クオリティ・オブ・デスのこと考えてこの席を気をつかいて離る
BitchesBrewのような屁が出て人間はそんなに俗になっても平気
国際人は無国籍とは異なると学校新聞に書きし若さぞ
この人もミモザの花をうたうときレイヤがひとつうわずる人だ
秩父ってちちちちじゃんと思おえど鳥取の話みたいでやめる
元気そうでよかったなんてみなで言う皮肉はなくてわりと素直に
売れ残りの金箔入りの酒を舐めおめでたかった日々のきらきら
生きている意味って何だ、長い猫は今日も一日ゆっくり長い
和であれば貴(とうと)しと為せ、思想とはルール少なきほど強くして
自分にはもっと素敵な嘘をつけけっこう騙されやすいんだから
たんぽぽは根っこがとても深いので踏んでも踏んでも死なないのです
高速の渋滞にいる、映画なら危機から逃げて間に合わぬモブ
死に場所でオレの形は決まるから桜、いや海、いや君の膝
その気持ち百年経って気づいたら涙がつたり、誰も無き夜に
四本の丸太のような母象のどんな形にでも母はなる
それぞれの心に林立してるから何度も振り返らざる塔(あららぎ)
歌会詠草
食べ放題で別れ話になるなんて負け戦じゃん元が取れても
最新鋭だった天文機器で見る宇宙がとても、最新だった
次も負けてきょうぼくは生まれ変わりたいマトリョーシカの見下ろす部屋で
食べものの好き嫌い語るとき人は存在論的嫌な顔する
夕方にアイガタメール会いがたく御託を述べるノベルの如き
のり弁と第三のビール買い帰る道すがら五月つつじ茂(も)く開(さ)く
二時の男二時になりせば独り身の理由を述べてお開きにする
そのブースの売り子ニコニコ可愛くて帰ったらこんな毒売りやがる
そう鈴木蘭々のように君は言うくろせか、らんらんにもう決めたと
切り詰めた数文字も口語短歌ならすぐ使っちゃう現代短歌
ただ単なる善人は役にたたざると本間俊平信徒を語りき
強情に負けてよかった、山奥のダムの水面(みなも)に遅めの桜
同じことが繰り返されて繰り返しの終わるころ俺は生命だった
異文化の尊重を問うそう言えば左で手刀を切る朝青龍
マイノリティは世を怨むべしそしていつか向こうになってこちらを潰せ
縦書きの短歌を書けば気取ってると言われたリアルな歌会の帰り
リアル歌会は「対人歌会」の意味に代わりAI「定家」に歌を教わる
歴史上の歌人もボットでよみがえりみな横書きを強制されつ
ポンデリングわづかに勝てりおつさんが食べてもはつかかはいい感じ
もうすぐだオレが世界に現れて取り替えられてゴミ箱だでは!
あきらかに短歌の呪いに苦しんでいるならやめたら褒めるよ僕は
この犬が五月の昼のぬるま水で命をつなぐ愛の記憶と
ぬるま湯でこのまま溶けてしまいたくてでもぬるま湯にぬるく拒まる
公園で鳩に混じってパン屑を狙うスズメよ欲望は五分
粗製濫造されてきたかの思想あるポピュリズムとう言葉の裏に
ポエジーな気分のときにごーしちご、きみが欲しくてごーしちごーしち
はやく凡庸になりたいと叫ぶ妖怪の、凡庸の壁はボヨヨンとして
めんどくさそうな言い方だけなんだ私が君を許せないのは
呑舟の魚を呼ぶべく優遇せよ、それから厳罰化も考えて
この星の腐る匂いがわからない? そうかこの星生まれだもんね
こんなにも尊い人間存在が新宿ホームにうじゃうじゃといる
ビッグバン以前というも次元とか時間もない始まりはさびしそ
襲いたい襲われたいと気づかずに善意すぎない善意を話す
処理手順が異なるだけで変化する世界はきっと僕らのために
生きる意味が数名ほどに絞られてわりと普通と思う丑満
酔いよいと夜道をあるく僕たちのこの永遠も過ぎるのだろう
正しさの為に悪まで身を落とし君はもう考えたりしない
自分には価値なんてないと思う夜連絡をせぬ君の幸運
根がリリカルでないからおれはうたうのだリリカルなやつがうたえばそりゃあ
生き物はずっと脆弱、脆弱がぜいぜい言ってお前を守る
大木が宇宙にいっぽん叫びたいほどの孤独だこれがいのちか
現在に飽き飽きと初夏、もう少し賢くなれば不満も減らむ
めづらしい存在として生き延びよ韻律もちて意思疎通する
浅はかな修辞に飽きて朝飯の納豆がすごしざりりとうまい
神様もダーウィニズムを受け入れて人間の知恵に教えられいつ
パブリックを一日抜け出す名作をパブリックなき俺らが真似す
いきものがかりを二人がかりで歌はれて二人ともうまく神がかりをり
(こっそりと見知らぬ女の尻を触る)男はその場で殺せる法を
手塚治虫の漫画のように地震(なゐ)ふるれお前を叫ぶこの期に及び
エイプリルフールの日にも苦し紛れの醜い嘘を言ってた君よ
嘘泣きのゔぉえーの声が思うより深かったので悲しくなりぬ
#ランサム短歌
泣きたいのはおれの方だよWannaCry彼女が今夜飛行機に乗る
善意さえ人をたやすく追い込んで引っこ抜かれた田螺が乾く
触れた手を引っ込めるのもそのままにするのも意味が、ジェンダーめんど
生きてれば幾分眠いということでかの聖哲もあくびする夜
ヲカム読テイ書ラカラチド
バレス択選ニ的想思
レカワキシ悲
あたたかいほのぼのねばねばした気持ちでスニッカーズのような電車で
許されて金曜はありご褒美のごときドクぺを飲む君ののど
助かったサギは田植えの機械から離れて蛙の浮かぶのを待つ
ピンペルル、ガウケルルには才能は関係なくて飼い主が好き
生まれきたからには何を残そうか君の笑顔を見たかった顔を
たとうればパトリオティズム、共存が出来そうにしてやっぱりぼくは
オープニングで主人公われは水中を沈んで深さを暗示したくも
誰からも好かれたいからどうとでもとれる短歌ぞ、お互い無傷
スマホにはあぶらが付いて我々は汚れを憎む自責するまで
惚れるのは作品までだ、人間に惚れたら水のしたたる批評
雨の予報でないから窓を開けて寝る君が来るならそれでもいいし
最後にはモノクロームの道をゆくモノローグさえなきエピローグ
走る女の胸を見るのはセックスをしたからだろう死ぬまでつづく
苦の衆生、古き書物にかく呼ばれ女はいまは苦しまざるか
あやまちではあるのだけれど侮辱にもニコニコしててきみというやつ
姫ハブに注意とガイド、笑うおっさんの沖縄バスのツアーにひとり
くだらない〇〇〇とか〇〇はツイッターでやれ、(だからいいのだ)
俺だけが楽しみだった毎月の組み立て 雑誌途中で終わる
右も見ず左も見ずに生きてればそれもけっこう羨ましいよ
ショパンの綴りをChopinを受け入れる時に偏見の幅ひとつひろがる
B面にオートリバースする時の途切れも覚えてしまった脳よ
ほんとうだ死んだら足が要らないねえだけどなかなか進めないねえ
かなぶんの死骸を避けて境内でシャツを絞って、ふいのくちづけ
矛盾とはいわば忍耐、複数の錠剤飲み込むように祈りも
笠置シヅ子の東京ブギウギ明るくて不器用はいつも明るき武器ぞ
教えられた事が出来ない後輩が透明な笑顔している午前
和製英語より酷いのに慣れているアベノミクス、シロガネーゼ、タカラジェンヌ
人生の積分値きみと見せ合ってあっ僕たちは離れなければ
音楽がやがて思い出になることもさびし、時間が音楽である
水族館の魚のようにタイムラインのぼくは君には触れられず寄る
自画像を描く自画像を描く自画像描く像画自画く自く画像
「愛情するより友情したい」という歌の意味を子供に訊いてきた母
また別れがくるのでせうね、きみはもう正しい歌だけうたつてなさい
電波天文学者の彼は自己紹介で電波を外す、あやしいからだ
希望なき人たちが起こす革命の成功率も出るがっかりさ
#俳句
アチョーアチョー憲法記念日にぼくら
砕氷斧(さいひょうふ)のごとく犬歯であずきバー
あずきバー犯人はいまだ逃走中
有終の美とはいやらし盛り藤
春疲労春の枕もやる気なし
ツイッター春ばかりだがお前冬
たんぽぽの綿毛よいつまで付いてくる
オフィーリアのひたいに綿毛ともりたり
チューリップ自然のなんと作り物
春ゾンビ当社比ながらやや元気
春の月落下はとうにあきらめた
花水木チャンバラ童子の背(せな)に降る
腥風(せいふう)のぬっくりと都市のこの季節
鈴蘭が渇く政局みぎひだり
春満月(みつき)やらかす人をほの照らす
藤終わり主(あるじ)ばかりの見ゆる棚
春月夜あしたはだしを見せましょう
どくだみにそれは言わないあっぷっぷ
春の窓に包丁かざす、しかも比喩
スプーンで竹輪ざっくり春の幕
土星にも局地的には高い春
黒豆茶春の速度で二人きり
北海道のさくらのさいごのさいご、これ
春ミミズ地上に興味どう持てと
酩酊のごとき死、初夏の缶ビール
キスの日ぞジントニックは三杯目
#川柳
ドーピングきみが夫婦を超えてゆく
新宿に住めば世界がラビリンス
おにぎりの握られざれば孤児に似て
#パロディ短歌
短歌ではない短歌ではない短歌本歌取りではない本歌取り
#パロディ偶然短歌
学校のコンセントなどの焦げ跡はピンセットによるいたずらなどの
消火器は複数で使用することで鎮圧効果を増大させる
#結句を「ふいのくちづけ」にする
ひんがしの野にかぎろいのたつみえてかえりみすればふいのくちづけ
#不自由律短歌「8153」
別れが近づく日明るいな君は
2019年10月22日火曜日
2019年6月23日日曜日
2017年04月の114首と、その他もろもろ。
この土偶の性別であるが胸か尻か腹が大きくあるなら女
永遠の命がなんと八千円激安過ぎてちょっと心配
塩胡椒かけつつあどけない話、東京には節操が無いという
前髪がちょろんの赤子、人類のカイロス(機会)となるか我の亡き世に
ふた回り上の奴らに馬鹿にされ彼女は仕事の出来ない女
その「脳」は人類の道を示したり人類はそれを紐解いて生く
続ければ優れた歌人になるだろうけれども恋を選ぶのだろう
またひとつ場所奪われて生き物は死ぬか逃げるか隠れるかする
現地人も神を信じるのだろうか蝋燭の火に揺れるラス・カサス
文字なんか残すものかとアンデスの文明は謎がニヤリとひかる
戦いの前線にいて役に立つ気持ちはなんとうれしくかなし
どの道も棲み分け論にいたる朝、公園の鳩がおこぼれを待つ
種の掟にて引き裂かれたる動物のオーナメントで次に進めず
さかづきに桜と雪が落ちてきて、あれからやはり余生であった
手を汚したくないだけの反戦と好戦の二人気まずくなりぬ
ダッカにはダッカの秩序、ナインボールの一打目のごときリキシャのわれも
茂吉翁の丸い背中の半纏(はんてん)に問う短歌また国家に資すや
カレー食べてる時に謝らないでくれ謝れば見立てられゆくカレー
排泄と喜怒哀楽がある限り人間平和の希望は捨てぬ
ティファールの湯の沸く音に包まれて週末は40度あったよ
救いなどない、教室の午後もまた僕無しで進むのを見る時間
明るいが感情の起伏大きくてアン・シャーリーがこだわる綴(つづ)り
