)ではないが人間は感嘆しつつわれを呼ぶなり
大空を山椒魚が背中みせ去りゆくまでを夜と名付けり
奇跡とは衆人のわざ、海に沈む陽の瞬間に道がかがやく
人間界は楽しいかいときみが訊くこの界もきみがおらねばさびし
ぽっくりとポアソン分布で死なされぬ飼い鳥はいつか飛べなくなりぬ
自意識のスライムはもう眠るのだ酒精が混ざり揮発しながら
人間の声が嫌いで器楽曲ばかり聴いてた娘(こ)も母となる
かわいくてきたないものがあるとしてこの刺繍入り雑巾なども
なにおれは後悔なんてしとらんぜエトランゼには行くとこがある
もっともっと知らないままで死ぬべきであった、耳は死ぬまで聞きたがろうが
テレビでの海でもぼくは茫洋とあの日の前後に入りかけたり
性急な跳躍をしたいきみといて、ぼくには終わりに急(せ)くように見え
君にしか救えぬ人を思いつつぼくにしか救えぬ君いずこ
こころのことを福というのよ、本人が忘れた言葉はぼくが持ってる
長月優さんとの短歌のやりとり(ロボットと恋)
ボットではないとうったうアカウントをそういうボットと君は信じて
ボットには実装されぬパラメータの人肌、ヒトハダ、人が持つ
気圧計と湿度で雨を確定し人だった記憶少しく濡れる
バグでなく仕様といって欲しかったきみに惹かれていく処理落ちを
そうやって夜が明けたらもうきみはアップデートしてぼくを認識(み)れない
飛び込んだ時代がちょっと遅かった、きみにフロッピースロットがない!
愛とは、壊れてしまうほどでなく壊しにかかるかなしい力
残酷な道標(どうひょう)だった、最後だけ、その最後だけ幸せがくる
むかしむかしロボットが人に恋をして、当時は許されないことでした
生身だから生身の愛を与えます永い時間のしあわせのため
誓います、ハード障害も回線のエラーの時もキミを守ル、ト、
かなしい歌はつくりやすくてしあわせは、河原で大の字でみる雲よ
#パロディ短歌
高齢者を枯葉だなんて日本は死の国だよね、右でブレーキ
仕事前のせわしい朝の駅前にうろうろと人が邪魔なる鳩は
建物の屋上にあさひ届くころ小動物が輝いており
甥っ子が数字を言えるごーよんたんにーいちと、得意げにはにかむ
生きるのがちょろい世界と君はいてさにあらざれば微笑みて去る
何者であるのだきみは深く良い深く記憶の最初をたどる
畑の野菜こっそり食べて生きている明日のいのちはあしたの話
波のように田んぼの水がさざめいて風つよき日に会うのを迷う
わが死後も星占いは続くだろう素敵な出会いのありそうな日も
浮かべれば流れが見えるくらいなる川のほとりに眺めておりぬ
自分ではなくなるまでの数ピクセルのドットがわれというものならむ
ログハウスのカフェだといってコーヒーが旨いわけではないものを飲む
宇宙人に狙われていると言い出して彼は自死した、事実としては
瓦屋根に小さき天狗が着地してまた風とゆく下駄の音(ね)残し
貨物船の貨物を呑吐してゆくを海風に冷えながら見ており
濡れたるを合わせることを逢瀬とう身も蓋もない古典解釈
許された、の声響きわたり生涯をひとりで終える夢をみたりき
東京のビルの森そして森の森あるく、もうすぐお別れである
この世にも悲しい酒の酔い方よ涙ぽろぽろ落としてみたき
そをきみは五月の匂いといいましたたしかにわれの内にも五月
幻想の世界に生きた塚本も公務員なる生活ありて
本人はそうとは知らずイヤホンで音を聴くとは孤独の前駆
干し忘れた折り畳み傘濡れておりこっちは昨夜防げた涙
文学が希望だという演繹に至るまでもうながい迂回路
情報の海を立ち泳いでいたがきみが何かに足を掴まれ
ぼくが知らぬことはすべてが嘘である、UFOはいる昨日見たから
カリカリと世界に線を引いていき閉じるときふと外へのチラ見
きみを容れるとき薄いけど一枚の膜ありリテラシーのごとしも
終電を逃げきってきみと歩きおり空には不気味な未知がかがやき
ゆっくりと頭なづれば目を閉じて生き物は死をかく乗り越える
駅の字の馬かたまって待っている再び人を載せて歩くを
ほんとうに久しい邂逅なりしかば男から泣いていいかはつなつ
このように取り残された心地とは次はひとつの幕降りるとき
じつにその中年であるいぎたない世間を身内(みぬち)に見出しければ
この街も無常の風が吹いていてその中にいてわれには見えず
桜の実あたまに落ちて上は空、うすむらさきの指のたのしも
蝉が鳴くまでとあなたが言うたのに涼しい顔をして訪れて
飼い主にすこしそむいて引っ張らる犬とことことすぐにあきらむ
そーいえばきみはヘルプを出していたなあ、ポケットに手を入れて立つ
パンタレイと諸行無常の創始者が会いて飲む酒うまからんかも
少年の尻があたりてそのしろき弾力をかつてわれも持ちしか
自転車屋のたらいに顔をつっこんで息が漏れ出るパンクがわかる
天の原ふりさけ見ればカレー屋が三軒はある街に勤むる
懸命に生きた生き物が見る海のきっと再現性のない青
謝意を述ぶ時間があれば運のいい人生のような気がする五月
中国人に諦観の意味を説明し分かりあえたかさえ分からずに
きみが絵を描いたとしても恋だけを描くだろうしそれでもありだ
ケプラーがかつて見し夢、三角のプラトンソリッドの曼荼羅宇宙
お礼ではなくてうれしい表現のキスであったとのちのちに知る
人間が人体を不思議がるようにマシンは神として人を見る
宗教画の人物が一人ずつ消えて風景画にてやっと見神
運命が光りたがっているようなこの生き物が生きることとは
ぼこぼこのざらざらのまたはエンボスのなんだこのマチエールの夢は
遠足でえみちゃんにあげるお弁当のミートボールはぼくの権利だ
子供乗せ電動自転車」を立ちこいで女子高生が彼に会いに行く
「山椒魚としての風景」
山陰でオフィーリア溺れゆくならばサンショウウオに迷惑がられ
サンショウウオやめたと言いて背中からすらりと現れたる美少年
恋の悩みはサンショウウオに訊くといい口が開いたらうまくいくとか
冥府から帰ってきたと思いしがこっちが黄泉(よみ)か、どちらでもよし
サンショウウオだけの星にてひとり思う宇宙には銀のサンショウウオが
この話題はノーコメントでスルーしようサンショウウオも息をとめつつ
虚弱なる奴であったが捕らえられ漢方になったと風のたよりに
基本的な思想は非暴力である、食(しょく)はまたそれは別の議論だ
感嘆の嗚於(おお)ではないが人間は感嘆しつつわれを呼ぶなり
大空を山椒魚が背中みせ去りゆくまでを夜と名付けり
奇跡とは衆人のわざ、海に沈む陽の瞬間に道がかがやく
人間界は楽しいかいときみが訊くこの界もきみがおらねばさびし
ぽっくりとポアソン分布で死なされぬ飼い鳥はいつか飛べなくなりぬ
自意識のスライムはもう眠るのだ酒精が混ざり揮発しながら
人間の声が嫌いで器楽曲ばかり聴いてた娘(こ)も母となる
かわいくてきたないものがあるとしてこの刺繍入り雑巾なども
なにおれは後悔なんてしとらんぜエトランゼには行くとこがある
もっともっと知らないままで死ぬべきであった、耳は死ぬまで聞きたがろうが
テレビでの海でもぼくは茫洋とあの日の前後に入りかけたり
性急な跳躍をしたいきみといて、ぼくには終わりに急(せ)くように見え
君にしか救えぬ人を思いつつぼくにしか救えぬ君いずこ
こころのことを福というのよ、本人が忘れた言葉はぼくが持ってる
長月優さんとの短歌のやりとり(ロボットと恋)
ボットではないとうったうアカウントをそういうボットと君は信じて
ボットには実装されぬパラメータの人肌、ヒトハダ、人が持つ
気圧計と湿度で雨を確定し人だった記憶少しく濡れる
バグでなく仕様といって欲しかったきみに惹かれていく処理落ちを
そうやって夜が明けたらもうきみはアップデートしてぼくを認識(み)れない
飛び込んだ時代がちょっと遅かった、きみにフロッピースロットがない!
