短歌におけるハレとケについて書いてきたけど、じっさいに正月というハレの日にどんなのを歌ったんやこのサルは、というとこんなのだった。
よろよろの足まで揮発する酔いの今年の決意もう置き忘れ
一年を描きつつ飲む日本酒の酔いては事をし損ずるかも
うたびとのくせにろくろく寿がずテレビの皮肉たのし、三ヶ日
酒のんでテレビ見とるだけやないか。まあ、そういうのがお正月です。
でもたしか2013年は「一人自由連句365」(http://goo.gl/O1WQ1g)というのもやって、出来はともかく、毎日歌を作るリズムみたいなものに挑戦はしたのだった。
最近ヨーロッパの方が物騒だが、人が人と衝突して自分を知るように、国家も国家とぶつかってはっきりするものなのだろう。
国家ひとたび自我障害に陥ればぶつかりながら形をみるか
そして、そういう深刻さからは、遠いままでいたい自分もいるにはいるよね。
肝心の時に寝ている男にて人生舐めたまま死ぬもよし
自分の短歌は、わりと作ったそばから思い出せなくなるタイプなので、こんな風に今の心境の文章に折り込むと、当時の自分からそうではないと怒られそうな気もしますが、死人に口なし、なので、よしとしたり。
自選。
寒い日に病みて動かぬかたまりよ、爬虫のごとき貌(かお)かもしれぬ
天球という言葉のせいで一枚のオリオンの下を帰途につくなり
ユーミンのたいらな声の流れたるモールは宗教施設のごとし
首の裏に寂しさは載りたがるので上向いて肩を揺すって落とす
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