23時も新宿駅はうじゃうじゃでふたつめのじゃのあたりにわたし
夢だった、ツイッターなんてまだ無くてすべてが妄想だったのだという
むすぶのかちぎるのかどちらでもよくてこの糸の先にまた、あなたか
春だから男もスカートどうだろう、剃る剃らないに迷うなオレよ
内心の自由それから外心の不自由はとても笑顔がやさし
職場では「はい喜んで」「喜んで!」仕事終わったもう喜ばぬ
可能性を残すのは気持ちいいけれど天才はただ量産をする
マシュマロというより白子あの日からもう膨らまぬメンタルの絵は
スワンボート人の少ないそれゆえに桜の少ない方へ切る舵
スワンボートで前線へ行け、もっと漕げ、形勢不利の革命のため
思い出にご笑納下さいってか上着を脱げばひとつ花びら
人間の浅ければかくも浅からんレイヤを超えんとする決意さて
野良猫のような心を抱(いだ)こうとする野良猫のように逃げらる
落研の合宿のあの殺伐と過酷と悲壮が生む面白さ
桜より華やいで君ら若者が外側にあるもの愛でやすき
タイムラインズの向こうで君がいるけれど君もこちらを気にするうわさ
シャットアウト機能で避けたほんとうは強く見つめた方が正解
人間は目に見えぬものに死にもする両の手をびしょびしょに濡らしつ
満員電車をエンジョイしてる白人の「ゴメンナサーイ」がほんといい顔
等身よりすこし大きい化け物と戦うときの人は舞うなり
下の句が午後にはけっこう降っていてビニール傘でしのぐ定型
無条件に尊いために必要な思想とその他、その他はあるか
天国の暮らしもここと変わらんよファミマもあるし金持ちもいる
人道も正義も措いて人間がこの地上にて描く地獄絵図
まだ食べてないなら少し遅いけど行こうよぼくもおなかすいたい
沈黙の多い電話が切れたんだ電波を見たら圏外のわれ
AIに君のデータを流し込み人権が付与される日を待つ
テロリストもその被害者も運ばれてテロリストを先に助けてよいか
終わりまで楽しむことが知性だと生を叱られ泣いている夢
演歌だと君は心地もよさそうに「あなたについて行くわ」と唄う
マストドンに君も行くのかミクシィのような廃墟でボットとわれは
強烈な破壊のあとに、ゆっくりとあなたを見つめる時間が出来た
争闘性を引けと鑑三記せるも流されざれば日蓮成るや
ほんとうにこの詰め将棋の詰まるのかわからぬままにそれではあばよ
新宿のビルの小さい一室に空想の象が定員を超ゆ
人間がもっとけものになるまでを象は待ちおり鼻長くして
クレヨンに貼り付いた紙の内側でコクっと折れるような失恋
きみに注ぐ愛もわずかに回しおり粉コーヒーに湯を注ぐごと
表現に上限おけばこの一首でほんとによいか迷ういちにち
わたくしの知らない世界を調べよう、知らない単語で検索するだけ
われのその後同じうするべき山阿などあるであろうか五柳先生
一万首めがその人の初段とかそういう時代の歌人の歌会
産屋での座位分娩でひりだされおんならに見下ろされて命は
舌鋒の甘い男でいいじゃないか意見を求められるなき世に
宇宙から現れたのに端末から「地球外から失礼します」って
縄文の遺伝子ふいに発芽して一万年をやり直そうか
このカバに「カバスケ」と名を付けている動物園よ次はどうする 「バスケ」
夜のライトに我が目がぎらり、いつまでも平和にならぬ世界睨(ね)めつけ
人生が眠いと君が言っているつらいとき僕もそう言い換えた
君がいるのを待っていたような夕方のやっぱりカレーの匂いする路地
#中本速生誕祭
青空が爽やかだから寝転がりたんぽぽ指ではじく失踪
食べ物に霊位を与え食べる世にあらぬ、すなわちすべて食べ物
ああどうも八重桜さん昨年は醜い修羅場を見せちゃいました
ポラロイドにはピースが似合うと言ったのにピースしないのかよ、これ欲しい
ルビはおまえルビなんだから並走はしてもいいけどこっちに来んな
縦書きと横書きの本が攻めてきて真ん中あたりにピラフ(猫)の居場所
原水協、核禁会議、原水禁、10年で分裂した願い
人間は縦になれなくなったならもう覚悟しておこうじゃないか
天才は無差別に殺人しつつオレだって頑張ってると言う
音楽を今でも耳に転送しでもこのメディアはそう長くない
渡鬼にキムタクが出る夢だけどキムタク全然ゆずらなかった
感動的な紋切り型でぼくたちはけっこう寒い海をみている
いい女が通りゆくまで道路工事のおっさんら目で見送る時間
お湯割の梅干しは箸の一本でつつき破れて政治の喩え
うふふあはは海辺でゾンビに追われたるこの絵は何か間違っている
馬の目のうるうるうると透明の涙の膜ぞ今から走る
サイモンとガーファンクルのサイモンは俺がやるからガーは任せた
社会学がかたっぱしから名付けゆく現象に名前ついてないのか?
方向音痴なんかじゃなくて大山が西にない東京がおかしい
石なげて人を追いやる思い出をこの村は忘れ春の夜昏し
狭いせまい空間で子と暮らしてるきみを連れ出す花一匁
大きくも小さくもなるが男とはやっぱりどこか丸大ハムだ
シャウティーなベイビーがいる車両にて生のかなしみ行き渡りゆく
道端に名札が一つ落ちていて伊藤をやめた彼はいずこへ
ジュテームモアノンプリュを二人で聴いている興奮しても笑っても負け
一行のよくわからないテキストをいつも書いてる人だ、あれなに?
僕の中に永遠をひとつ飼っていて僕が逝くとき笑ってみてる
異国語でわが感情を抱くことの月があり犬がいてわれいずこ
強い風をつよい気持ちで進みゆく目はモザイクを見るときにして
生クリームとブロッコリーはやめたから! 彼女は普通に目覚めたという
シトロニーナにするべきだよと思いつつレモンジーナで割るトリス呑む
生きる気力のないのに生きるロジックはよ、国が生かしておくロジックはよ
引っ越しの食器のダンボールが鳴って満員電車のようにかちゃかちゃ
ルマンドを連れて行こうか関西へルマンドが逢いたがっているのだ
春菊と生姜の香り混ぜながらブリ大根はじゅるじゅる美味し
公園のサクラのとなりで咲いている桜でない木の桜でない花
宝くじの使い道など悩むように俺ならどんながんがいいかな
なんとでも短歌にするよ悲しみも裏返したりやや逸らしたり
チャイナ風のメロディはわりと春の曲、日本の歌はいつの季節か
平和とはその象徴の鳩たちに常にパン屑落ちてる世界
キジバトが窓の外では鳴いている彼らには人間をも自然
#爪楊枝短歌
びっしりと容器に詰めて爪楊枝、出撃の覚悟あるが出にくい
爪楊枝みたいに箸がびっしりと詰められエコノミークラス吉野家
びっしりと箸、びっしりと爪楊枝、お前らも俺を拒むつもりか
あの中に父さんがいる、爪楊枝が箸を見るけどプラスチックだ
#自由律
指折りかぞえて自由律
自由律であらねばならぬ不自由
自己表出してるから自由律
花の盛りをほったらかして仕事
歌を作らなくていい花見
タイムラインがまずい海嘯
#パロディ短歌
日本脱出オーケー! 全肯定ペンギンも全肯定ペンギン飼育係も
ひむがしの野にかぎろいの立つはずで返りみたけど、どっちがひがし?
吸ひさしの煙草で北を指すときの北違ければどこよ望郷
馬鈴薯が小さいくせに店先でえっへんおっほん値上がりしてる
長ぐつにカブで大根運びきたる老後、ないか、今は新橋
#パロディ自由律
すごい咳をしても一人
咳をすると? 二人!
優勝しても一人
#パロディ詩句
自分の短歌観くらい
自分でつくれ
和歌者よ
#川柳
来世には君に会えないパピプペポ
パピプペポそこまで僕は言ってない
パピプペポ今日は納豆三個目だ
君のことパピプ好きペポ 救急車
パピ今日の君はステキだ是非プペポ
すぐきみはエッチにはしるパピプペポ
柿ピーの
禁止用語の
パピプペポ
パピプペポ?
パピプペポ、いや、
パピプペポぅ
失礼です。
自粛ムード。の
パピプペポ
#無季を強引に季語化する
まだ少しはやいひんやり春便座
蛍光の母子ともに春クロックス
からんだら友達面(づら)の春リプライ
天気予報の通りに寒し春我慢
記号論で季語がめちゃくちゃ夏の春
なんとなくいい人みたい春変態
キジバトの昼にもなって春ホッホー
味噌汁が落ち着いてゆき春宇宙
あずきバー春の夜には硬いまま
#尻子玉俳句
春痴漢ダメここで出すべき尻子玉
透明な夏の霊そして尻子玉
299回腕立て――尻子玉。
第二ボタンください、それと尻子玉
ああ、だめだ、もう怒られる尻子玉
わたしきみの尻子玉まで愛してる
シリコダマ、ああ間違えたシリカゲル
とてたての春の最初の尻子玉
ゆうくんの方がきれいな尻子玉
抱きしめてもきみはあかるい尻子玉
おじいちゃんと二度目の別れ尻子玉
火にかけると一応あばれる尻子玉
尻子玉飛び交ってやや美しき
もしかして「「入れ替わってるー!!」」尻子玉
#言うべきことはほかにあるのに
僕の方があなたのことを好きだった言うべきことはほかにあるのに
さくらばな集めて掬(すく)って食べている言うべきことはほかにあるのに
二階の子に気兼ねしながらキュウリ食う言うべきことはほかにあるのに
育毛剤もドーピングにひっかか! る⋯⋯、って⋯⋯。(言うべきことはほかにあるのに
たぶんもう会えそうにないキスのあと言うべきことはほかにあるのに
#季重ね
ひと眠りふた眠りして春春眠(はるしゅんみん)
春のポピーポピポピ少し浮いている
#今日もすてきな一日でした
ぼくも死後もう三年は経ったかな今日もすてきな一日でした
ゴミ、たから、ゴミ、ゴミ、たから、たから、たから、今日もすてきな一日でした
プリンプールの底でカラメル啜る夢今日もすてきな一日でした
フリスクとコーヒーやはり合わぬなあ今日もすてきな一日でした
生贄の美女に今年も選ばれず今日もすてきな一日でした
マルクス=エンゲルス全集が安くない今日もすてきな一日でした
永遠の命がなんと八千円激安過ぎてちょっと心配
塩胡椒かけつつあどけない話、東京には節操が無いという
前髪がちょろんの赤子、人類のカイロス(機会)となるか我の亡き世に
ふた回り上の奴らに馬鹿にされ彼女は仕事の出来ない女
その「脳」は人類の道を示したり人類はそれを紐解いて生く
続ければ優れた歌人になるだろうけれども恋を選ぶのだろう
またひとつ場所奪われて生き物は死ぬか逃げるか隠れるかする
現地人も神を信じるのだろうか蝋燭の火に揺れるラス・カサス
文字なんか残すものかとアンデスの文明は謎がニヤリとひかる
戦いの前線にいて役に立つ気持ちはなんとうれしくかなし
どの道も棲み分け論にいたる朝、公園の鳩がおこぼれを待つ
種の掟にて引き裂かれたる動物のオーナメントで次に進めず
さかづきに桜と雪が落ちてきて、あれからやはり余生であった
手を汚したくないだけの反戦と好戦の二人気まずくなりぬ
