2015年11月3日火曜日

2015年9月うたの日作品雑感。

うたの日、というハッシュタグはそれまでちらほら見たことがあるような印象だったが、それについて詳しく聞いたのは9月20日の大阪文フリだった。

うたの日(http://utanohi.everyday.jp/)とはネット上で行なう、誰でも参加可能な歌会で、昼と夜に題が出てくるので、どちらか一つに詠草を投稿する。投稿の〆切(24時間)を過ぎたら次は投票の時間(3時間)で、ハートをひとつ、音符とコメントは好きなだけ投票できる。ハートの数が一番多い人が花束となる、というようなしくみのようだ。(他にもいくつかコーナーがあるが、その辺はまだ詳しく知らない)

照屋は、あまり題詠に得意意識をもっていないので、大変な気もしたが、せっかくだから、やってみようと思ったのだ。

この月は、「ごっこ」と「ぬいぐるみ」にハートを3ついただいた。投票の際にひとつしか持っていないハートをつけてくれるのは、やはり嬉しい。

「ごっこ」
何年も孤独ごっこを演じいるやめたらただの孤独になるし

「ぬいぐるみ」
ぼくたちはさいわい生きていないから笑ったままで破(やぶ)かれてゆく


短歌というのは、すべて何かしらの題詠、と言えるかもしれない。あるいは、題へ到ろうとするこころみの、まだ題になっていないことが短歌である場合もある。

だから、なんとなくだけど、題が最初にある題詠って、すこし気恥ずかしい感じがして、上にも「得意意識をもっていない」みたいな、変な表現になる。嫌いじゃないし、苦手ってわけでもないと思うんだけどね。

ときどき、自分のなかに無い語彙が題になったりすると、ほんとうに言葉が動かなくて困ることがある。でもそのしんどさは、題詠の面白いところでもある。

この月の自選は、これかなあ。

「遅刻」
遅刻した罰としてきみはカバになり間にあってトリのぼくは啼きおり

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