愛とは、壊れてしまうほどでなく壊しにかかるかなしい力
残酷な道標(どうひょう)だった、最後だけ、その最後だけ幸せがくる
むかしむかしロボットが人に恋をして、当時は許されないことでした
生身だから生身の愛を与えます永い時間のしあわせのため
誓います、ハード障害も回線のエラーの時もキミを守ル、ト、
かなしい歌はつくりやすくてしあわせは、河原で大の字でみる雲よ
#パロディ短歌
高齢者を枯葉だなんて日本は死の国だよね、右でブレーキ
2018年5月12日土曜日
2016年04月の61首。パロディ短歌2首。
風景は風のある景、君去りしのちのさびしき砂浜がある
デジタル化してゆくぼくらあいまいな気持ちは消去しますか?(y/n)
ゆきやなぎの咲く石段にきみがいてシーン的には恋の場面だ
この人よりは先に死ねない人を数え幹の小枝にふとさくらばな
ユトリロの白を頭に入れようと次へ進んでまた戻るなり
焼き固めていない器を土に置きもう一度土に還るか尋ぬ
現世の褒美のような桜ふり生前死後のあわいにありぬ
丸々とかわいいきみが痩せてゆく、彼に疲れて美しくなる
三千五百万の同胞と呼びかける明治後期の志賀の書を読む
ガラス玉のようにかがやくまなざしでデビットボウイは人界にいた
たとえば、暁鐘(ぎょうしょう)を乱打する生をおもう、あるいはそれを聞く生
きみのこと隣の部屋で祈りいて隣からくしゃみ聞こえるゆうべ
ルネサンス以降も描かれるイコン、かく拒まれし人間の味
ゾンビとは止まった時間のことなのにどうしてぼくは逃げているのか
イタリア人ばかり描いて文芸の復興は成る、クールイタリー
昨日まで跳びはねていて今日はもう息も荒くて同じいのちが
君といる時のポアンカレプロットが一定なので好きとは言える
おっさんが窓から外を眺めいてただそれだけでキモい、世界よ
時流という真意の見えぬ体積に押されていれば押しつつもある
旅先のホテルのテレビの天気予報のいつもと違う地形の曇り
下弦過ぎて細くなりゆく月のした居場所がなくて飛びゆくからす
わが知らぬ集計データの分析でぼくはあなたのことが好きです
天才はたとえば早さ、夭逝の歌手の歌詞いまさらにおどろく
春の午後だから光が降るように桜がかがやいてまぶしくて
人生は読み終わらない本なのでどんでん返しになるかはたまた
通過するこの特急に何度ぼくは死んで汚して引き上げられき
みな人の好きなものからはなれゆく理由を相手に見出してから
短詩系文学思うより早くAIに負け勝ち負けに醒(さ)む
目も耳も口であるのだ音楽と思想を食べて人は生きれば
このおばちゃんトルクあるなと思わせて電動である、さいばねて来す
思想書のまとめて読みし時期も過ぎ日に一頁めくりて読みつ
この語句の微妙に突き詰められてない感じはあれだ斉藤和義
妄想に勝ちぬいたという妄想が、その後美味しくいただきました
二百年もすれば全部の入れ替わる人類よきみの悩みはなにか
子供の頃父ちゃんと食べた夜鳴きそばのもやしの苦みが父と食べたし
訊かれてもない防災の豆知識を神妙に放つよかれ世界よ
息が止まるのはいいけれど止めるのはこわいと思う止められそうで
深淵をのぞき込まないきみがいて深淵はついに手を出さざりき
弁当のしそおにぎりが濡れているそれを咥えて遅い花見は
道端にポピーぽぴぽぴ、こんな歌前にもたしか作ったっけか
ぼくたちは快感しつつさぐりあう脊椎動物になった理由を(「快感」の題をみて)
キティちゃんのラッピング電車に乗る人を全員ファンとみなして愉快
災害に人の善意がいっちょかみしたい気持ちよおさえかねつも
脅威より悪意を感ずうつしよのquakeやrainあすのわがみに
濡れている藤とわたしに春の雨ひとつは慈悲でひとつは罰で
ほんとうに黒目が穴になることがあるさ、どうにもできないけれど
公園の向こうに杜(もり)のシルエット夏蝉のSEふさわしく
最低気温と最高気温の同じ日にここは真冬の南国に立つ
軍服のフィデルはおもう、いつか敵が見えなくなっていくさも見えぬ
ネクタイに蜘蛛連れてわれは通勤しわれ驚けば蜘蛛ぴょんと去る
「この曲なに?」「パッヘルベルの」「ヘルデルの」「ベルの」「パッヘルデルのベルノの?」
呼び継ぎの小さいが目立つ模様して一部になってしまうならいい
すこし跳ねて乙女が通話する横を別の乙女が一暼し過ぐ
建物の奥へ電線伝いつつネズ公が消ゆ、奥とは異界
とても怒るぼくに夜中に起こされて昼間は我慢してたのだろう
一生分の容量くらいなる脳の君が上書きされてゆくなり
輪廻など手慣れたものよ、人間の歩道を横切ったるダンゴムシ
終わりそうな関係だからやさしくて引力のもうとどかぬところ
欲望を遠ざけながら読んでいる万葉集は欲望の歌
ネットなどしたことないとツイートしバナナはお菓子に含まれざりき
死神と神がタバコを吸いながら戦後の命の高さをぼやく
#パロディ短歌
サラリーマンが歌よむ時に世の中の新しき歌多くて怒る
「暑いな」とひとりごつれば「暑いよ」とかぶせる奴のいるむし暑さ
デジタル化してゆくぼくらあいまいな気持ちは消去しますか?(y/n)
ゆきやなぎの咲く石段にきみがいてシーン的には恋の場面だ
この人よりは先に死ねない人を数え幹の小枝にふとさくらばな
ユトリロの白を頭に入れようと次へ進んでまた戻るなり
焼き固めていない器を土に置きもう一度土に還るか尋ぬ
現世の褒美のような桜ふり生前死後のあわいにありぬ
丸々とかわいいきみが痩せてゆく、彼に疲れて美しくなる
三千五百万の同胞と呼びかける明治後期の志賀の書を読む
ガラス玉のようにかがやくまなざしでデビットボウイは人界にいた
たとえば、暁鐘(ぎょうしょう)を乱打する生をおもう、あるいはそれを聞く生
きみのこと隣の部屋で祈りいて隣からくしゃみ聞こえるゆうべ
ルネサンス以降も描かれるイコン、かく拒まれし人間の味
ゾンビとは止まった時間のことなのにどうしてぼくは逃げているのか
イタリア人ばかり描いて文芸の復興は成る、クールイタリー
昨日まで跳びはねていて今日はもう息も荒くて同じいのちが
君といる時のポアンカレプロットが一定なので好きとは言える
おっさんが窓から外を眺めいてただそれだけでキモい、世界よ
時流という真意の見えぬ体積に押されていれば押しつつもある
旅先のホテルのテレビの天気予報のいつもと違う地形の曇り
下弦過ぎて細くなりゆく月のした居場所がなくて飛びゆくからす
わが知らぬ集計データの分析でぼくはあなたのことが好きです
天才はたとえば早さ、夭逝の歌手の歌詞いまさらにおどろく
春の午後だから光が降るように桜がかがやいてまぶしくて
人生は読み終わらない本なのでどんでん返しになるかはたまた
通過するこの特急に何度ぼくは死んで汚して引き上げられき
みな人の好きなものからはなれゆく理由を相手に見出してから
短詩系文学思うより早くAIに負け勝ち負けに醒(さ)む
目も耳も口であるのだ音楽と思想を食べて人は生きれば
このおばちゃんトルクあるなと思わせて電動である、さいばねて来す