ダッカにはダッカの秩序、ナインボールの一打目のごときリキシャのわれも
茂吉翁の丸い背中の半纏(はんてん)に問う短歌また国家に資すや
カレー食べてる時に謝らないでくれ謝れば見立てられゆくカレー
排泄と喜怒哀楽がある限り人間平和の希望は捨てぬ
ティファールの湯の沸く音に包まれて週末は40度あったよ
救いなどない、教室の午後もまた僕無しで進むのを見る時間
明るいが感情の起伏大きくてアン・シャーリーがこだわる綴(つづ)り
23時も新宿駅はうじゃうじゃでふたつめのじゃのあたりにわたし
夢だった、ツイッターなんてまだ無くてすべてが妄想だったのだという
むすぶのかちぎるのかどちらでもよくてこの糸の先にまた、あなたか
春だから男もスカートどうだろう、剃る剃らないに迷うなオレよ
内心の自由それから外心の不自由はとても笑顔がやさし
職場では「はい喜んで」「喜んで!」仕事終わったもう喜ばぬ
可能性を残すのは気持ちいいけれど天才はただ量産をする
マシュマロというより白子あの日からもう膨らまぬメンタルの絵は
スワンボート人の少ないそれゆえに桜の少ない方へ切る舵
スワンボートで前線へ行け、もっと漕げ、形勢不利の革命のため
思い出にご笑納下さいってか上着を脱げばひとつ花びら
人間の浅ければかくも浅からんレイヤを超えんとする決意さて
野良猫のような心を抱(いだ)こうとする野良猫のように逃げらる
落研の合宿のあの殺伐と過酷と悲壮が生む面白さ
桜より華やいで君ら若者が外側にあるもの愛でやすき
タイムラインズの向こうで君がいるけれど君もこちらを気にするうわさ
シャットアウト機能で避けたほんとうは強く見つめた方が正解
人間は目に見えぬものに死にもする両の手をびしょびしょに濡らしつ
満員電車をエンジョイしてる白人の「ゴメンナサーイ」がほんといい顔
等身よりすこし大きい化け物と戦うときの人は舞うなり
下の句が午後にはけっこう降っていてビニール傘でしのぐ定型
無条件に尊いために必要な思想とその他、その他はあるか
天国の暮らしもここと変わらんよファミマもあるし金持ちもいる
人道も正義も措いて人間がこの地上にて描く地獄絵図
まだ食べてないなら少し遅いけど行こうよぼくもおなかすいたい
沈黙の多い電話が切れたんだ電波を見たら圏外のわれ
AIに君のデータを流し込み人権が付与される日を待つ
テロリストもその被害者も運ばれてテロリストを先に助けてよいか
終わりまで楽しむことが知性だと生を叱られ泣いている夢
演歌だと君は心地もよさそうに「あなたについて行くわ」と唄う
マストドンに君も行くのかミクシィのような廃墟でボットとわれは
強烈な破壊のあとに、ゆっくりとあなたを見つめる時間が出来た
争闘性を引けと鑑三記せるも流されざれば日蓮成るや
ほんとうにこの詰め将棋の詰まるのかわからぬままにそれではあばよ
新宿のビルの小さい一室に空想の象が定員を超ゆ
人間がもっとけものになるまでを象は待ちおり鼻長くして
クレヨンに貼り付いた紙の内側でコクっと折れるような失恋
きみに注ぐ愛もわずかに回しおり粉コーヒーに湯を注ぐごと
表現に上限おけばこの一首でほんとによいか迷ういちにち
わたくしの知らない世界を調べよう、知らない単語で検索するだけ
われのその後同じうするべき山阿などあるであろうか五柳先生
一万首めがその人の初段とかそういう時代の歌人の歌会
産屋での座位分娩でひりだされおんならに見下ろされて命は
舌鋒の甘い男でいいじゃないか意見を求められるなき世に
宇宙から現れたのに端末から「地球外から失礼します」って
縄文の遺伝子ふいに発芽して一万年をやり直そうか
このカバに「カバスケ」と名を付けている動物園よ次はどうする 「バスケ」
夜のライトに我が目がぎらり、いつまでも平和にならぬ世界睨(ね)めつけ
人生が眠いと君が言っているつらいとき僕もそう言い換えた
君がいるのを待っていたような夕方のやっぱりカレーの匂いする路地
#中本速生誕祭
青空が爽やかだから寝転がりたんぽぽ指ではじく失踪
食べ物に霊位を与え食べる世にあらぬ、すなわちすべて食べ物
ああどうも八重桜さん昨年は醜い修羅場を見せちゃいました
ポラロイドにはピースが似合うと言ったのにピースしないのかよ、これ欲しい
ルビはおまえルビなんだから並走はしてもいいけどこっちに来んな
縦書きと横書きの本が攻めてきて真ん中あたりにピラフ(猫)の居場所
原水協、核禁会議、原水禁、10年で分裂した願い
人間は縦になれなくなったならもう覚悟しておこうじゃないか
天才は無差別に殺人しつつオレだって頑張ってると言う
音楽を今でも耳に転送しでもこのメディアはそう長くない
渡鬼にキムタクが出る夢だけどキムタク全然ゆずらなかった
感動的な紋切り型でぼくたちはけっこう寒い海をみている
いい女が通りゆくまで道路工事のおっさんら目で見送る時間
お湯割の梅干しは箸の一本でつつき破れて政治の喩え
うふふあはは海辺でゾンビに追われたるこの絵は何か間違っている
馬の目のうるうるうると透明の涙の膜ぞ今から走る
サイモンとガーファンクルのサイモンは俺がやるからガーは任せた
社会学がかたっぱしから名付けゆく現象に名前ついてないのか?
方向音痴なんかじゃなくて大山が西にない東京がおかしい
石なげて人を追いやる思い出をこの村は忘れ春の夜昏し
狭いせまい空間で子と暮らしてるきみを連れ出す花一匁
大きくも小さくもなるが男とはやっぱりどこか丸大ハムだ
シャウティーなベイビーがいる車両にて生のかなしみ行き渡りゆく
道端に名札が一つ落ちていて伊藤をやめた彼はいずこへ
ジュテームモアノンプリュを二人で聴いている興奮しても笑っても負け
一行のよくわからないテキストをいつも書いてる人だ、あれなに?
僕の中に永遠をひとつ飼っていて僕が逝くとき笑ってみてる
異国語でわが感情を抱くことの月があり犬がいてわれいずこ
強い風をつよい気持ちで進みゆく目はモザイクを見るときにして
生クリームとブロッコリーはやめたから! 彼女は普通に目覚めたという
シトロニーナにするべきだよと思いつつレモンジーナで割るトリス呑む
生きる気力のないのに生きるロジックはよ、国が生かしておくロジックはよ
引っ越しの食器のダンボールが鳴って満員電車のようにかちゃかちゃ
ルマンドを連れて行こうか関西へルマンドが逢いたがっているのだ
春菊と生姜の香り混ぜながらブリ大根はじゅるじゅる美味し
公園のサクラのとなりで咲いている桜でない木の桜でない花
宝くじの使い道など悩むように俺ならどんながんがいいかな
なんとでも短歌にするよ悲しみも裏返したりやや逸らしたり
チャイナ風のメロディはわりと春の曲、日本の歌はいつの季節か
平和とはその象徴の鳩たちに常にパン屑落ちてる世界
キジバトが窓の外では鳴いている彼らには人間をも自然
#爪楊枝短歌
びっしりと容器に詰めて爪楊枝、出撃の覚悟あるが出にくい
爪楊枝みたいに箸がびっしりと詰められエコノミークラス吉野家
びっしりと箸、びっしりと爪楊枝、お前らも俺を拒むつもりか
あの中に父さんがいる、爪楊枝が箸を見るけどプラスチックだ
#自由律
指折りかぞえて自由律
自由律であらねばならぬ不自由
自己表出してるから自由律
花の盛りをほったらかして仕事
歌を作らなくていい花見
タイムラインがまずい海嘯
#パロディ短歌
日本脱出オーケー! 全肯定ペンギンも全肯定ペンギン飼育係も
ひむがしの野にかぎろいの立つはずで返りみたけど、どっちがひがし?
吸ひさしの煙草で北を指すときの北違ければどこよ望郷
馬鈴薯が小さいくせに店先でえっへんおっほん値上がりしてる
長ぐつにカブで大根運びきたる老後、ないか、今は新橋
#パロディ自由律
すごい咳をしても一人
咳をすると? 二人!
優勝しても一人
#パロディ詩句
自分の短歌観くらい
自分でつくれ
和歌者よ
#川柳
来世には君に会えないパピプペポ
パピプペポそこまで僕は言ってない
パピプペポ今日は納豆三個目だ
君のことパピプ好きペポ 救急車
パピ今日の君はステキだ是非プペポ
すぐきみはエッチにはしるパピプペポ
柿ピーの
禁止用語の
パピプペポ
パピプペポ?
パピプペポ、いや、
パピプペポぅ
失礼です。
自粛ムード。の
パピプペポ
#無季を強引に季語化する
まだ少しはやいひんやり春便座
蛍光の母子ともに春クロックス
からんだら友達面(づら)の春リプライ
天気予報の通りに寒し春我慢
記号論で季語がめちゃくちゃ夏の春
なんとなくいい人みたい春変態
キジバトの昼にもなって春ホッホー
味噌汁が落ち着いてゆき春宇宙
あずきバー春の夜には硬いまま
#尻子玉俳句
春痴漢ダメここで出すべき尻子玉
透明な夏の霊そして尻子玉
299回腕立て――尻子玉。
第二ボタンください、それと尻子玉
ああ、だめだ、もう怒られる尻子玉
わたしきみの尻子玉まで愛してる
シリコダマ、ああ間違えたシリカゲル
とてたての春の最初の尻子玉
ゆうくんの方がきれいな尻子玉
抱きしめてもきみはあかるい尻子玉
おじいちゃんと二度目の別れ尻子玉
火にかけると一応あばれる尻子玉
尻子玉飛び交ってやや美しき
もしかして「「入れ替わってるー!!」」尻子玉
#言うべきことはほかにあるのに
僕の方があなたのことを好きだった言うべきことはほかにあるのに
さくらばな集めて掬(すく)って食べている言うべきことはほかにあるのに
二階の子に気兼ねしながらキュウリ食う言うべきことはほかにあるのに
育毛剤もドーピングにひっかか! る⋯⋯、って⋯⋯。(言うべきことはほかにあるのに
たぶんもう会えそうにないキスのあと言うべきことはほかにあるのに
#季重ね
ひと眠りふた眠りして春春眠(はるしゅんみん)
春のポピーポピポピ少し浮いている
#今日もすてきな一日でした
ぼくも死後もう三年は経ったかな今日もすてきな一日でした
ゴミ、たから、ゴミ、ゴミ、たから、たから、たから、今日もすてきな一日でした
プリンプールの底でカラメル啜る夢今日もすてきな一日でした
フリスクとコーヒーやはり合わぬなあ今日もすてきな一日でした
生贄の美女に今年も選ばれず今日もすてきな一日でした
マルクス=エンゲルス全集が安くない今日もすてきな一日でした
2019年5月18日土曜日
2017年03月の108首ほか、パロディ短歌、俳句川柳。
生を生き、死も生きるような大きさで朝決意して夕べに忘る
いつまでも当選番号さがすようにスマートフォンをきみは見ている
ダイハツのCMに残るかすかなる大阪文明(文明ちゃうわ!
ある胞子は夜の温度でまだ春でないことを知る、春待つ仕組み
考えていることすべてとろかして人間はゆくひとつところへ
カルピスは何倍がいい? きみのくれる短歌の濃度くらいでもいい?
