2015年11月23日月曜日

2013年03月作品雑感。

よく、薄っぺらい社会批評は、大きな事件があると、すぐ◯◯以前◯◯以後なんて言い方をする、と書かれたりするが、2013年3月は、やはり、震災2年目であった。

東日本大震災は、地震と、津波と、原発事故の側面があるが、災害から2年経つと、その被害の大きさは、津波、地震そして原発であったことが、冷静に見えてくるのだ。

  死者もまた生きたるものの身を案じ繋がっている一日(ひとひ)となりぬ

  翌日はただの日常、忘れられぬ人々を置いて記念日過ぎる

いやおうなく時間はすぎて、冬は春となってゆく。

  海を走る春風の足が水を蹴り白くめくれて舞い上がりたり

3月になると春の歌が増えてくるが、書いている今が11月なので、あまり引くのもどうかという気分になる。

自選。
  愛想笑いで異国の夜を起きながら部屋では抑えがたきこころざし

  脳という記憶の森が生まれては消えてゆくのだ心配いらぬ

  春なので夜の道路を横切って二匹の猫が揉みあって消ゆ

  

0 件のコメント:

コメントを投稿