思想書のまとめて読みし時期も過ぎ日に一頁めくりて読みつ
この語句の微妙に突き詰められてない感じはあれだ斉藤和義
妄想に勝ちぬいたという妄想が、その後美味しくいただきました
二百年もすれば全部の入れ替わる人類よきみの悩みはなにか
子供の頃父ちゃんと食べた夜鳴きそばのもやしの苦みが父と食べたし
訊かれてもない防災の豆知識を神妙に放つよかれ世界よ
息が止まるのはいいけれど止めるのはこわいと思う止められそうで
深淵をのぞき込まないきみがいて深淵はついに手を出さざりき
弁当のしそおにぎりが濡れているそれを咥えて遅い花見は
道端にポピーぽぴぽぴ、こんな歌前にもたしか作ったっけか
ぼくたちは快感しつつさぐりあう脊椎動物になった理由を(「快感」の題をみて)
キティちゃんのラッピング電車に乗る人を全員ファンとみなして愉快
災害に人の善意がいっちょかみしたい気持ちよおさえかねつも
脅威より悪意を感ずうつしよのquakeやrainあすのわがみに
濡れている藤とわたしに春の雨ひとつは慈悲でひとつは罰で
ほんとうに黒目が穴になることがあるさ、どうにもできないけれど
公園の向こうに杜(もり)のシルエット夏蝉のSEふさわしく
最低気温と最高気温の同じ日にここは真冬の南国に立つ
軍服のフィデルはおもう、いつか敵が見えなくなっていくさも見えぬ
ネクタイに蜘蛛連れてわれは通勤しわれ驚けば蜘蛛ぴょんと去る
「この曲なに?」「パッヘルベルの」「ヘルデルの」「ベルの」「パッヘルデルのベルノの?」
呼び継ぎの小さいが目立つ模様して一部になってしまうならいい
すこし跳ねて乙女が通話する横を別の乙女が一暼し過ぐ
建物の奥へ電線伝いつつネズ公が消ゆ、奥とは異界
とても怒るぼくに夜中に起こされて昼間は我慢してたのだろう
一生分の容量くらいなる脳の君が上書きされてゆくなり
輪廻など手慣れたものよ、人間の歩道を横切ったるダンゴムシ
終わりそうな関係だからやさしくて引力のもうとどかぬところ
欲望を遠ざけながら読んでいる万葉集は欲望の歌
ネットなどしたことないとツイートしバナナはお菓子に含まれざりき
死神と神がタバコを吸いながら戦後の命の高さをぼやく
#パロディ短歌
サラリーマンが歌よむ時に世の中の新しき歌多くて怒る
「暑いな」とひとりごつれば「暑いよ」とかぶせる奴のいるむし暑さ
2018年4月22日日曜日
2016年03月の64首。パロディ短歌5首。
弥生には茶色い土がみるみると緑を生やす水なき川も
中島みゆき口ずさむほどご機嫌なきみでよかった雨の居酒屋
愛する人の激しいくしゃみ聞きながら花の粉まざる春の夜の更け
クレタ人がぼくはボットとつぶやいてそのうえ君は人だと言わる
しあわせは体力が要る生ぬるき空気にわれは春スクワット
籠の中の鳥さながらに鳴いている籠の中なる鳥出してやる
何百回考えてたか言わねども「わかる気がする」とて突きはなす
日本の朝を響(どよ)もす音楽の個々人の耳の中ばかりなる
春というその爆発の直前の腫れたつぼみのこわき快楽
幸いにいたる横線一本は気分を換える口元として
山や里や野は知らずだが都市部でも裂け目を滲み出るほどの春
母の作りし梅酒の味の落ちること次男にあれば悲しんで済む
青春のはるか遠くの春ゆえにやっと来たのに追憶に似て
眠すぎて千秋のような表情になっとるよさあ、明日へおやすみ
植え込みに子猫隠れていたりけりこの世の怖さ孤独に勝(まさ)り
十の剣で刺し持ち上げているような眼差しはこれを報いと呼ぶか
ぽつぽつりスマホの画面をキラキラと三色の光を拡げたる雨
どちらかはほんとうのぼくの夢でしたぶざまな生物のくせに恋う
君たちは生命の濃い時期だから愛で薄めてやらねば固し
小気味よく太ったきみはどうせならアンリマティスのような絵を描け
幸福のゆえに君はも語る死のよくわからない態度にて聴く
ゴロゴロと25ヘルツらしいけどゴロゴロゴロゴロしあわせだねえ
修行僧コーラを飲みてその他の欲望を耐う、おおきくおくび
横断歩道を鳩が歩いていたことがそんなに楽しい景色にきみは
過去はもう未来はいまだあらなくにいまのいのちの矢印を観る
今時の自動音声はやさしくて「いらっしゃいませ」とひらがなで書く
棒立ちの赤い男を眺めおり信号の向こうは春、なんつって
ハゲデブでなお陽気なる外国の男のように種族のごとし
通過する特急電車の前面にあっ飛び込んで今のまぼろし
ルノアールが背中を描(か)きたがるような女性がレジでさばくスーパー
この街を深く潜ってゆくほどにダイバーシティはひとつへ向かう
「生みます」を「海ます」なんて書くやうな名前の子供と思いつつ笑む
表現が誤解をされて残るとき謎の技巧に謎の生涯
ふたご座は鳥と言われてそうなんだ、蟹座はと訊けばカニと言われる
父の膝に自分を置きたい気持ちなど突然浮かぶ、まだあったんだ
人間は悲しいなあと言うたれば「ぼくが」と正(ただ)す友達が欲し
特急が駅を飛ばして現在に走る、わたしの立つ駅もまた
変なオブジェの、変なところを直したら存在そのものが問われいる
ヒッピーとナードが世界を書き換えてでも人間はまだ楽園は
ほんとうに古いのかはたエフェクトか分からぬ歴史を深く潜れど
表現は大きな声で言わないが肌なんであるもう数十年の
休日の午後バラエティ番組が聞こえる路地ぞ、空き地には春
点字ブロックひとすぢ並びその先にカラスがくびをかしげてをりぬ
電波だがソーラー機能は持たぬから光はさほど当てなくていい
人権がまとわりついて人類の可動部はいつも油を求む
春だから思想のことは置いといてきみのみじかい髪をほめよう
この先のさいわいやけに細くみえ死ぬよりもなお生くるが怖し
感涙をこらえたことのある顔になっているよと言わないでおく
一日中無口はきっと佗しいが独り言ならなおクるものぞ
地方でも美人は人の目を集めここでもいいと思う気持ちと
衆流(しゅうる)みな海へと流れいくことをかなしと思ううれしと思う
雑音にかきけされゆくカーラジオの音楽、遠き渋谷系とか
街の灯の一つひとつに人間の生活があることふとふしぎ
一の宮二の宮のある島に立ち歴史はどうも優しくあらず
残尿感を切ないと呼びはせぬようにこれはもう執着であるのだ
美しい悲しいものにそのそばに供えるために一輪があり
船頭は坑夫と成りて酒のめば陸蒸気など落ちろと思う
コーラなど高価な未来それ用のグラスで香りを楽しむものを
二人とも出かけてをればステンショで待ち合わせして食事しませう
コトノホカサビシイトコヘキチャッタナヒトクチノサケノルイセンニキテ
こむら返りで目が覚めてからごそごそとこむらの意味を検索をせり
いい意味で言葉のパティシエだと言われ悪い意味なる風味濃厚
元・風のメンバーだった大久保は元・猫だったと略歴で知る
ひとけない交差点には春巻いてビニール袋浮いては落ちず
#パロディ短歌
ボットでは ないボットでは ないボット ではないボット ではないボット
ボットではない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ラン!