才能もなくてお金も足りなくて人の子どもに変な顔する
個性などなくてよかつた夕ぐれのユーグレナけふすじりもじりし
ウルトラマンになりそこなった風邪引きがヘァッヘァッてもう帰んなよ
ひな壇の15人にもいるのかもカムアウトせずすまし顔して
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見たな
学生がちょっと小ばかにするけどね時々読み返したりフロムを
引き出しから未来のロボがやってきた! (打ち上げられた魚のような)
消え去らぬ老兵をいつか一掃しスカスカの街が見たそうなきみ
楽しさが幸福である現代の張りぼての裏を揶揄しておりぬ
知の呪縛のように不可逆、玉手箱の白い煙のごとき認識
犯罪者が刑のかたちを決める夜人権はまだ生きてるつもり
悲しさがこういうときはツインビーのBGMをずっとずっとずっと
勁草も泣くことだってありますと昔の会話を覚えてたのか
地図の上●●●に黒々と秋風の吹く、次は誰の死
バーナーで燃えてゆく窯、釉薬の垂れては生まれ変われるごとし
誇りなくファミマに変わるサンクスの今までサンクス、ふっくだらない
あさましくて父ちゃんなみだ出てくらい、人目気にして損得ずくで
伝統は乗り越えることが継ぐことでソニックブームを知るか知らぬか
モナリザを左に倒して飾りおれば観る人すべて顔倒すなり
あんなにも可愛がってた芝犬のデータはとても出たがっていて
紅白のしまうま常に怒りつつそれも目出度さ扱いされて
めためたにメタモルフォーゼ繰り返し再会したるふたり、きみかも
月を取ろうとして海に入(い)り溺れたる猿を看取ってくれたる海月
煙突のない家なので真っ黒なぼくをからかう彼女もいない
ほんとうに蓋を開けると終わることもあるんだもうすぐ春が来るんだ
合成の歌声じつに小気味よく火星探査車石蹴って往く
いざという時に役には立たぬためのことばをえらぶ、墓標を立てる
肩揉みが天才的にうまけれどロジックがない男を知れり
百年前は新宿だって牛飼いと牛がいたんだ都庁のあたり
キャッチーな詩を書くゆえかきみはあのまどみちおの絵が部屋にいちまい
それを話せば終わりが来るいうそれを早く見つけたいのか饒舌
生きることの意味問うときに深くふかく円(まる)いルールが一瞬まぶし
のれんの絵を描いたのれんが飾られて向こうがなくてさみしいのれん
我は白きみは赤なるくちなはのまがまがしくて見た目めでたし
充電の切れたる古い端末の電源は神の啓示のごとし
人間界はそれを隠して回るのだ◯肉◯食ランチでひとり
一枚の布だけ残る文明をおもう、彼らの生活が見える
静脈がおれを認識しなくって、あれ、おれいつから甘んじて俺
久々に座れた満員電車だがまるで立ってるのと同じじゃん
壮大な赤ちゃんプレイは待っている変態と言ってくれるひとりを
食べ物を見る目をしてた食べ物が権利を主張する間じゅう
死んでから愛するような愚はすまい夕べに死すともかなり悔ゆれば
称賛か失脚か風の吹き上がりやすい時代に目がすぐ乾く
八百年で絹はほどけてゆくというシルクロードも風に薄れつ
電柱を描くか描かぬか写実的風景絵画の懐かしい嘘
控え室で彼らは思う蛇の道を、まともな人間ほどの変人
何層のレイヤをかさね我がいてふつふつとよろこぶやつがいる
春のころこの道を老婆ひとりゆきその道の果てにあり老梅樹
終末は週末よりも頻繁で終電去れば朝まで廃墟
美男美女はなるべく顔をゆがませぬようにしてきた悲しき成果
小学歳を殺すほど認知あやしくてなお生き延びて人生ながし
洋服に洋画の陰影描き分けて夷酋列像赤き直立(すぐだ)ち
官邸デモを語る和歌山大学のドイツ人教授の信憑性
生まれ変わる生まれ変われる挨拶をドレミファソーのソーの高さで
右巻きの昼顔ぼくはスイカズラのきみを抱き取るつもりであった
基本無料の世界は基本下劣にていささか値上げすべきスマイル
この国の混声合唱「死にたい」はスウェーデンとは異なるひびき
生き物は水の記憶に頼りながら生き物として次世代にゆく
ビキニからの原爆マグロを眠らせて築地の朝はさっきまで夜
それゃあもうおれは「なかなか言いにくいことをおっしゃるご主人」だもの
週末にアニメを消化するだけの青春、きみはわりあいに好き
自爆テロリストのVR映像を、終えて現実(リアル)がとても汚い
上等の日本酒舐めてきゅうと言うそういう男の列に連なる
美しい言葉と思う、運命を開くいのちを真剣と呼ぶ
批判するわれわれもまた閉じていて悪人がポアされない世界
思い知ってないだろうこのおっさんはおっさんというzombieのことを
エクレアのふわっとかなし人生のだれのせいにもせぬ指のチョコ
善人用優先席にみかけにはよらない人が足組んで座る
何者であるのかなども不明瞭な己(おのれ)が朝の日を受けている
サンドボックスゲームをしつつ思い至る西洋のヒューマニズムの孤独
ジョルジュ・ビゼーは時代の何を飛び越えてぼくの意外な耳朶楽します
建物ごと虚空に上がる心地して窓全面を降るさくらばな
#ひとりで決める桜前線
家の前に弧を描くように横たわりひとりで決める桜前線
バスケットボール蹴ったら足痛しひとりで決める桜前線
配送業がパンク寸前中指を立てるか否か桜前線
「クアラルンプールはいまは9時頃か」「まだ8時だよ!」のやりとり5年
白目みたいな歌だよねってなんだようやっぱり短歌わかってんじゃん
星空を眺むるも科学なりし世に法則嗤うごとき極光(アウロラ)
この町の盛衰あるいは玄関が引き戸の率など知りたく歩く
ごきぶりや蚊が叩きつぶされるころダンプが野良を轢く日曜日
生命は波打ち際のなみがしら、吸ったぶんだけぶくぶくわらう
ガラス片敷かれた風呂に入るように過去のいじめを語る痛みは
どのようなふうにも生きると思わしめ内側にきみの目が見ておれば
どの家庭にもある洗脳装置にて洗脳じゃない気分もセット
ネットにも友情のなきたましいが目つむりまもなく眠らんとする
目を細め貫禄はかく作り出す久しき日本の横綱をみる
一日休めば三日遅れる練習のエントロピーめエピメニデスめ
あまじょっぱい経口補水液のみてわが病身の内を濡らしつ
そうやって明るいきみに厳(かざ)られてゆくものをすこしうらやんでいる
ツイッターで書けないことを書くためのなんとかったーを欲しがってったー
チックの謎スチロールの謎口に入れぶふふと笑うふたりしあわせ
アパートの庭にふたりは足浮かせにんげんのしあわせを語った
UFOは地球をながめ知的生命かつて有りきとして過ぎゆけり
二十代で国のかたちを先見し国成るまでに落ちたる椿
ぼくの部屋の階段をのぼる音がする音がしたまま部屋へ届かず
ビッグバン説まことしやかに否定する時代もありき、忘れられき
洗脳の装置とかいいながら観る、低レベルだと嗤いつつ観る
果敢だが彼は失敗するだろうその時のきみに届かぬ歌を
ふた回り下の奴から馬鹿にされ彼は仕事が出来ない男
優しさはその後も優しくあるゆえに弱さとは似て非なる朝焼け
#パロディ短歌
「嫁さんになれよ」だなんて缶チューハイ二本じゃだめか、焼酎にする?
川柳、俳句
さんぐゎつの弱気な季語が見当たらぬ
スイートピー、パ行たしかに春のおと
花疲れ大の字分のさようなら
山笑うおれの真顔を責めもせず
春菊の貼り付いて眠るまでの宵
半跏思惟像この春じゃないらしい
永遠の命をこばむほどに春
さっぷーけーおまへの部屋におまへと春
二月なら春にときどき勝てもした
いつまでも当選番号さがすようにスマートフォンをきみは見ている
ダイハツのCMに残るかすかなる大阪文明(文明ちゃうわ!
ある胞子は夜の温度でまだ春でないことを知る、春待つ仕組み
考えていることすべてとろかして人間はゆくひとつところへ
カルピスは何倍がいい? きみのくれる短歌の濃度くらいでもいい?
才能もなくてお金も足りなくて人の子どもに変な顔する
個性などなくてよかつた夕ぐれのユーグレナけふすじりもじりし
ウルトラマンになりそこなった風邪引きがヘァッヘァッてもう帰んなよ
ひな壇の15人にもいるのかもカムアウトせずすまし顔して
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見るな
この歌を3回声に出したあと、夜の0時に鏡を見たな
学生がちょっと小ばかにするけどね時々読み返したりフロムを
引き出しから未来のロボがやってきた! (打ち上げられた魚のような)
消え去らぬ老兵をいつか一掃しスカスカの街が見たそうなきみ
楽しさが幸福である現代の張りぼての裏を揶揄しておりぬ
知の呪縛のように不可逆、玉手箱の白い煙のごとき認識
犯罪者が刑のかたちを決める夜人権はまだ生きてるつもり
悲しさがこういうときはツインビーのBGMをずっとずっとずっと
勁草も泣くことだってありますと昔の会話を覚えてたのか
地図の上●●●に黒々と秋風の吹く、次は誰の死
バーナーで燃えてゆく窯、釉薬の垂れては生まれ変われるごとし
誇りなくファミマに変わるサンクスの今までサンクス、ふっくだらない
あさましくて父ちゃんなみだ出てくらい、人目気にして損得ずくで
伝統は乗り越えることが継ぐことでソニックブームを知るか知らぬか
モナリザを左に倒して飾りおれば観る人すべて顔倒すなり
あんなにも可愛がってた芝犬のデータはとても出たがっていて
紅白のしまうま常に怒りつつそれも目出度さ扱いされて
めためたにメタモルフォーゼ繰り返し再会したるふたり、きみかも
月を取ろうとして海に入(い)り溺れたる猿を看取ってくれたる海月
煙突のない家なので真っ黒なぼくをからかう彼女もいない
ほんとうに蓋を開けると終わることもあるんだもうすぐ春が来るんだ
合成の歌声じつに小気味よく火星探査車石蹴って往く
いざという時に役には立たぬためのことばをえらぶ、墓標を立てる
肩揉みが天才的にうまけれどロジックがない男を知れり
百年前は新宿だって牛飼いと牛がいたんだ都庁のあたり
キャッチーな詩を書くゆえかきみはあのまどみちおの絵が部屋にいちまい
それを話せば終わりが来るいうそれを早く見つけたいのか饒舌
生きることの意味問うときに深くふかく円(まる)いルールが一瞬まぶし
のれんの絵を描いたのれんが飾られて向こうがなくてさみしいのれん
我は白きみは赤なるくちなはのまがまがしくて見た目めでたし
充電の切れたる古い端末の電源は神の啓示のごとし
人間界はそれを隠して回るのだ◯肉◯食ランチでひとり
一枚の布だけ残る文明をおもう、彼らの生活が見える
静脈がおれを認識しなくって、あれ、おれいつから甘んじて俺
久々に座れた満員電車だがまるで立ってるのと同じじゃん
壮大な赤ちゃんプレイは待っている変態と言ってくれるひとりを
食べ物を見る目をしてた食べ物が権利を主張する間じゅう
死んでから愛するような愚はすまい夕べに死すともかなり悔ゆれば
称賛か失脚か風の吹き上がりやすい時代に目がすぐ乾く
八百年で絹はほどけてゆくというシルクロードも風に薄れつ
電柱を描くか描かぬか写実的風景絵画の懐かしい嘘
控え室で彼らは思う蛇の道を、まともな人間ほどの変人
何層のレイヤをかさね我がいてふつふつとよろこぶやつがいる
春のころこの道を老婆ひとりゆきその道の果てにあり老梅樹
終末は週末よりも頻繁で終電去れば朝まで廃墟
美男美女はなるべく顔をゆがませぬようにしてきた悲しき成果
小学歳を殺すほど認知あやしくてなお生き延びて人生ながし
洋服に洋画の陰影描き分けて夷酋列像赤き直立(すぐだ)ち
官邸デモを語る和歌山大学のドイツ人教授の信憑性
生まれ変わる生まれ変われる挨拶をドレミファソーのソーの高さで
右巻きの昼顔ぼくはスイカズラのきみを抱き取るつもりであった
基本無料の世界は基本下劣にていささか値上げすべきスマイル
この国の混声合唱「死にたい」はスウェーデンとは異なるひびき
生き物は水の記憶に頼りながら生き物として次世代にゆく
ビキニからの原爆マグロを眠らせて築地の朝はさっきまで夜
それゃあもうおれは「なかなか言いにくいことをおっしゃるご主人」だもの
週末にアニメを消化するだけの青春、きみはわりあいに好き
自爆テロリストのVR映像を、終えて現実(リアル)がとても汚い
上等の日本酒舐めてきゅうと言うそういう男の列に連なる
美しい言葉と思う、運命を開くいのちを真剣と呼ぶ
批判するわれわれもまた閉じていて悪人がポアされない世界
思い知ってないだろうこのおっさんはおっさんというzombieのことを
エクレアのふわっとかなし人生のだれのせいにもせぬ指のチョコ
善人用優先席にみかけにはよらない人が足組んで座る
何者であるのかなども不明瞭な己(おのれ)が朝の日を受けている
サンドボックスゲームをしつつ思い至る西洋のヒューマニズムの孤独
ジョルジュ・ビゼーは時代の何を飛び越えてぼくの意外な耳朶楽します
建物ごと虚空に上がる心地して窓全面を降るさくらばな
#ひとりで決める桜前線
家の前に弧を描くように横たわりひとりで決める桜前線
バスケットボール蹴ったら足痛しひとりで決める桜前線
配送業がパンク寸前中指を立てるか否か桜前線
「クアラルンプールはいまは9時頃か」「まだ8時だよ!」のやりとり5年
白目みたいな歌だよねってなんだようやっぱり短歌わかってんじゃん
星空を眺むるも科学なりし世に法則嗤うごとき極光(アウロラ)
この町の盛衰あるいは玄関が引き戸の率など知りたく歩く
ごきぶりや蚊が叩きつぶされるころダンプが野良を轢く日曜日
生命は波打ち際のなみがしら、吸ったぶんだけぶくぶくわらう
ガラス片敷かれた風呂に入るように過去のいじめを語る痛みは
どのようなふうにも生きると思わしめ内側にきみの目が見ておれば
どの家庭にもある洗脳装置にて洗脳じゃない気分もセット
ネットにも友情のなきたましいが目つむりまもなく眠らんとする
目を細め貫禄はかく作り出す久しき日本の横綱をみる
一日休めば三日遅れる練習のエントロピーめエピメニデスめ
あまじょっぱい経口補水液のみてわが病身の内を濡らしつ
そうやって明るいきみに厳(かざ)られてゆくものをすこしうらやんでいる
ツイッターで書けないことを書くためのなんとかったーを欲しがってったー
チックの謎スチロールの謎口に入れぶふふと笑うふたりしあわせ
アパートの庭にふたりは足浮かせにんげんのしあわせを語った
UFOは地球をながめ知的生命かつて有りきとして過ぎゆけり
二十代で国のかたちを先見し国成るまでに落ちたる椿
ぼくの部屋の階段をのぼる音がする音がしたまま部屋へ届かず
ビッグバン説まことしやかに否定する時代もありき、忘れられき
洗脳の装置とかいいながら観る、低レベルだと嗤いつつ観る
果敢だが彼は失敗するだろうその時のきみに届かぬ歌を
ふた回り下の奴から馬鹿にされ彼は仕事が出来ない男
優しさはその後も優しくあるゆえに弱さとは似て非なる朝焼け
#パロディ短歌
「嫁さんになれよ」だなんて缶チューハイ二本じゃだめか、焼酎にする?