Liquid Arts(株)に出向せよと月末に塩(salary)も叶わぬ、今のはアコギでんなあ
東海の小島の磯の同一の
助詞書きつらね
波線(なみ)とたわむる
からあげにレモンはいいやといったのにかけちゃったからサラダ記念日
中島みゆき口ずさむほどご機嫌なきみでよかった雨の居酒屋
愛する人の激しいくしゃみ聞きながら花の粉まざる春の夜の更け
クレタ人がぼくはボットとつぶやいてそのうえ君は人だと言わる
しあわせは体力が要る生ぬるき空気にわれは春スクワット
籠の中の鳥さながらに鳴いている籠の中なる鳥出してやる
何百回考えてたか言わねども「わかる気がする」とて突きはなす
日本の朝を響(どよ)もす音楽の個々人の耳の中ばかりなる
春というその爆発の直前の腫れたつぼみのこわき快楽
幸いにいたる横線一本は気分を換える口元として
山や里や野は知らずだが都市部でも裂け目を滲み出るほどの春
母の作りし梅酒の味の落ちること次男にあれば悲しんで済む
青春のはるか遠くの春ゆえにやっと来たのに追憶に似て
眠すぎて千秋のような表情になっとるよさあ、明日へおやすみ
植え込みに子猫隠れていたりけりこの世の怖さ孤独に勝(まさ)り
十の剣で刺し持ち上げているような眼差しはこれを報いと呼ぶか
ぽつぽつりスマホの画面をキラキラと三色の光を拡げたる雨
どちらかはほんとうのぼくの夢でしたぶざまな生物のくせに恋う
君たちは生命の濃い時期だから愛で薄めてやらねば固し
小気味よく太ったきみはどうせならアンリマティスのような絵を描け
幸福のゆえに君はも語る死のよくわからない態度にて聴く
ゴロゴロと25ヘルツらしいけどゴロゴロゴロゴロしあわせだねえ
修行僧コーラを飲みてその他の欲望を耐う、おおきくおくび
横断歩道を鳩が歩いていたことがそんなに楽しい景色にきみは
過去はもう未来はいまだあらなくにいまのいのちの矢印を観る
今時の自動音声はやさしくて「いらっしゃいませ」とひらがなで書く
棒立ちの赤い男を眺めおり信号の向こうは春、なんつって
ハゲデブでなお陽気なる外国の男のように種族のごとし
通過する特急電車の前面にあっ飛び込んで今のまぼろし
ルノアールが背中を描(か)きたがるような女性がレジでさばくスーパー
この街を深く潜ってゆくほどにダイバーシティはひとつへ向かう
「生みます」を「海ます」なんて書くやうな名前の子供と思いつつ笑む
表現が誤解をされて残るとき謎の技巧に謎の生涯
ふたご座は鳥と言われてそうなんだ、蟹座はと訊けばカニと言われる
父の膝に自分を置きたい気持ちなど突然浮かぶ、まだあったんだ
人間は悲しいなあと言うたれば「ぼくが」と正(ただ)す友達が欲し
特急が駅を飛ばして現在に走る、わたしの立つ駅もまた
変なオブジェの、変なところを直したら存在そのものが問われいる
ヒッピーとナードが世界を書き換えてでも人間はまだ楽園は
ほんとうに古いのかはたエフェクトか分からぬ歴史を深く潜れど
表現は大きな声で言わないが肌なんであるもう数十年の
休日の午後バラエティ番組が聞こえる路地ぞ、空き地には春
点字ブロックひとすぢ並びその先にカラスがくびをかしげてをりぬ
電波だがソーラー機能は持たぬから光はさほど当てなくていい
人権がまとわりついて人類の可動部はいつも油を求む
春だから思想のことは置いといてきみのみじかい髪をほめよう
この先のさいわいやけに細くみえ死ぬよりもなお生くるが怖し
感涙をこらえたことのある顔になっているよと言わないでおく
一日中無口はきっと佗しいが独り言ならなおクるものぞ
地方でも美人は人の目を集めここでもいいと思う気持ちと
衆流(しゅうる)みな海へと流れいくことをかなしと思ううれしと思う
雑音にかきけされゆくカーラジオの音楽、遠き渋谷系とか
街の灯の一つひとつに人間の生活があることふとふしぎ
一の宮二の宮のある島に立ち歴史はどうも優しくあらず
残尿感を切ないと呼びはせぬようにこれはもう執着であるのだ
美しい悲しいものにそのそばに供えるために一輪があり
船頭は坑夫と成りて酒のめば陸蒸気など落ちろと思う
コーラなど高価な未来それ用のグラスで香りを楽しむものを
二人とも出かけてをればステンショで待ち合わせして食事しませう
コトノホカサビシイトコヘキチャッタナヒトクチノサケノルイセンニキテ
こむら返りで目が覚めてからごそごそとこむらの意味を検索をせり
いい意味で言葉のパティシエだと言われ悪い意味なる風味濃厚
元・風のメンバーだった大久保は元・猫だったと略歴で知る
ひとけない交差点には春巻いてビニール袋浮いては落ちず
#パロディ短歌
ボットでは ないボットでは ないボット ではないボット ではないボット
ボットではない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ラン!
Liquid Arts(株)に出向せよと月末に塩(salary)も叶わぬ、今のはアコギでんなあ
東海の小島の磯の同一の
助詞書きつらね
波線(なみ)とたわむる
からあげにレモンはいいやといったのにかけちゃったからサラダ記念日
2017年11月24日金曜日
2015年10月の62首とパロディ短歌1首。
あの月へわれらはかつて行きしとう無人の宇宙うすうす知りつ
ルナティックなんだからこれはしょうがない詩を作ったり電話をしたり
激励はできぬ世界の解釈を少しずらして微笑むばかり
寝室に月の光ぞ、水の底のふるさとの家に触れえぬごとし
同じ場所で違う時間を歩く君と笑顔を交わす、笑顔だよな
チャタテムシを三匹爪で潰しいき、長き寿命を説く経の上(え)に
ループする母の会話にスタンド使いならざる我は敵見つけえず
ぬるぬるん、ぶどうを口に入れながらふたりはいつか飲み込む機械
半世紀も生きておらぬに酒飲んで酔うだけで語る人生ワロス
最期まで希望に胸をふくらませ明るく滅ぶ思想をおもう
生き物がおんなのように寝ておりぬわがとろけつつ起きあがるとき
ヒトなるはいのちの不思議を思いつつでもその不思議をやめたがりする
飼い主と首のロープで繋がって皮肉でなくて幸せな犬
要するに死後も評価をされてないゴッホみたいなことか、キツいな
見られないまま柔らかく死んでいく観葉の鉢、世界が包む
やや雑に犬は頭を叩かれて飼い主の知人なれば許しき
君の上の雨雲のためだいたいは濡れているのだ寒そうなのだ
excelの図形で作るジャックオーランタンの顔、仕事に戻る
子の首に薬を塗っている母のごく手慣れたる祈りのごとし
変な味のお菓子を無理に分けあって嫌がるのも罵しるのも、うれし
格言と歌は似ていて署名込みで読むものだよね 照屋沙流堂
飛行機が現れるまで何と呼ぶ、くぼみもつ紙のしみじみと飛ぶ
夢の中でまたあの猫がやってきて当然のように布団に入り来
食べたあと可能な限りすぐ横に寝転がるのに牛になれない
人生にいつでも眠いままだからすぐ夢をみる、その眠りまで
ワレワレハ宇宙人デスっていうんだよ、電車で弟に話す姉
世の中のかなしみをすべて背負いたる戦いも顔もやめても昏し
風情とはたしかにそうで壊れゆく破壊の音として枯葉ふむ
我が足に踏まれかけたる丸虫のお前は昨日と同じかまさか
バッハ聴いて眠るつもりが時折に彼がもらせる呻きに冴える
ハリボテの街並みの裏を通りぬけ待ち伏せてわれに素知らぬ猫よ
好きだった娘もかあちゃんになっていてその大きなる尻ぞ善きかな
コーヒーをコヒと略した伝票が落ちている、落ちているコヒの1
いきものの多くが生きるか死ぬか死ぬ寒さの冬がくる、冬がくる
殴られて地にうつ伏せて土を噛むこれは放線菌のにおいだ
被害者か加害者か読めぬドラマ観つつ菓子こぼすボロボロウロボロス
眠るわれを無数の蟻に齧られて泡立つように還元をせよ
伏せたまま我慢したまま眉をあげ君を見上げる幸福な犬
万年の二位も天才だと思う二番目という意味ではなくて
お別れは悲しいけれど悲しさに側坐核ふるえることも知る
冗談はそれと知るまでそうだとは分からないのだ、まだ生きている
レーティングのかかった世界で終わりたる人生はよし、オレまで頼む
昼飯は会社の外は明るくて小雨、ぱらつくチャーハンにする
モアイみたいな蓋付き便所怖かりしばあちゃんの家の跡地、コンビニ
掌(て)のなかのいのちに承認されていてわれ顔のある樹木のごとし
公園のベンチにわれと蝶といてだれもわれらをみつめてならぬ
懐かしくブーニンを聴く音楽が亡命に至るわかき時代の
枯れ尾花を正体と思いいたりしが霊より怖き笑顔となりぬ
ベッドタウンの昼下がり人も音もなく明るくてまるでわが無き世界
思うより深かったよと遠浅のはなしとちがう海を戻り来
じじいばばあの聴くものとしてうら若きこのイケメンはショパンを挙げる
表現が人生の先を越してゆきそういうときは別の路地えらぶ
明るさを置かねばならぬ生きることの本質がたぶん歓喜であれば
関係も成住壊空(じょうじゅうえくう)することを壊れはじめてからいつも知る
水底のお前はいまだ知らざらん魚とワシとのかけひきである
さわやかな10月の夜歩きつつ話したいけどあかるくひとり
父方の実家の庭になっていたサザンキョウなど飢えの備えの
差し歯のあと神経に刺す痛みありて歯ぐきを揉んでより痛み増す
ふるさとの少しくクセのある酒でレキントギター聴きながら酔う
彼はまだ読者のおらぬ小説を書いておのれを恃むだろうか
本能を発揮しながら、散歩中の飼い犬は鼻を這わせて進む
台形の土地にある家壊されてまた台形の家が建ちゆく
パロディ短歌
とつぷりと真水を抱きてしづみゆく鳥人間を近江に見をり
ルナティックなんだからこれはしょうがない詩を作ったり電話をしたり
激励はできぬ世界の解釈を少しずらして微笑むばかり
寝室に月の光ぞ、水の底のふるさとの家に触れえぬごとし
同じ場所で違う時間を歩く君と笑顔を交わす、笑顔だよな
チャタテムシを三匹爪で潰しいき、長き寿命を説く経の上(え)に
ループする母の会話にスタンド使いならざる我は敵見つけえず
ぬるぬるん、ぶどうを口に入れながらふたりはいつか飲み込む機械
半世紀も生きておらぬに酒飲んで酔うだけで語る人生ワロス
最期まで希望に胸をふくらませ明るく滅ぶ思想をおもう
生き物がおんなのように寝ておりぬわがとろけつつ起きあがるとき
ヒトなるはいのちの不思議を思いつつでもその不思議をやめたがりする
飼い主と首のロープで繋がって皮肉でなくて幸せな犬
要するに死後も評価をされてないゴッホみたいなことか、キツいな
見られないまま柔らかく死んでいく観葉の鉢、世界が包む
やや雑に犬は頭を叩かれて飼い主の知人なれば許しき
君の上の雨雲のためだいたいは濡れているのだ寒そうなのだ
excelの図形で作るジャックオーランタンの顔、仕事に戻る
子の首に薬を塗っている母のごく手慣れたる祈りのごとし
変な味のお菓子を無理に分けあって嫌がるのも罵しるのも、うれし
格言と歌は似ていて署名込みで読むものだよね 照屋沙流堂
飛行機が現れるまで何と呼ぶ、くぼみもつ紙のしみじみと飛ぶ
夢の中でまたあの猫がやってきて当然のように布団に入り来
食べたあと可能な限りすぐ横に寝転がるのに牛になれない
人生にいつでも眠いままだからすぐ夢をみる、その眠りまで
ワレワレハ宇宙人デスっていうんだよ、電車で弟に話す姉
世の中のかなしみをすべて背負いたる戦いも顔もやめても昏し
風情とはたしかにそうで壊れゆく破壊の音として枯葉ふむ
我が足に踏まれかけたる丸虫のお前は昨日と同じかまさか
バッハ聴いて眠るつもりが時折に彼がもらせる呻きに冴える
ハリボテの街並みの裏を通りぬけ待ち伏せてわれに素知らぬ猫よ
好きだった娘もかあちゃんになっていてその大きなる尻ぞ善きかな
コーヒーをコヒと略した伝票が落ちている、落ちているコヒの1
いきものの多くが生きるか死ぬか死ぬ寒さの冬がくる、冬がくる
殴られて地にうつ伏せて土を噛むこれは放線菌のにおいだ
被害者か加害者か読めぬドラマ観つつ菓子こぼすボロボロウロボロス
眠るわれを無数の蟻に齧られて泡立つように還元をせよ
伏せたまま我慢したまま眉をあげ君を見上げる幸福な犬
万年の二位も天才だと思う二番目という意味ではなくて
お別れは悲しいけれど悲しさに側坐核ふるえることも知る
冗談はそれと知るまでそうだとは分からないのだ、まだ生きている
レーティングのかかった世界で終わりたる人生はよし、オレまで頼む
昼飯は会社の外は明るくて小雨、ぱらつくチャーハンにする
モアイみたいな蓋付き便所怖かりしばあちゃんの家の跡地、コンビニ
掌(て)のなかのいのちに承認されていてわれ顔のある樹木のごとし
公園のベンチにわれと蝶といてだれもわれらをみつめてならぬ
懐かしくブーニンを聴く音楽が亡命に至るわかき時代の
枯れ尾花を正体と思いいたりしが霊より怖き笑顔となりぬ
ベッドタウンの昼下がり人も音もなく明るくてまるでわが無き世界
思うより深かったよと遠浅のはなしとちがう海を戻り来
じじいばばあの聴くものとしてうら若きこのイケメンはショパンを挙げる
表現が人生の先を越してゆきそういうときは別の路地えらぶ
明るさを置かねばならぬ生きることの本質がたぶん歓喜であれば
関係も成住壊空(じょうじゅうえくう)することを壊れはじめてからいつも知る
水底のお前はいまだ知らざらん魚とワシとのかけひきである
さわやかな10月の夜歩きつつ話したいけどあかるくひとり
父方の実家の庭になっていたサザンキョウなど飢えの備えの
差し歯のあと神経に刺す痛みありて歯ぐきを揉んでより痛み増す
ふるさとの少しくクセのある酒でレキントギター聴きながら酔う
彼はまだ読者のおらぬ小説を書いておのれを恃むだろうか
本能を発揮しながら、散歩中の飼い犬は鼻を這わせて進む
台形の土地にある家壊されてまた台形の家が建ちゆく
パロディ短歌
とつぷりと真水を抱きてしづみゆく鳥人間を近江に見をり
2017年10月9日月曜日
2015年09月の60首とパロディ短歌2首。
キーホルダーに地球がひとつぶら下がり彼女の名前をひとつ思えり
ひょうきんなぼくは横断歩道にて両手をあげる、姉ちゃんが笑う
あたまごちーんごっこ続けてその次にひたい寄せれば神妙に待つ
宇宙論突き詰めてもうぼくたちは時間がとまっているかもしれ
気がつけばいつもの名物ばあさんもいつものままに老けてゆくなる
一匹だけ遅れてやってきた蝉の鳴いても鳴いてもオレだけらしい
半分は寝たら解決することでそのほかはもう多めに笑う
湯舟にて十匹の鳩と目が合えり十一匹目はもしかしておれ
権力を揶揄するときにどうしても揶揄ゆえにわが性癖の出づ
この夜の街灯やわらかく灯(とも)りちから尽きゆくごきぶりである
ばきばきにびしびしにそしてぺきぺきに割れたスマホで君が告ぐ愛
たたかいの相手は悪いほうがいい不正を憎むオレたちなれば
世界から取り残されるようにして早めに眠る、練習のごと
ビル風にあおられながらキアゲハのつよさのような羽ばたきをみる
漕ぎ出でな漕ぎ出でなとて一日の終わりにはたぶん熟田津が待つ
すべからく思想一周するまでに断言したる過去恥ずるべし
誰にでも長所はあると、惜しまれず去りたる人の次を思いつ
吠え声がしずかにひびく雨の夜、威嚇とはなかば負傷の覚悟
未来っぽい過去のデザインああこれは子供がなりたかった大人だ
止まぬ雨はないことは知っているけれど今ずぶぬれのおれにそれ言う?