川柳、俳句
さんぐゎつの弱気な季語が見当たらぬ
スイートピー、パ行たしかに春のおと
花疲れ大の字分のさようなら
山笑うおれの真顔を責めもせず
春菊の貼り付いて眠るまでの宵
半跏思惟像この春じゃないらしい
永遠の命をこばむほどに春
さっぷーけーおまへの部屋におまへと春
二月なら春にときどき勝てもした
2019年2月9日土曜日
2017年02月の98首ほか、返歌、付け句、俳句、川柳など。
ほんとうは終わって欲しくないのかも生死の葛藤というわが青
出会いって基本は誤解のことだから左官みたいな笑顔すんなよ
世の中の秘密を秘密のままにしてまた来るような終わりむつかし
うたうのだみんなシャラララみなウォウオ、最終電車でわれら殿(しんがり)
底で闇で零で黒なるうたびとの負のちからプラスにいたれかし
胴体を草が貫きたる鳥がわれを慕ってくる夢かなし
正しさが試されている、にんまりと枇杷色の歯を見せる老婆に
忘れられる権利さておき千年前のテンションたかき恋歌を読む
身体から毒を出したらすっきりとするというおぞましき空想
東京は圧倒的で若き日に東京に負けた悔しさが、へっ
ビジネス支援モードをOFFにし忘れてきみとのバランスシートが浮かぶ
いつになれば変わりたくなるその時に変わりたくない自分を措いて
歌が上手い歌手がだんだんビブラートがうわずってゆくあわれなりけり
冷めているゴーヤチャンプルそぼそぼと見解がもう合わないにがみ
球体では妄想しにくいことだけど裏の地球にきみはいるかな
人間(じんかん)が人間(にんげん)になりぼくたちは愛を0だと勘違いする
人の命を預かるときにおぼろげに偉大さという地平がみえて
それは目に見えねば言葉を網にしてひっかかるまで投げるしかない
釜玉に続いてぶっかけ小を食い寝る夢はついヤマタノオロチ
貧すればどんどん鈍してわが指も一本くらい食べて困らぬ
ウイルスかウィルスかビールかヴァイラスかどれでもよいが具合が悪い
離反者も弟子の振りする、フリスクをかじりつつ途中まで言わせとく
テトリスの埋め損ないの顔をしてゲームオーバーまで消えられぬ
ほんとうの歌をいくほど残すだろう体裁のよき歌の背後に
寝る前にこれ今生の別れとぞ涙ながしてすっきりと寝る
ぶよぶよの大地を生きる民としてステップは苦手手振りは得意
おでこから搔き上げてかぶる水泳帽、25メートル泳げた自信
1tと書かれたハンマー振りおろすようなしぐさに驚いている
スライムを倒すだけなら魔王の世は終わらぬし経験値もしょぼい
人間に生まれ変われるつもりかいメイクアメリカグレートアゲイン
この店の料理がとてもうまいのよ隣の駐車場におうけど
生き物は最後は耳になるらしき声をきければゆけるとおもう
透明なあやとりをつづけていたよ不在になったきみの番まで
深夜いっせい死者よみがえりくるごとく歌人のボットが並びはじめる
報いへの期待のせいで識らずしらず堕ちてゆく木にかかる風船
美人あつかいされた自慢は(わかったよ//知ってるよ)あときみまろのCD返せ
死ぬ日まで空を仰いで、弾圧のない現代詩にない空の青
振り返るきみに笑まざるわれなりき大事なことは一瞬なのに
空の青うみのあお海の中のブルー青鮫の青ざめざる一世(ひとよ)
さびしいと深夜ツイートするきみのオレじゃないので笑みつつスルー
舞台裏から声は電波のごとくきてどの声を聞く受信器われは
ムーンリバーが流れてきみといたのです年をとったら泣くんだろうな
親父は喜び母は悲しむ一日(ひとひ)なり出家の決意述べてしまえば
近づけば差異は広がる、1ミリの思想の崖にとまどうわれは
踏み込めば極楽になる一歩とはあのあたりかな、会社へむかう
チョコレート以前以後にて人類は強くなったしズルくもなった
バタフライエフェクトとして今きみの微笑みが遠い吾をがんばらす
ありがとうもう梅が咲いてくれている枝ばかりなるけさのわたしに
王朝はつね永遠の夢を見る火種を赤き水で消しつつ
誰もみなたった特別になりたくて自分の名前は逆からも言える
ほとんどの人にはあまり意味のない点灯夫今日も灯りをともす
今回はぼくが短歌をすり抜けるはずだったのに奴がうなぎだ
わがうちに白野弁十郎がいてそろそろ記憶が薄らぐところ
武満徹と山下達郎の音楽が好きっていうのは音楽だけか
人類のいない野原で猫も鳥も一瞬かれらの夢をみるなり
十代の呼び方でふたり会っていて弱音にならぬ言葉すくなし
幼児用椅子に描かれたミッフィーのやぶけて黄色いスポンジが出る
甲子園がきらいな彼は短歌甲子園をいやがりながら気になる
ブルーナの陶器のような鳥の絵があなたの部屋にあるとうれしい
稲荷橋のバス停できみはバスを待つさつきの涙はさっきで終わり
偉大なる私利なき権力者のためにかわいいナイトキャップあるべし
北へ向かう魂やよし、問題は魂を運ぶ乗り物がない
知らざればググりてお助けおじさんの好意と善意は敗(ま)けゆくことを
あの川はどこだったっけ舗道にて亀が楽観的だが急ぐ
簡単に書いたものゆえ簡単に残らないのかもう消せらせら
どちらかが足りなかったということじゃないんだ、別れのあとのメールに
ニアレストデュティ(手近な義務)がつまり人生でその他はだれかの夢のまぼろ
正確な正方形で鋭すぎずなめらか過ぎぬむらのない色
短歌ってなんだったんか、きみと始めてきみいなき世にいななく一首
戦争はたとへば愛の行き詰まゐゐぢやなくてゑゑうまく言へないんだらう
20世紀ドイツメルヘン読んでいるメンヘルの妙に似合うゴスロリ
草の中もぞもぞ動きすっきりと風呂上がりみたいに汚れて犬よ
固まって構えてわれを見つめたる野良猫よ、そう、われらは敵だ
腹見せて浮かぶ魚が捨てられた「花壇」にただよう生臭き香は
色黒の手首に白いGショックして色恋のくだらぬ少女
短歌とはメフィストフェレス=むく犬のマルガレーテが引き上げるまでの
宇宙人と仲良くしよう地球には狂った奴らばっかりだから
火力発電ですら皇居に作るかよ塚本さんも時々イタい
夜のドライブ真っ黒な田舎に灯(とも)る二階都会に出たくて学んでいるか
プレミアムフライやで〜ってもうすでにほくそ笑んでるオカンが見える
一応は乗るねんけども値が下がる一日ずれた頃にオカンは
歌をうたい雲をながめて町を渡る来訪神に迎えびとなく
信念を貫くことにとても似て長生きは馬脚のはじまり
死をえらぶ日の案の定美しい世界だけども騙されないよ
地上から黒きごつごつ割り出でてその末端につつましき白
インド煮とオランダ煮あと肉じゃがのどれが食べたい? 笑顔で彼女
人間は未来になんて進めないくるくるぐるぐる生きているだけ
脳内に惑星がある、しばらくはランデブーする軌跡がうれし
ひとり抜けふたり抜けいつかしづかなるタイムラインよ、夜ひらく梅
魔王にはヒューマニズムが一滴の毒となり角を漏るるワイン
背景にゴジラを重ねおくだけで街がセットになってしまえり
徒手空拳ではなく素振り、そのようなチョップがいつか胸まで届く
森内と東浩紀のモーフィングの途中のようなおっす、石橋
ここでいまテレビを流し向かい合い食事をしている、深い意味がある
往年の国民作家は笑むときに労働者めく吉川英治
この星は5国の力に営まれ平和主義とは下位の概念
人間を信じるという冒険を空あおき今朝またはじめるか
良し悪しはじゃあ投票で決めましょう一票よりも二票のが良し
#都々逸
人の評価は気にするなって書き込んだあと「イイね」待ち
#川柳
えほー巻き
心の準備が
パピプペポ
#パロディ短歌
人間よおれはいわゆる動物のうんこだ話しかけんでくれよ
この味がいいねときみが言ったから2月14日もサラダ記念日
絶唱にちかき一首を書きとめつ階下突然カレーのにほひ
#かしくらゆうがやらかしそうだ
あやかしというにはどうもセクシーでかしくらゆうがやらかしそうだ
#ちょこたん
チョコフォンデュの海に飛びこみ甘酸っぱいきみとほろ苦いぼく、やな夢だ
新宿駅を歩く人らよ格差とは胃の腑でいまだ溶けざるチョコだ
社内便でこういうものを送るなよわざわざ「義理」に訂正印押して
23:59までこばむなよ濃い愛に負けてもたれたれども
#ぼくらは絶えず苦悩に生きてる
下の句は二足歩行の足みたいぼくらは絶えず苦悩に生きてる
#ラーメンについて西村曜さんと
麺類は人類が好き、掛けられて昇華してゆくときの恍惚
シルクロードを隊商(キャラバン)がゆく、足跡のように小麦を伸ばし延ばして
高次元の存在にわれはすすられて加速してゆく、どこへでもゆけ
刺すか刺されるかもしくはすすらるか、カフカ書かれふか城は白いか
麺類史四千年をすすりいる人類のその腹のわたつみ
麺類の誘惑まさに巻きつかれ苦しむ夢を見たんだ昨夜
そのたうり、われらはいのる麺類をラーメン、右手を軽く掲げて
きみのからだマッサージして夢中にて人類を麺類にするとこだった
#ブラタンカ
野良ブラは生意気だけど選ぶのだ飼い主をそのちょうどの幸(さち)を
#乗っ取りLINEについてtoijimaさんと
ほんたうにそれは友達? もしかして恋人なのか(ポジティブ過ぎだ)
ポジティブもネガティヴも既読スルーしてあとから一枚モルディブの海
#つかまえられずただ見つめてる
つかまえたらもう君のこと見ないから
つかまえられずただ見つめてる
#俳句
茂吉忌に知己にもち吉持ち寄りき
#原理主義川柳
エキスパンダー曲げても戻る原理主義
原理主義のバージョンアップ追いつかず
原理主義に養成されて魔球投ぐ
現実を原理に曲げてストレート
ゲーデルも論破できるさ原理主義
原理主義は川柳でなく春の季語
出会いって基本は誤解のことだから左官みたいな笑顔すんなよ
世の中の秘密を秘密のままにしてまた来るような終わりむつかし
うたうのだみんなシャラララみなウォウオ、最終電車でわれら殿(しんがり)
底で闇で零で黒なるうたびとの負のちからプラスにいたれかし
胴体を草が貫きたる鳥がわれを慕ってくる夢かなし
正しさが試されている、にんまりと枇杷色の歯を見せる老婆に
忘れられる権利さておき千年前のテンションたかき恋歌を読む
身体から毒を出したらすっきりとするというおぞましき空想
東京は圧倒的で若き日に東京に負けた悔しさが、へっ
ビジネス支援モードをOFFにし忘れてきみとのバランスシートが浮かぶ
いつになれば変わりたくなるその時に変わりたくない自分を措いて
歌が上手い歌手がだんだんビブラートがうわずってゆくあわれなりけり
冷めているゴーヤチャンプルそぼそぼと見解がもう合わないにがみ
球体では妄想しにくいことだけど裏の地球にきみはいるかな
人間(じんかん)が人間(にんげん)になりぼくたちは愛を0だと勘違いする
人の命を預かるときにおぼろげに偉大さという地平がみえて
それは目に見えねば言葉を網にしてひっかかるまで投げるしかない
釜玉に続いてぶっかけ小を食い寝る夢はついヤマタノオロチ
貧すればどんどん鈍してわが指も一本くらい食べて困らぬ
ウイルスかウィルスかビールかヴァイラスかどれでもよいが具合が悪い
離反者も弟子の振りする、フリスクをかじりつつ途中まで言わせとく
テトリスの埋め損ないの顔をしてゲームオーバーまで消えられぬ
ほんとうの歌をいくほど残すだろう体裁のよき歌の背後に