ジャンプして彼岸に着地できぬまま落下する見ゆ、遊泳に似て
その犬はきれいに円を描きつつ首輪をつなぐ杭を逃げおり
音楽を聴くよりも耳を塞ぐため両側に垂らす白き銅線
断ち切れば痛みはどこだ、鋭利なる刃(は)がまるで赤き血をしたたらす
生き物に黙って家を出でにけり見届けて消えてゆく死者のごと
ピンチはチャンスチャンスはピンチピチチャプチャプ蛇の目でお迎え来たるのは誰
わが前を野良猫がすこし先導し、人の敷地に行けばさよなら
姪っ子に箴言めいた話して途中から聴いちゃいねえ夢みる
耳の後ろを赤くしてなんと少女とは女より凶暴なるけもの
ゆっくりと生きてぽろぽろこぼれゆく再来世(さらいせ)あたりにみつかればいい
早朝の父子の打撃練習の父子は去りぬ広場静寂
曼珠沙華の歌をいくほど詠んだろう乾いたわれと土に咲く花
救いなどいらぬといえる若さなくやや多めなるカレーをすくう
個室にてトランクスごとずり下ろし汗でめくれているうちは夏
人間界では人間の顔せねばならぬ通勤の朝聴くノクターン
公園の三角屋根のベンチにて雨を見ている永遠である
一日の間に冷えていく風に身をさらしいつ身は冷えていく
戦時中もぼくらは日々の、下手したら相聞なんか書いているんだ
本当はわかっているよなんか妙な敗北感と言って笑って
犯罪者になったあいつはもしかして共食いモルフ、いや感傷だ
中身などアメ玉ふたつほどあればよいとも思うわれのうつわは
コミカルなインベイダーが襲い来て隠れてるだけの怖い夢みる
継承をあきらめた父と飲む酒の心であやまりながら、生意気
NIMBYでないとばかりに正義とは後頭部から声出す感じ
僕と君はたとえば青い、ヤシの木の描かれたシャツで遠くへ行こう
ひとすくいの氷にウイスキーをかけチョコをかじって夜は液へと
びっくりするほど遠い未来で会う君と小さいことで今をいさかう
日常をひきちぎるようにわれだけが感じた別れ、きみよバイなら
自分への関心を待ちおしゃべりの止むのを待って見上げいる犬
ひるがえしOKサインをうつくしく重ねて赤き曼珠沙華咲く
その時は死にたくないと言うだろうさんざん嘆いて嘘はなけれど
作業着のままがっついて食う飯の、余生もまたは作業のひとつ
どこの秋の赤き野点(のだて)の傘のしたあかい影した顔を並べた
なんちゃってアールデコ的絵の象が葡萄をつかむ、食うかなぶどう
鳥よ鳥もいのちささげて悔いのなき瞬間のため二度生まれたる
一瞥に結論ありて、これはもう宇宙をくらくただよえる岩
夕焼けが反射してまるで終わりゆく街に見えおりそんなはずなく
端末でみるおっぱいとベランダからの下着の違いと言えば分か、らん?
ポンチョ着て雨がうれしい少女なり、音楽のようないのちの時期よ
血飛沫の代わりに綿(わた)がはらわたからこぼれて、これって、オレって、もしや
#パロディ短歌
この味がいいねと君が言ったからそれからずっとサラダ記念日
問十三 前問の解を用いつつまだ赤くない秋を見つけよ
ひょうきんなぼくは横断歩道にて両手をあげる、姉ちゃんが笑う
あたまごちーんごっこ続けてその次にひたい寄せれば神妙に待つ
宇宙論突き詰めてもうぼくたちは時間がとまっているかもしれ
気がつけばいつもの名物ばあさんもいつものままに老けてゆくなる
一匹だけ遅れてやってきた蝉の鳴いても鳴いてもオレだけらしい
半分は寝たら解決することでそのほかはもう多めに笑う
湯舟にて十匹の鳩と目が合えり十一匹目はもしかしておれ
権力を揶揄するときにどうしても揶揄ゆえにわが性癖の出づ
この夜の街灯やわらかく灯(とも)りちから尽きゆくごきぶりである
ばきばきにびしびしにそしてぺきぺきに割れたスマホで君が告ぐ愛
たたかいの相手は悪いほうがいい不正を憎むオレたちなれば
世界から取り残されるようにして早めに眠る、練習のごと
ビル風にあおられながらキアゲハのつよさのような羽ばたきをみる
漕ぎ出でな漕ぎ出でなとて一日の終わりにはたぶん熟田津が待つ
すべからく思想一周するまでに断言したる過去恥ずるべし
誰にでも長所はあると、惜しまれず去りたる人の次を思いつ
吠え声がしずかにひびく雨の夜、威嚇とはなかば負傷の覚悟
未来っぽい過去のデザインああこれは子供がなりたかった大人だ
止まぬ雨はないことは知っているけれど今ずぶぬれのおれにそれ言う?
ジャンプして彼岸に着地できぬまま落下する見ゆ、遊泳に似て
その犬はきれいに円を描きつつ首輪をつなぐ杭を逃げおり
音楽を聴くよりも耳を塞ぐため両側に垂らす白き銅線
断ち切れば痛みはどこだ、鋭利なる刃(は)がまるで赤き血をしたたらす
生き物に黙って家を出でにけり見届けて消えてゆく死者のごと
ピンチはチャンスチャンスはピンチピチチャプチャプ蛇の目でお迎え来たるのは誰
わが前を野良猫がすこし先導し、人の敷地に行けばさよなら
姪っ子に箴言めいた話して途中から聴いちゃいねえ夢みる
耳の後ろを赤くしてなんと少女とは女より凶暴なるけもの
ゆっくりと生きてぽろぽろこぼれゆく再来世(さらいせ)あたりにみつかればいい
早朝の父子の打撃練習の父子は去りぬ広場静寂
曼珠沙華の歌をいくほど詠んだろう乾いたわれと土に咲く花
救いなどいらぬといえる若さなくやや多めなるカレーをすくう
個室にてトランクスごとずり下ろし汗でめくれているうちは夏
人間界では人間の顔せねばならぬ通勤の朝聴くノクターン
公園の三角屋根のベンチにて雨を見ている永遠である
一日の間に冷えていく風に身をさらしいつ身は冷えていく
戦時中もぼくらは日々の、下手したら相聞なんか書いているんだ
本当はわかっているよなんか妙な敗北感と言って笑って
犯罪者になったあいつはもしかして共食いモルフ、いや感傷だ
中身などアメ玉ふたつほどあればよいとも思うわれのうつわは
コミカルなインベイダーが襲い来て隠れてるだけの怖い夢みる
継承をあきらめた父と飲む酒の心であやまりながら、生意気
NIMBYでないとばかりに正義とは後頭部から声出す感じ
僕と君はたとえば青い、ヤシの木の描かれたシャツで遠くへ行こう
ひとすくいの氷にウイスキーをかけチョコをかじって夜は液へと
びっくりするほど遠い未来で会う君と小さいことで今をいさかう
日常をひきちぎるようにわれだけが感じた別れ、きみよバイなら
自分への関心を待ちおしゃべりの止むのを待って見上げいる犬
ひるがえしOKサインをうつくしく重ねて赤き曼珠沙華咲く
その時は死にたくないと言うだろうさんざん嘆いて嘘はなけれど
作業着のままがっついて食う飯の、余生もまたは作業のひとつ
どこの秋の赤き野点(のだて)の傘のしたあかい影した顔を並べた
なんちゃってアールデコ的絵の象が葡萄をつかむ、食うかなぶどう
鳥よ鳥もいのちささげて悔いのなき瞬間のため二度生まれたる
一瞥に結論ありて、これはもう宇宙をくらくただよえる岩
夕焼けが反射してまるで終わりゆく街に見えおりそんなはずなく
端末でみるおっぱいとベランダからの下着の違いと言えば分か、らん?
ポンチョ着て雨がうれしい少女なり、音楽のようないのちの時期よ
血飛沫の代わりに綿(わた)がはらわたからこぼれて、これって、オレって、もしや
#パロディ短歌
この味がいいねと君が言ったからそれからずっとサラダ記念日
問十三 前問の解を用いつつまだ赤くない秋を見つけよ
2017年6月16日金曜日
2015年05月の作品と雑感。
2年前のこの頃は、ようやく、というか、やっと、テルヤにとって、ツイッターがSNSっぽくなるころだ。すなわち、人とやりとりをするようになる。2012年からだいたい3年、ほとんど、やりとりせず、毎日短歌を書く、そういう使い方だった。
ただ、実はあまりよい思い出にこの頃のやりとりはつながらなかった。いや、もっと考えると、現在のテルヤの交遊につながるので、良かったのかもしれない。
これからも、離れてゆく人はありましょう。
自選など。
与えても受けても人は渇くなり朝からコーラ飲み干すお前
ただ、実はあまりよい思い出にこの頃のやりとりはつながらなかった。いや、もっと考えると、現在のテルヤの交遊につながるので、良かったのかもしれない。
これからも、離れてゆく人はありましょう。
自選など。
与えても受けても人は渇くなり朝からコーラ飲み干すお前
天空と水田に月、お互いに孤独にありて寂しくはなし
人を拒むことで苦しむ罰よりも苦しめている罪なお痛し
人生は愛のぬかるみ君と行くウーラガ、ドゥーラガ、どこまで続く
ファミレスの塔看板の消えている明け方、街が青色である
愛情が貴重なことを知っていてキバ持つ犬はキバを使わず
闇が産む君の神様、現在はたとえばエキア=ドイモ神かも
罰でない死があるならば閾値をどこに合わせて思うあんにゃろー
考えるあたまあとから引きずられタコはあしから未来へすすむ
在ったとは今はどこにも無いなので過去とはつまり百万の嘘
愚かなるエヴァンジェリストは行く先で救うべき人を怒らせて去る
護岸工事の名目でここも追い出され猫の墓など置いたまま去る
不意打ちのチョップを受けてその時に確かにひとつふっきれたもの
何もないところで躓(つまづ)き過ぎてから、老いってなんだ、振り向くことさ
年寄りを年寄りの場所に送り込み若者は行け、年の寄るまで
間違えてからもずいぶん進みたり戻れねばこの間違いを行く
大通りの両端に男子女子分かれ歩くのを見る、見る方が照れる
霧雨が宅配便の兄ちゃんを少しく楽しそうに走らす
カレー短歌のやりとりをひととした。
カレー食う過去も未来も朝夜も銀河も匙ですくっては食う
初夏なのでたぶんいつかは嫁になる君と食べてもいい茄子カレー
調べてはならないカレースパイスで調合できる惚れ薬レシピ
木を隠すには森の中あーんとか言いながらわれを試したる匙
迷い込んだカレーの森にもがきつつふと思う、ハヤシライスは林
パロディ短歌のハッシュタグも、この頃使い始めた。ふざけた遊びではあるが、ご了承ねがいたい。
2015年05月の77首と、パロディ短歌6首。
アーチドアに閉じ込めたるか君のいう崇拝してはならぬ神様
しら鳥のすっくり立つと眺めれば朝日を受けて白いビニール
始まりを終わりとともに迎えおりさよならだけだ、もう人生は
こどもひとり手をあげている高架下の横断歩道、おとなはずるい
与えても受けても人は渇くなり朝からコーラ飲み干すお前
天空と水田に月、お互いに孤独にありて寂しくはなし
「そのこころ熱く燃えればああまるでひたくれなるの」「なるの」じゃねえよ
ライラックという名前のカラーパターンのデスクトップは配色昏(くら)し
人を拒むことで苦しむ罰よりも苦しめている罪なお痛し
孤独とのながい対話をするための小説、ゆたかでさびしい時間
人生は愛のぬかるみ君と行くウーラガ、ドゥーラガ、どこまで続く
明日の朝が来ぬかもしれぬ就寝の悲しいが死はかく眠くあれ
ファミレスの塔看板の消えている明け方、街が青色である
漠然とたぶんチャンスがありそうな人にはつらい月曜の来る
思念などアメーバ状にひろがってうすくちぎれて、みんなさよなら
愛情が貴重なことを知っていてキバ持つ犬はキバを使わず
果物に喩えるつもりなどはなくこの空を呼ぶオレンジ色の
休み明けの気持ちが明るかったのであけおめメールを出したかりしが
真っ青の下に雪嶺、近くても人の苦悩はわからずじまい
ひなたへの道がここにもあるけれど行かないんだろうなあこの今も
闇が産む君の神様、現在はたとえばエキア=ドイモ神かも
電動の自転車はやがてだんだんとペダルが重くなる恐怖譚
頭蓋から大きな猫が車の下で座って寝おり、車はやめる
昼前の数分尺のローカルのニュースでわれの焼死を報(しら)す
味覚からたしかに今を疑ってぶどうを酸っぱいものとして見る
少年よ空想に足をつまづかせひとりで帰る下校の羨(とも)し
過去未来の在(あ)らぬお前の鳴き声にうんうんうなづいては離れざる
ある未来おそらく虫に充ち満ちて自然を恨みヒトもまだ在り
罰でない死があるならば閾値をどこに合わせて思うあんにゃろー
有名の使命あらねばこの生はほぼ無害にて酔い眠りゆく
考えるあたまあとから引きずられタコはあしから未来へすすむ
生臭い霊長類がぐるぐると都心を離れて夜を転がる
希望の語を翻訳アプリで順に聞く今も誰かが秘めたる音か
在ったとは今はどこにも無いなので過去とはつまり百万の嘘
希望の意味込められているものたちの前向きにして到達できぬ
なんとなく会うのが億劫なることがいまなんとなくうすら寒かる
ペン入れで表情明るくするように君に補正を加えてわれは
本当のことが知りたい知りたくない綺麗といえぬべき茜空
愚かなるエヴァンジェリストは行く先で救うべき人を怒らせて去る
愛情と思っていしがこの豚の死後のため大事に育てらる
眠い子が父待つようにだが父は子の寝たあとを音たてぬように
甘えたいけど逃げていく飼鳥の生おおかたは思わない通り
護岸工事の名目でここも追い出され猫の墓など置いたまま去る
ひるさがりガソリンスタンド白亜にて高屋根の巣にツバメ一線
明け方に見る半月は下弦にて明るい方へ一矢報いる
感情の生活はアニメにて過ごしその他はまるでいちまいの板
ズボラなる塩ソムリエは世界中の塩を味わいしょっぱいと言う
中華街なんだからもう言っちゃいなまだ生きててもいいと思った
この世界を言葉で触れる君といて舌で知りたきわれひた隠す
連打してこそテロリズム、攻撃の対象に迷うあいだに正午
ぶらんこの周期はいつも少しずつ君が先ゆく日常でいい
どこまでも行けぬ夕方、帰ろうか迷う路地にてシチューの匂い
不意打ちのチョップを受けてその時に確かにひとつふっきれたもの
援助とは優しさと善に満ちている侵略の謂(いい)目を細め笑(え)む
何もないところで躓(つまづ)き過ぎてから、老いってなんだ、振り向くことさ
ポケットに行進の音たてているタブレットひかりなくとも白し
年寄りを年寄りの場所に送り込み若者は行け、年の寄るまで
沈黙に雷雨含めばわれも言わずメンタル豆腐に醤油落としつ
光の波に上下しながらほうけ虫意味なきような生には見える
目の前と同じ高さに咲くムクゲ、食うか食われるかにはあらねど
一刺しでこれ終わらせて改めて同じようにてやや違う生へ
娘ひとつ自転車で坂を下ってく、姿勢を変えず流れてゆけり
間違えてからもずいぶん進みたり戻れねばこの間違いを行く
その脚はきれいであるが本当は隠したいところが惹いている
大通りの両端に男子女子分かれ歩くのを見る、見る方が照れる