寝る前にこれ今生の別れとぞ涙ながしてすっきりと寝る
ぶよぶよの大地を生きる民としてステップは苦手手振りは得意
おでこから搔き上げてかぶる水泳帽、25メートル泳げた自信
1tと書かれたハンマー振りおろすようなしぐさに驚いている
スライムを倒すだけなら魔王の世は終わらぬし経験値もしょぼい
人間に生まれ変われるつもりかいメイクアメリカグレートアゲイン
この店の料理がとてもうまいのよ隣の駐車場におうけど
生き物は最後は耳になるらしき声をきければゆけるとおもう
透明なあやとりをつづけていたよ不在になったきみの番まで
深夜いっせい死者よみがえりくるごとく歌人のボットが並びはじめる
報いへの期待のせいで識らずしらず堕ちてゆく木にかかる風船
美人あつかいされた自慢は(わかったよ//知ってるよ)あときみまろのCD返せ
死ぬ日まで空を仰いで、弾圧のない現代詩にない空の青
振り返るきみに笑まざるわれなりき大事なことは一瞬なのに
空の青うみのあお海の中のブルー青鮫の青ざめざる一世(ひとよ)
さびしいと深夜ツイートするきみのオレじゃないので笑みつつスルー
舞台裏から声は電波のごとくきてどの声を聞く受信器われは
ムーンリバーが流れてきみといたのです年をとったら泣くんだろうな
親父は喜び母は悲しむ一日(ひとひ)なり出家の決意述べてしまえば
近づけば差異は広がる、1ミリの思想の崖にとまどうわれは
踏み込めば極楽になる一歩とはあのあたりかな、会社へむかう
チョコレート以前以後にて人類は強くなったしズルくもなった
バタフライエフェクトとして今きみの微笑みが遠い吾をがんばらす
ありがとうもう梅が咲いてくれている枝ばかりなるけさのわたしに
王朝はつね永遠の夢を見る火種を赤き水で消しつつ
誰もみなたった特別になりたくて自分の名前は逆からも言える
ほとんどの人にはあまり意味のない点灯夫今日も灯りをともす
今回はぼくが短歌をすり抜けるはずだったのに奴がうなぎだ
わがうちに白野弁十郎がいてそろそろ記憶が薄らぐところ
武満徹と山下達郎の音楽が好きっていうのは音楽だけか
人類のいない野原で猫も鳥も一瞬かれらの夢をみるなり
十代の呼び方でふたり会っていて弱音にならぬ言葉すくなし
幼児用椅子に描かれたミッフィーのやぶけて黄色いスポンジが出る
甲子園がきらいな彼は短歌甲子園をいやがりながら気になる
ブルーナの陶器のような鳥の絵があなたの部屋にあるとうれしい
稲荷橋のバス停できみはバスを待つさつきの涙はさっきで終わり
偉大なる私利なき権力者のためにかわいいナイトキャップあるべし
北へ向かう魂やよし、問題は魂を運ぶ乗り物がない
知らざればググりてお助けおじさんの好意と善意は敗(ま)けゆくことを
あの川はどこだったっけ舗道にて亀が楽観的だが急ぐ
簡単に書いたものゆえ簡単に残らないのかもう消せらせら
どちらかが足りなかったということじゃないんだ、別れのあとのメールに
ニアレストデュティ(手近な義務)がつまり人生でその他はだれかの夢のまぼろ
正確な正方形で鋭すぎずなめらか過ぎぬむらのない色
短歌ってなんだったんか、きみと始めてきみいなき世にいななく一首
戦争はたとへば愛の行き詰まゐゐぢやなくてゑゑうまく言へないんだらう
20世紀ドイツメルヘン読んでいるメンヘルの妙に似合うゴスロリ
草の中もぞもぞ動きすっきりと風呂上がりみたいに汚れて犬よ
固まって構えてわれを見つめたる野良猫よ、そう、われらは敵だ
腹見せて浮かぶ魚が捨てられた「花壇」にただよう生臭き香は
色黒の手首に白いGショックして色恋のくだらぬ少女
短歌とはメフィストフェレス=むく犬のマルガレーテが引き上げるまでの
宇宙人と仲良くしよう地球には狂った奴らばっかりだから
火力発電ですら皇居に作るかよ塚本さんも時々イタい
夜のドライブ真っ黒な田舎に灯(とも)る二階都会に出たくて学んでいるか
プレミアムフライやで〜ってもうすでにほくそ笑んでるオカンが見える
一応は乗るねんけども値が下がる一日ずれた頃にオカンは
歌をうたい雲をながめて町を渡る来訪神に迎えびとなく
信念を貫くことにとても似て長生きは馬脚のはじまり
死をえらぶ日の案の定美しい世界だけども騙されないよ
地上から黒きごつごつ割り出でてその末端につつましき白
インド煮とオランダ煮あと肉じゃがのどれが食べたい? 笑顔で彼女
人間は未来になんて進めないくるくるぐるぐる生きているだけ
脳内に惑星がある、しばらくはランデブーする軌跡がうれし
ひとり抜けふたり抜けいつかしづかなるタイムラインよ、夜ひらく梅
魔王にはヒューマニズムが一滴の毒となり角を漏るるワイン
背景にゴジラを重ねおくだけで街がセットになってしまえり
徒手空拳ではなく素振り、そのようなチョップがいつか胸まで届く
森内と東浩紀のモーフィングの途中のようなおっす、石橋
ここでいまテレビを流し向かい合い食事をしている、深い意味がある
往年の国民作家は笑むときに労働者めく吉川英治
この星は5国の力に営まれ平和主義とは下位の概念
人間を信じるという冒険を空あおき今朝またはじめるか
良し悪しはじゃあ投票で決めましょう一票よりも二票のが良し
#都々逸
人の評価は気にするなって書き込んだあと「イイね」待ち
#川柳
えほー巻き
心の準備が
パピプペポ
#パロディ短歌
人間よおれはいわゆる動物のうんこだ話しかけんでくれよ
この味がいいねときみが言ったから2月14日もサラダ記念日
絶唱にちかき一首を書きとめつ階下突然カレーのにほひ
#かしくらゆうがやらかしそうだ
あやかしというにはどうもセクシーでかしくらゆうがやらかしそうだ
#ちょこたん
チョコフォンデュの海に飛びこみ甘酸っぱいきみとほろ苦いぼく、やな夢だ
新宿駅を歩く人らよ格差とは胃の腑でいまだ溶けざるチョコだ
社内便でこういうものを送るなよわざわざ「義理」に訂正印押して
23:59までこばむなよ濃い愛に負けてもたれたれども
#ぼくらは絶えず苦悩に生きてる
下の句は二足歩行の足みたいぼくらは絶えず苦悩に生きてる
#ラーメンについて西村曜さんと
麺類は人類が好き、掛けられて昇華してゆくときの恍惚
シルクロードを隊商(キャラバン)がゆく、足跡のように小麦を伸ばし延ばして
高次元の存在にわれはすすられて加速してゆく、どこへでもゆけ
刺すか刺されるかもしくはすすらるか、カフカ書かれふか城は白いか
麺類史四千年をすすりいる人類のその腹のわたつみ
麺類の誘惑まさに巻きつかれ苦しむ夢を見たんだ昨夜
そのたうり、われらはいのる麺類をラーメン、右手を軽く掲げて
きみのからだマッサージして夢中にて人類を麺類にするとこだった
#ブラタンカ
野良ブラは生意気だけど選ぶのだ飼い主をそのちょうどの幸(さち)を
#乗っ取りLINEについてtoijimaさんと
ほんたうにそれは友達? もしかして恋人なのか(ポジティブ過ぎだ)
ポジティブもネガティヴも既読スルーしてあとから一枚モルディブの海
#つかまえられずただ見つめてる
つかまえたらもう君のこと見ないから
つかまえられずただ見つめてる
#俳句
茂吉忌に知己にもち吉持ち寄りき
#原理主義川柳
エキスパンダー曲げても戻る原理主義
原理主義のバージョンアップ追いつかず
原理主義に養成されて魔球投ぐ
現実を原理に曲げてストレート
ゲーデルも論破できるさ原理主義
原理主義は川柳でなく春の季語
2018年8月18日土曜日
2016年11月の107首。川柳10句。付句祭り含む。
いま死なばこんな途中と思うのでそういう終わりも有りとして寝る
太陽は北フランスも赤色かクロード・モネの印象なども
赤紐は50メートル、昨年の黄色を外してその場所に縫う
味噌汁のなかに寄り添うなめこらの無情にもわれは撹拌(かくはん)させる
11月の雨は冷たく土の中で溺れる蚯蚓(みみず)の彼女をおもう
新しい職場の最初の飲み会で詩が趣味と言う新人を避ける
子の愛は老いた親には薄くとも親はよろこぶ子はややさびし
神はもう語りえないと言っちゃって遠い第四ラテラノ公会議
未来とはきっと今よりすばらしい今を生きててぼくら嬉しい
湿度100%の海にいるごとく雨霧らう町わが嫌う町
昼前に起きてゆっくり歯を磨くパスタのたらこまみれの前に
そり返るハゼの箸立てトコトコとおじぎが返事ハゼもばんざい
肯定も否定にもそれは反論し覚めつつもついにいとしく祖国
ドス黒いドス虹色(にじいろ)い工場の川、古き良き昭和が臭う
アニメ好きの友人が言うアニメキャラはいつか神社に住む神となる
気立てってなんなんだよと反抗しあの子が浮かぶ分かってはいて
デカルトは動物と人をくっきりと分けりエコノミックアニマルが読む
生き物が生き物を食うシンプルな事実のゆえにかくまでうまし
なさけない本音がもれた帰り道ひとの未来はかがやいたまま
ピュアなこととピュアなよそおいくらいかなこの詩のどこか届かぬ差異の
ネットワークカメラが映す丸まった悲しい背中は私じゃないよ
年下の特権がもう嫌で嫌で膝枕とか睨んで避けて
テンプラにしようここでのテンプラはきみの美味しいワインの種類
ていねいにふたりの書類を書きましょう筆箱の、まだ午前のペンで
銀色の空の遠くにまで雲が、ああまた終わりは待ってくれなく
レイヤから自由であったアッシジの彼なら好きと鳥たちも言う
捨てていいものなんだろうその人が一番のものを捨てたるのちは
英語なら三句目だけでtime to say good bye言えるんだけど日本語なので
酒の力を借りて今宵もぶ厚かるレヴィストロースに噛みついている
人間に許されうるか一週間カレーばかりの祭りをしても
虚無の奥にかすかに匂う権力ののぞみ、ひたいにシャワー当ていて
太陽が頭上じゃなくて太陽に頭を向けて立つこの昼間
婉曲に運動の話ふるだけで確実に毛羽立ちゆくあなた
何度でもおれは信じる、自分さえ裏切りながら意味持つ生を
風が俺を避けて行くので無風なる街である、やや役に立ちたし
律令制の役職のはるか名残りにて衛門(えもん)と名乗る猫型ロボット
思想いな詩想に肥えているだけの言葉じゃきみに届かぬわいやい
鼻出して泣いているのに求められ今はそういうことがつらくて
卒業後も先生然と振る舞って慕われざりし"カトキチ"さびし
たらればを何百回も考えて今回がたぶん一番近い
いつかなくなる日本のためにつまらない歌のつまらなさを遺しおり
星があって夜なんだからぼくたちはたがいの静寂をいだきあう
電車には幼子びーびー泣いていてその右手にはエノコロ揺るる
彼女から彼女だけの名で呼ばれいる友を見ている目は合わさずに
爆ぜてない銀杏噛んで黄濁の思春期過ぎの純情を食う
さびしさもいつかは乾く、その時の乾いた顔はもうしかたない
真髄は寄り添うこととこうやって教えてくれる小鳥のくせに
そろそろだぼくらに幸(さち)が舞い降りる順序は最初はぼくからでいい?
外はもうどんどんひゃらら、妹は浴衣のことで母と言い合う
この匂いを逃したらもう会えないと必死に必死に走る捨て犬
忘れものしたロケットを追いかけてロケットが飛ぶ試験は明日
永遠は手のとどかない、学寮の踊り場でした口論なども
久しぶりに会うのだとしていきなりでおかしくないか挙動、今日どう?