霧雨が宅配便の兄ちゃんを少しく楽しそうに走らす
慈(いつく)しめば限りなくかがやくほどの不思議をもちていのちとなせり
道もひろくきれいになった町を走るきれいの前の思い出は消え
ある人と、カレー短歌
カレー食う過去も未来も朝夜も銀河も匙ですくっては食う
初夏なのでたぶんいつかは嫁になる君と食べてもいい茄子カレー
道のような男の作るカレー鍋吹き出る汗のひたい、どこまで
隠し味隠し切られている恐怖、色、香り、味すべてよけれど
しんじつはだいたいダジャレ中村がCMで弾くショパンのワルツ
駄洒落なる中村誰じゃ、ジャガイモの少しパサつくココイチカレー
調べてはならないカレースパイスで調合できる惚れ薬レシピ
木を隠すには森の中あーんとか言いながらわれを試したる匙
迷い込んだカレーの森にもがきつつふと思う、ハヤシライスは林
パロディ短歌
日本脱出したし皇帝ペンギンもケープペンギンもヒゲペンギンも
10ルピー、5ルピー、2ルピー、1ルピー、目減りしていく我のルピー
二日酔いの無念極まる僕のためもっと電車よゆっくり走れ
ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場で溶けたアイスは
「嫁さんになれよ」だなんて缶チューハイ二本で自分に酔ってもいいの
馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人戀はば馬あやむるこころ
しら鳥のすっくり立つと眺めれば朝日を受けて白いビニール
始まりを終わりとともに迎えおりさよならだけだ、もう人生は
こどもひとり手をあげている高架下の横断歩道、おとなはずるい
与えても受けても人は渇くなり朝からコーラ飲み干すお前
天空と水田に月、お互いに孤独にありて寂しくはなし
「そのこころ熱く燃えればああまるでひたくれなるの」「なるの」じゃねえよ
ライラックという名前のカラーパターンのデスクトップは配色昏(くら)し
人を拒むことで苦しむ罰よりも苦しめている罪なお痛し
孤独とのながい対話をするための小説、ゆたかでさびしい時間
人生は愛のぬかるみ君と行くウーラガ、ドゥーラガ、どこまで続く
明日の朝が来ぬかもしれぬ就寝の悲しいが死はかく眠くあれ
ファミレスの塔看板の消えている明け方、街が青色である
漠然とたぶんチャンスがありそうな人にはつらい月曜の来る
思念などアメーバ状にひろがってうすくちぎれて、みんなさよなら
愛情が貴重なことを知っていてキバ持つ犬はキバを使わず
果物に喩えるつもりなどはなくこの空を呼ぶオレンジ色の
休み明けの気持ちが明るかったのであけおめメールを出したかりしが
真っ青の下に雪嶺、近くても人の苦悩はわからずじまい
ひなたへの道がここにもあるけれど行かないんだろうなあこの今も
闇が産む君の神様、現在はたとえばエキア=ドイモ神かも
電動の自転車はやがてだんだんとペダルが重くなる恐怖譚
頭蓋から大きな猫が車の下で座って寝おり、車はやめる
昼前の数分尺のローカルのニュースでわれの焼死を報(しら)す
味覚からたしかに今を疑ってぶどうを酸っぱいものとして見る
少年よ空想に足をつまづかせひとりで帰る下校の羨(とも)し
過去未来の在(あ)らぬお前の鳴き声にうんうんうなづいては離れざる
ある未来おそらく虫に充ち満ちて自然を恨みヒトもまだ在り
罰でない死があるならば閾値をどこに合わせて思うあんにゃろー
有名の使命あらねばこの生はほぼ無害にて酔い眠りゆく
考えるあたまあとから引きずられタコはあしから未来へすすむ
生臭い霊長類がぐるぐると都心を離れて夜を転がる
希望の語を翻訳アプリで順に聞く今も誰かが秘めたる音か
在ったとは今はどこにも無いなので過去とはつまり百万の嘘
希望の意味込められているものたちの前向きにして到達できぬ
なんとなく会うのが億劫なることがいまなんとなくうすら寒かる
ペン入れで表情明るくするように君に補正を加えてわれは
本当のことが知りたい知りたくない綺麗といえぬべき茜空
愚かなるエヴァンジェリストは行く先で救うべき人を怒らせて去る
愛情と思っていしがこの豚の死後のため大事に育てらる
眠い子が父待つようにだが父は子の寝たあとを音たてぬように
甘えたいけど逃げていく飼鳥の生おおかたは思わない通り
護岸工事の名目でここも追い出され猫の墓など置いたまま去る
ひるさがりガソリンスタンド白亜にて高屋根の巣にツバメ一線
明け方に見る半月は下弦にて明るい方へ一矢報いる
感情の生活はアニメにて過ごしその他はまるでいちまいの板
ズボラなる塩ソムリエは世界中の塩を味わいしょっぱいと言う
中華街なんだからもう言っちゃいなまだ生きててもいいと思った
この世界を言葉で触れる君といて舌で知りたきわれひた隠す
連打してこそテロリズム、攻撃の対象に迷うあいだに正午
ぶらんこの周期はいつも少しずつ君が先ゆく日常でいい
どこまでも行けぬ夕方、帰ろうか迷う路地にてシチューの匂い
不意打ちのチョップを受けてその時に確かにひとつふっきれたもの
援助とは優しさと善に満ちている侵略の謂(いい)目を細め笑(え)む
何もないところで躓(つまづ)き過ぎてから、老いってなんだ、振り向くことさ
ポケットに行進の音たてているタブレットひかりなくとも白し
年寄りを年寄りの場所に送り込み若者は行け、年の寄るまで
沈黙に雷雨含めばわれも言わずメンタル豆腐に醤油落としつ
光の波に上下しながらほうけ虫意味なきような生には見える
目の前と同じ高さに咲くムクゲ、食うか食われるかにはあらねど
一刺しでこれ終わらせて改めて同じようにてやや違う生へ
娘ひとつ自転車で坂を下ってく、姿勢を変えず流れてゆけり
間違えてからもずいぶん進みたり戻れねばこの間違いを行く
その脚はきれいであるが本当は隠したいところが惹いている
大通りの両端に男子女子分かれ歩くのを見る、見る方が照れる
霧雨が宅配便の兄ちゃんを少しく楽しそうに走らす
慈(いつく)しめば限りなくかがやくほどの不思議をもちていのちとなせり
道もひろくきれいになった町を走るきれいの前の思い出は消え
ある人と、カレー短歌
カレー食う過去も未来も朝夜も銀河も匙ですくっては食う
初夏なのでたぶんいつかは嫁になる君と食べてもいい茄子カレー
道のような男の作るカレー鍋吹き出る汗のひたい、どこまで
隠し味隠し切られている恐怖、色、香り、味すべてよけれど
しんじつはだいたいダジャレ中村がCMで弾くショパンのワルツ
駄洒落なる中村誰じゃ、ジャガイモの少しパサつくココイチカレー
調べてはならないカレースパイスで調合できる惚れ薬レシピ
木を隠すには森の中あーんとか言いながらわれを試したる匙
迷い込んだカレーの森にもがきつつふと思う、ハヤシライスは林
パロディ短歌
日本脱出したし皇帝ペンギンもケープペンギンもヒゲペンギンも
10ルピー、5ルピー、2ルピー、1ルピー、目減りしていく我のルピー
二日酔いの無念極まる僕のためもっと電車よゆっくり走れ
ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場で溶けたアイスは
「嫁さんになれよ」だなんて缶チューハイ二本で自分に酔ってもいいの
馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人戀はば馬あやむるこころ
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