編集もされないままで山奥で雨晒されて残っています
痛みにて意思を感じる生き物よ馬鞭(ばべん)の跳ねるたび加速して
制服を着た少女にて両ひざにかさぶたあらばうつくしからん
そう清く正しい男女交際の清く正しい性欲なんだ
人格は自戒しうるか、アニメでは魔法少女が宇宙書き換え
金曜の夜新宿を通り抜けさみしいお前の町へ消えゆく
言い方がきつくなるのは年齢と思うならビブラートに包も〜〜〜
旅先のぼくは軽々たのしくて絵葉書えらぶ飾る場所なく
本当に一億五千万キロの熱か、ふたりを薄着にさせて
経験が物差しでなくて年輪に広がることをおっさんと呼ぶ
わたしたちキックスタートしなきゃと女性シンガーが歌うラジオで
面構えがよくなったきみ、実存は本質にもう先立ちたくない
美人さんときみが言うときほんのりと批評のま、いや、やめておこう
テーブルに冷めたおにぎりちむちむとさびしいようでしあわせな夜
木石にぼくはひとつの悩みなど話しているよ、動かぬ木石
形状であろうがしかしよくもまあこれを竹とんぼと名づけたる
したいことを数えることはしていない出来ないことを認めるようで
サブ垢をきみのひたいに読み取って恥ずかしそうな顔ごとぱちり
くびすじの二次元コードなでながら仮想空間のあなたも愛す
地の鳥もハードモードか残機なく武器もないのに飛ばねばならぬ
脳を他の存在とする倫理観があるらむ略するなら、脳他倫
ミュシャの模写も買わされたけど好きだから彼女の真実なんて、別に
家の外でマナーモードの振動のような鳴き声、休みも終わる
人に会うと生きゆくことがなんとなく肯定されて俯いて笑む
冷蔵庫にもたれてしゃがむキッチンのここできみだけ頑張っていた
マフラーが君の髪すこし持ち上げる時間のことを冬と呼ぶらし
現代短歌の百科全書を作るとき凡庸派などにいようよ君と
冗談を言いあう残り一週間ゆっくり話さないさようなら
生きるから孤独とう滑稽にうなだれてぶくぶく笑う何が沸くのか
ああそうだ歌人は魔術師だったのだ扶(たす)くるときも毀(こぼ)てるときも
一年に一度きらめくことあれば差し引き0でしょう、Frimaire(フリメール)
起きてから爽やかな朝とテンションのギャップがひどいので休みます
次男とはかつてはスペアなりしゆえ歩いたりせずステップに凝る
永遠に悪魔に頭をかじられて忘恩を描き震えるダンテ
みんなまだ鳴きいるなかで先に逝く蝉は目を閉づ、(まぶたはないか)
ごーしちご、しちしちですよと説明すしちしちですかしちしちですね
赤い傘のなかであなたは水玉の影を不気味に貼られ微笑む
ポロロッカにてさかのぼるぼくたちの生は叛逆ポロロロロッカ
食べるのは男が女、食べられる女は男を食べる真夜中
また国が敗れるとしてその冬に炬燵があれば少しはさびし
#都こんぶを取り出す手つき(12首)
幸福論結論出ずに終わる頃都こんぶを取り出す手つき
『モモ』を読む通勤少女がかばんから都こんぶを取り出す手つき
叔父さんてドイツで指揮者してたんだ都こんぶを取り出す手つき
腹筋が残り50のわが上で都こんぶを取り出す手つき
ぐずりだす弟に姉も泣きたくて都こんぶを取り出す手つき
「またお前と戦うことになるとはな」都こんぶを取り出す手つき
ほんとうにうまいの? カルピスサワーから都こんぶを取り出す手つき
じいちゃんの趣味のフィルムも捨てましょう都こんぶを取り出す手つき
雪山の遭難で出しにくそうに都こんぶを取り出す手つき
初デートでネタTシャツは賭けだよね都こんぶを取り出す手つき
子ども会ユウも好きなの選びなよ都こんぶを取り出す手つき
帝都とて入手できない俺の前に都こんぶを取り出す手つき
#あたりまえ短歌(2首)
味噌ラーメンをひとくち口に含むれば味噌ラーメンの味がするなり
あなたへの好意をついに言いきって告白したるかのように見ゆ
パピプペポの川柳
寒い方がパピプペポめくパピプペポ
爆発が五回もくるぞパピプペポ
みどりごがしゃべる前日パピプペポ
ピコ太郎の輪唱の夢パピプペポ
えぐいのかなまぐさいのかパピプペポ
ズレてても指摘されずにパピプペポ
年賀状ソフトも付けてパピプペポ
カレーうどんに勝った瞬間パピプペポ
ありきたりのアドバイスしてパピプペポ
オータムリーブス踏みて二人はパピプペポ
太陽は北フランスも赤色かクロード・モネの印象なども
赤紐は50メートル、昨年の黄色を外してその場所に縫う
味噌汁のなかに寄り添うなめこらの無情にもわれは撹拌(かくはん)させる
11月の雨は冷たく土の中で溺れる蚯蚓(みみず)の彼女をおもう
新しい職場の最初の飲み会で詩が趣味と言う新人を避ける
子の愛は老いた親には薄くとも親はよろこぶ子はややさびし
神はもう語りえないと言っちゃって遠い第四ラテラノ公会議
未来とはきっと今よりすばらしい今を生きててぼくら嬉しい
湿度100%の海にいるごとく雨霧らう町わが嫌う町
昼前に起きてゆっくり歯を磨くパスタのたらこまみれの前に
そり返るハゼの箸立てトコトコとおじぎが返事ハゼもばんざい
肯定も否定にもそれは反論し覚めつつもついにいとしく祖国
ドス黒いドス虹色(にじいろ)い工場の川、古き良き昭和が臭う
アニメ好きの友人が言うアニメキャラはいつか神社に住む神となる
気立てってなんなんだよと反抗しあの子が浮かぶ分かってはいて
デカルトは動物と人をくっきりと分けりエコノミックアニマルが読む
生き物が生き物を食うシンプルな事実のゆえにかくまでうまし
なさけない本音がもれた帰り道ひとの未来はかがやいたまま
ピュアなこととピュアなよそおいくらいかなこの詩のどこか届かぬ差異の
ネットワークカメラが映す丸まった悲しい背中は私じゃないよ
年下の特権がもう嫌で嫌で膝枕とか睨んで避けて
テンプラにしようここでのテンプラはきみの美味しいワインの種類
ていねいにふたりの書類を書きましょう筆箱の、まだ午前のペンで
銀色の空の遠くにまで雲が、ああまた終わりは待ってくれなく
レイヤから自由であったアッシジの彼なら好きと鳥たちも言う
捨てていいものなんだろうその人が一番のものを捨てたるのちは
英語なら三句目だけでtime to say good bye言えるんだけど日本語なので
酒の力を借りて今宵もぶ厚かるレヴィストロースに噛みついている
人間に許されうるか一週間カレーばかりの祭りをしても
虚無の奥にかすかに匂う権力ののぞみ、ひたいにシャワー当ていて
太陽が頭上じゃなくて太陽に頭を向けて立つこの昼間
婉曲に運動の話ふるだけで確実に毛羽立ちゆくあなた
何度でもおれは信じる、自分さえ裏切りながら意味持つ生を
風が俺を避けて行くので無風なる街である、やや役に立ちたし
律令制の役職のはるか名残りにて衛門(えもん)と名乗る猫型ロボット
思想いな詩想に肥えているだけの言葉じゃきみに届かぬわいやい
鼻出して泣いているのに求められ今はそういうことがつらくて
卒業後も先生然と振る舞って慕われざりし"カトキチ"さびし
たらればを何百回も考えて今回がたぶん一番近い
いつかなくなる日本のためにつまらない歌のつまらなさを遺しおり
星があって夜なんだからぼくたちはたがいの静寂をいだきあう
電車には幼子びーびー泣いていてその右手にはエノコロ揺るる
彼女から彼女だけの名で呼ばれいる友を見ている目は合わさずに
爆ぜてない銀杏噛んで黄濁の思春期過ぎの純情を食う
さびしさもいつかは乾く、その時の乾いた顔はもうしかたない
真髄は寄り添うこととこうやって教えてくれる小鳥のくせに
そろそろだぼくらに幸(さち)が舞い降りる順序は最初はぼくからでいい?
外はもうどんどんひゃらら、妹は浴衣のことで母と言い合う
この匂いを逃したらもう会えないと必死に必死に走る捨て犬
忘れものしたロケットを追いかけてロケットが飛ぶ試験は明日
永遠は手のとどかない、学寮の踊り場でした口論なども
久しぶりに会うのだとしていきなりでおかしくないか挙動、今日どう?
編集もされないままで山奥で雨晒されて残っています
痛みにて意思を感じる生き物よ馬鞭(ばべん)の跳ねるたび加速して
制服を着た少女にて両ひざにかさぶたあらばうつくしからん
そう清く正しい男女交際の清く正しい性欲なんだ
人格は自戒しうるか、アニメでは魔法少女が宇宙書き換え
金曜の夜新宿を通り抜けさみしいお前の町へ消えゆく
言い方がきつくなるのは年齢と思うならビブラートに包も〜〜〜
旅先のぼくは軽々たのしくて絵葉書えらぶ飾る場所なく
本当に一億五千万キロの熱か、ふたりを薄着にさせて
経験が物差しでなくて年輪に広がることをおっさんと呼ぶ
わたしたちキックスタートしなきゃと女性シンガーが歌うラジオで
面構えがよくなったきみ、実存は本質にもう先立ちたくない
美人さんときみが言うときほんのりと批評のま、いや、やめておこう
テーブルに冷めたおにぎりちむちむとさびしいようでしあわせな夜
木石にぼくはひとつの悩みなど話しているよ、動かぬ木石
形状であろうがしかしよくもまあこれを竹とんぼと名づけたる
したいことを数えることはしていない出来ないことを認めるようで
サブ垢をきみのひたいに読み取って恥ずかしそうな顔ごとぱちり
くびすじの二次元コードなでながら仮想空間のあなたも愛す
地の鳥もハードモードか残機なく武器もないのに飛ばねばならぬ
脳を他の存在とする倫理観があるらむ略するなら、脳他倫
ミュシャの模写も買わされたけど好きだから彼女の真実なんて、別に
家の外でマナーモードの振動のような鳴き声、休みも終わる
人に会うと生きゆくことがなんとなく肯定されて俯いて笑む
冷蔵庫にもたれてしゃがむキッチンのここできみだけ頑張っていた
マフラーが君の髪すこし持ち上げる時間のことを冬と呼ぶらし
現代短歌の百科全書を作るとき凡庸派などにいようよ君と
冗談を言いあう残り一週間ゆっくり話さないさようなら
生きるから孤独とう滑稽にうなだれてぶくぶく笑う何が沸くのか
ああそうだ歌人は魔術師だったのだ扶(たす)くるときも毀(こぼ)てるときも
一年に一度きらめくことあれば差し引き0でしょう、Frimaire(フリメール)
起きてから爽やかな朝とテンションのギャップがひどいので休みます
次男とはかつてはスペアなりしゆえ歩いたりせずステップに凝る
永遠に悪魔に頭をかじられて忘恩を描き震えるダンテ
みんなまだ鳴きいるなかで先に逝く蝉は目を閉づ、(まぶたはないか)
ごーしちご、しちしちですよと説明すしちしちですかしちしちですね
赤い傘のなかであなたは水玉の影を不気味に貼られ微笑む
ポロロッカにてさかのぼるぼくたちの生は叛逆ポロロロロッカ
食べるのは男が女、食べられる女は男を食べる真夜中
また国が敗れるとしてその冬に炬燵があれば少しはさびし
#都こんぶを取り出す手つき(12首)
幸福論結論出ずに終わる頃都こんぶを取り出す手つき
『モモ』を読む通勤少女がかばんから都こんぶを取り出す手つき
叔父さんてドイツで指揮者してたんだ都こんぶを取り出す手つき
腹筋が残り50のわが上で都こんぶを取り出す手つき
ぐずりだす弟に姉も泣きたくて都こんぶを取り出す手つき
「またお前と戦うことになるとはな」都こんぶを取り出す手つき
ほんとうにうまいの? カルピスサワーから都こんぶを取り出す手つき
じいちゃんの趣味のフィルムも捨てましょう都こんぶを取り出す手つき
雪山の遭難で出しにくそうに都こんぶを取り出す手つき
初デートでネタTシャツは賭けだよね都こんぶを取り出す手つき
子ども会ユウも好きなの選びなよ都こんぶを取り出す手つき
帝都とて入手できない俺の前に都こんぶを取り出す手つき
#あたりまえ短歌(2首)
味噌ラーメンをひとくち口に含むれば味噌ラーメンの味がするなり
あなたへの好意をついに言いきって告白したるかのように見ゆ
パピプペポの川柳
寒い方がパピプペポめくパピプペポ
爆発が五回もくるぞパピプペポ
みどりごがしゃべる前日パピプペポ
ピコ太郎の輪唱の夢パピプペポ
えぐいのかなまぐさいのかパピプペポ
ズレてても指摘されずにパピプペポ
年賀状ソフトも付けてパピプペポ
カレーうどんに勝った瞬間パピプペポ
ありきたりのアドバイスしてパピプペポ
オータムリーブス踏みて二人はパピプペポ
2018年7月29日日曜日
2016年08月の70首と、パロディ短歌2首と、川柳1句。
生きることはわめくことだと夏蝉は喜怒哀楽を超えて震える
水流がこの一族を洗いたる場にわれもまた初めて座る
きみどりの梅の実落ちてまひるまの坂を低負荷にてわれはゆく
切れぎれの森の電波を頼りつつきみを追うきみは電波のむこう
ときどきは子どもに自慢したろうか森田童子ののちの日々にも
素朴なるスコーンを食い素朴なる午後なりアーミッシュにあらざれど
贅肉がパカッと取れる夢覚めてこの喜びのやり場があらぬ
ふるさとの気づけば首が止まりたる扇風機のつむじ今年も叩く
目と耳は無限と接続されていて手はたったひとりの君へ伸び
(電子書籍について)
悪を討つために悪なる顔をする権現が彫られてより千年
屋外のトルソ(胴像)は憶(おも)う、抱きしめてもらえぬ刑はまだ序章なる
やや甘き恋かほのぼのあるあるかこじゃれた比喩の中から選べ
二階からtomorrowごしに見る世界、いな、とうもろこし畑のいなか
短歌とは氷のつるぎ、刺されても凶器はいつか血とともに溶(と)く
(ツイキャス提出の推敲として)
原爆忌に原爆を歌わず過ぎて三日後の二発目に気をつけろ
トイレでは音を気にせぬ性質(たち)だろうそういう奴が革命をなせ
女性リーダーに期待をしよう平等に男性リーダー並みの期待を
動物と祖父母と絶景そのほかは幾何学模様の写真展出づ
赤坂のアクセントしてきみがいう塚本邦雄がいまもたのしい
遅刻女になぜかひかれていた僕は今では遅刻のゆえに嫌いて
西瓜よりスイカバー欲しがるけれどたしかに皮も種もうまいが
メンマにも個性があって、あいつより長いとか太いとか(しかない)
(メンマ)
コンプレックスを隠し抱えている日々のリフレインするメロディに似て
要するに大脳基底核により振られたわけだ、ぢやあせうがない
『杯』二首
今でしょ! をいまごろ連呼するお前「杯先生だっけ?」酔ってる
六杯の艦隊がゆく日本海おれたちホタルイカなんだけど
薄めなるジントニックは新春の小川の上の雪の味して
人のために生きてるときに人になる生き物がいま地球を覆う
先達のひびきに白く神さびて、いやこの白いの黴じゃないのか
(先達扱いされて贈る)
むし暑くイライライライライラライあるあるじゃなくパッションじゃなく
お盆には電車が空いてその席を祖霊が座る(すれ違いじゃん)
杖と傘を両方持ってゆく父よ傘が微妙にがっかりしてる
青春が師匠とともにあったというこういう話はつまらないかな
生きてよかったあつい涙を止めるため大きめに鼻をかんでいるなり
どの国もわりとナチスと類似してひどいのでどこを褒めて伸ばすか
場外に咲く薔薇あつめ灼熱の熱風で彼が焼きつくす夢
(灼風氏風)
おっぱいが生み出す悲劇本人はそうは思ってないふしあれど
建設中の精舎に光さすを見てサーリプッタはいぶかしみおり
比喩としてキリンを言うならジラフとか呼べと夕日にあかきクレーン
願はくは望月如月会議にて苦の長引かぬその判定を
行き詰まるのが人生か生き物はそれぞれ洞穴抱(かか)えてぞ行く
悲惨さを伝えるために残しても風化してすこしカッコよくなる
飲んだのでさみしい気持ちがへとへとに疲れるまでのドライブならず
浴衣など着てはいないが夕暮れのぼくらは地味にロマンチックだ
西暦では今年は5000年らしいこんな時間にカレー食べてる
(付句まつり?)
おっさんがランチの写真アップしてつい文明の行く末おもう
良心の自由、塚本邦雄なら百日紅の零日目の喩へ
名月にあと十センチ届かないきみがため息ばかりつくから
(連歌の花道?)
2080年涙などないままに跡地にマスクなしで立ちおり
州浜には松もあるのに降りてくる神なき世なりほどなくて去る
安ワインを一本空けて明日からの永遠を前にへらへらしおり
水鳥が雨ふる川で一声をあげたらし、それは孤独にあらず
音楽がふいにぼくらにやさしくて掌(て)で頬に触る部分にも似て
人道的な首切り器械が残酷に見える時代よ、刃がいま光る
もう一度ショパンとリストの神の距離の違いを思う、「近い」が「遠い」
幽霊をさわやかに否定したのちの無霊の土地よ、いささ猥雑
鉢の土を二人で替える十年の痩せたる愛に驚きながら
弱音吐くくらいなら呑んで酔って寝る父の自慢話が聞きたい
新宿駅でぶつからず進むロボットをニンジャと呼んでうんざり未来
我が生はおのれで掴め、親猫が風とたたかう子猫を見おり
プライドのせいで今世ははい終わり風食のまだ立ってるかたち
先輩が恥ずかしそうにぼくに言う、俺の祈りは「助けて」だから
きみのことはすてるBOXだけれどもきみの手紙はとっとくBOX
深刻なつもりだけれど数えたら36時間まで満たぬ
捨てながら語るしあわせわたしはわたしだけでは出来ぬしあわせ
捨てながら姉妹はたぶんしあわせに近づいてゆく、たくさん捨てる
精神が安定しない生活が続くからきみを好きではあった
鼻髭の口をすぼめて微笑まる恩師、帰りに湯のごと嬉し
金持ちに転落しそうな時々の危機を避けつつあなたは生きる
聖者らの教えの雨に打たれいき電子書籍の液晶なのに
#パロディ短歌
体温計くわえた彼女に粥(かゆ)を炊く「ゆきひら」とさわぐ鍋のことかよ
くれなゐの二票伸びたる薔薇の目のわたしの上に届かざりけり
(うたの日の薔薇について)
パピプペポ川柳
パピプペポにやられる助けパピプペポ
水流がこの一族を洗いたる場にわれもまた初めて座る
きみどりの梅の実落ちてまひるまの坂を低負荷にてわれはゆく
切れぎれの森の電波を頼りつつきみを追うきみは電波のむこう
ときどきは子どもに自慢したろうか森田童子ののちの日々にも
素朴なるスコーンを食い素朴なる午後なりアーミッシュにあらざれど
贅肉がパカッと取れる夢覚めてこの喜びのやり場があらぬ
ふるさとの気づけば首が止まりたる扇風機のつむじ今年も叩く
目と耳は無限と接続されていて手はたったひとりの君へ伸び
(電子書籍について)
悪を討つために悪なる顔をする権現が彫られてより千年
屋外のトルソ(胴像)は憶(おも)う、抱きしめてもらえぬ刑はまだ序章なる
やや甘き恋かほのぼのあるあるかこじゃれた比喩の中から選べ
二階からtomorrowごしに見る世界、いな、とうもろこし畑のいなか
短歌とは氷のつるぎ、刺されても凶器はいつか血とともに溶(と)く
(ツイキャス提出の推敲として)
原爆忌に原爆を歌わず過ぎて三日後の二発目に気をつけろ
トイレでは音を気にせぬ性質(たち)だろうそういう奴が革命をなせ
女性リーダーに期待をしよう平等に男性リーダー並みの期待を
動物と祖父母と絶景そのほかは幾何学模様の写真展出づ
赤坂のアクセントしてきみがいう塚本邦雄がいまもたのしい
遅刻女になぜかひかれていた僕は今では遅刻のゆえに嫌いて
西瓜よりスイカバー欲しがるけれどたしかに皮も種もうまいが
メンマにも個性があって、あいつより長いとか太いとか(しかない)
(メンマ)
コンプレックスを隠し抱えている日々のリフレインするメロディに似て
要するに大脳基底核により振られたわけだ、ぢやあせうがない
『杯』二首
今でしょ! をいまごろ連呼するお前「杯先生だっけ?」酔ってる
六杯の艦隊がゆく日本海おれたちホタルイカなんだけど
薄めなるジントニックは新春の小川の上の雪の味して
人のために生きてるときに人になる生き物がいま地球を覆う
先達のひびきに白く神さびて、いやこの白いの黴じゃないのか
(先達扱いされて贈る)
むし暑くイライライライライラライあるあるじゃなくパッションじゃなく
お盆には電車が空いてその席を祖霊が座る(すれ違いじゃん)
杖と傘を両方持ってゆく父よ傘が微妙にがっかりしてる
青春が師匠とともにあったというこういう話はつまらないかな
生きてよかったあつい涙を止めるため大きめに鼻をかんでいるなり
どの国もわりとナチスと類似してひどいのでどこを褒めて伸ばすか
場外に咲く薔薇あつめ灼熱の熱風で彼が焼きつくす夢
(灼風氏風)
おっぱいが生み出す悲劇本人はそうは思ってないふしあれど
建設中の精舎に光さすを見てサーリプッタはいぶかしみおり
比喩としてキリンを言うならジラフとか呼べと夕日にあかきクレーン
願はくは望月如月会議にて苦の長引かぬその判定を
行き詰まるのが人生か生き物はそれぞれ洞穴抱(かか)えてぞ行く
悲惨さを伝えるために残しても風化してすこしカッコよくなる
飲んだのでさみしい気持ちがへとへとに疲れるまでのドライブならず
浴衣など着てはいないが夕暮れのぼくらは地味にロマンチックだ
西暦では今年は5000年らしいこんな時間にカレー食べてる
(付句まつり?)
おっさんがランチの写真アップしてつい文明の行く末おもう
良心の自由、塚本邦雄なら百日紅の零日目の喩へ
名月にあと十センチ届かないきみがため息ばかりつくから
(連歌の花道?)
2080年涙などないままに跡地にマスクなしで立ちおり
州浜には松もあるのに降りてくる神なき世なりほどなくて去る
安ワインを一本空けて明日からの永遠を前にへらへらしおり
水鳥が雨ふる川で一声をあげたらし、それは孤独にあらず
音楽がふいにぼくらにやさしくて掌(て)で頬に触る部分にも似て
人道的な首切り器械が残酷に見える時代よ、刃がいま光る
もう一度ショパンとリストの神の距離の違いを思う、「近い」が「遠い」
幽霊をさわやかに否定したのちの無霊の土地よ、いささ猥雑
鉢の土を二人で替える十年の痩せたる愛に驚きながら
弱音吐くくらいなら呑んで酔って寝る父の自慢話が聞きたい
新宿駅でぶつからず進むロボットをニンジャと呼んでうんざり未来
我が生はおのれで掴め、親猫が風とたたかう子猫を見おり
プライドのせいで今世ははい終わり風食のまだ立ってるかたち
先輩が恥ずかしそうにぼくに言う、俺の祈りは「助けて」だから
きみのことはすてるBOXだけれどもきみの手紙はとっとくBOX
深刻なつもりだけれど数えたら36時間まで満たぬ
捨てながら語るしあわせわたしはわたしだけでは出来ぬしあわせ
捨てながら姉妹はたぶんしあわせに近づいてゆく、たくさん捨てる
精神が安定しない生活が続くからきみを好きではあった
鼻髭の口をすぼめて微笑まる恩師、帰りに湯のごと嬉し
金持ちに転落しそうな時々の危機を避けつつあなたは生きる
聖者らの教えの雨に打たれいき電子書籍の液晶なのに
#パロディ短歌
体温計くわえた彼女に粥(かゆ)を炊く「ゆきひら」とさわぐ鍋のことかよ
くれなゐの二票伸びたる薔薇の目のわたしの上に届かざりけり
(うたの日の薔薇について)
パピプペポ川柳
パピプペポにやられる助けパピプペポ
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